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猫日記ー「ボクだけを見て。ボクだけに構って」


猫って生き物は、一人時間が好きで、構われるのが嫌いで、そっと一人にしておくのが良いのだと勝手に思っていた。

ところが。
お部屋で作業に集中していると、いつの間にかベランダに出て、窓の外に鎮座し、部屋の中の私をガラス越しに切実な目で見つめている。
その姿、まるで「ボクを見て。ボクに気づいて」。

またある時は、視線を感じてふと、ドアの方に目を向けると、明子姉さんバリに柱の陰からこちらを見つめている。「ボクはここにいるよ」。

それでも私が作業に夢中になっていると、切ない鳴き声でみゃーみゃー訴えかける。「ボクと遊んで。ボク以外の誰も見ないで」

はて、この子の性格は誰に似たのだろう? 不思議に思っていたら思い出した。はるか遠い昔、学生時代、ボーイフレンドに「私だけを見て。私以外の誰とも仲良くしないで。他の誰も見ないで」と言い放った若き日のことを。
あの手の独占欲、って一体何だったのだろう。

あの情熱はもう二度と私に戻らない。
嗚呼、相手にしたら迷惑千万な「勘違いの情熱」。

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みるく(4歳、男子、内弁慶の王様気質)

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