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441ミシン上糸緩めリンクの撤去

441の上糸緩め機構は押さえ上げクランクにリンクがはまっており、糸調子ディスクの間に爪を割り込ませて開く原始的な仕組み。

このミシン本来の厚物縫製では問題ない。ですが普通のミシンのように押えをちょっとだけ上糸が緩まない範囲で上げて行う針落とし位置調整ができません、押えが上がる前にこのリンクがディスクを開いてしまいます。押え上げペダルを踏んだときに「糸の張りが緩んだ」って感触が手に伝わる始末。

リンクの爪先を整形して開くのを遅くしてみましたが、それでも縫材が厚くなったときは先に糸が緩んでしまいます。押さえ上げする際に天秤付近の糸を掴んで緩まないように、とかも考えましたが手は2本しかないので糸緩めリンクを撤去する方法で対策しました。

撤去

5番までの細糸なら糸緩めが効かなくても天秤にかかっている糸を引っ張れば上糸をたぐり出せます。というか、糸調子を補助的に調整するローラーが下にもあり、もともと糸緩め機構が効いている状態で押え上げで縫材をひっぱってもスルスル出てこず針が曲がるばかり、上の方法で天秤にかかる糸をたぐってから縫材を取っていました。

縫いピッチ調整のため針を上げ、エアー押え上げで全上げして刺さる位置を微調整してる動画がときどきありますけど、その際糸が緩むのは気にしないのな、と思っていたんですが、441以外の総合送りミシンでは糸調子緩め機構のロッドが失われてたり短く意図的に調整してるか、そんなこと知らずにマズいまま使ってるかのどちらかなのかも、と今思った。

まとめ

441ミシンの上糸緩めを無効化し、細かい縫製調整を可能にしました