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猫日記ーどや顔をする猫ー

さて、我が家の猫みるく(4歳、シャイでいて大胆不敵な男の子)。
夏になるとやってくる彼のミッション。
それは、セミをつかまえることだ。

日頃から虫に目がない彼は、網戸に引っかかったカミキリムシやら、蝶やら、色々な虫をつかまえては猫特有の執拗さで「いたぶりまわす」。
そして、虫と格闘した後、彼の愛らしいお目目の付近には、虫に噛まれた跡、戦いの勲章をつけている。こないだも顔をじ~っと見つめると、目と鼻の間に小さな黒いほくろのような跡を見つけた。「あら?みるくちゃん、新しいほくろかしら? 違った。これはカミキリムシ君に噛まれた跡だね」と話しかける。

先日など、体長3センチほどの黒いカミキリムシと格闘し、その虫をお口にぱくりと咥えて私のもとへドヤ顔でやってきた。
猫は、生まれながらのハンターであり、自分のように狩りのできない哀れな人間(=ご主人様)のために、獲物をつかまえて持ってくることが自分の役割だと思っているフシがある。

猫の顔を見るとその表情は誇らしげで、私の方を見て
「どうだ?! ボクはすごいんだぞ!」という表情をするので、私は拍手しながら「わぁ~!みるくちゃん、すごい!すごい!カッコいいねぇ」と大げさに褒めた。

だけど猫の顔をよぉ~く観察してみると、カミキリムシの黒い手と足が、猫の口元から覗いていて、その手足は必死に逃れようと、もがいているようだった。

可愛い愛猫のお口から覗く生きた昆虫の手足。
しかも、その手足はもぞもぞと動き、猫の口から脱出しようと必死に格闘している。
猫は可愛いし、おもいっきり褒めたいのだけど、手放しで褒められない、ちょっとしたホラー的な絵にビビってしまうのだ。








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