[クソ野郎一代記]グレイテストショーマン[が届いたの巻]

映画感想の時間だ!!

今回は『グレイテストショーマン』。是非観てください!というお言葉と共にフォロワーが贈ってくれたのでありがたく鑑賞致しました。なのでこの記事は映画感想マガジンギフトレビューマガジンの二つに投稿されてます。改めて贈ってくださった方、ありがとうございました!

届いてるよ~

☆基本情報
『グレイテストショーマン』(原題: The Greatest Showman)
公開年:2017年(日本公開2018年)
監督:マイケル・グレイシー
主演:ヒュー・ジャックマン
ジャンル:ミュージカル、ヒューマンドラマ、歴史
予告編

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これもうほとんど事故なんですけど、この映画観終わったあとにマシュマロ貼って「贈ってくれた人!!!これどんな感想書けばいい!!?」って急いで聞いて「正直に書いてください!」ってお返事いただいたのでそのかなりメタクソに言ってても贈っていただいた方には許可取ってるからあの……決して贈っていただいた気持ちを踏みにじってるわけではないということをご留意いただければ……

というわけで。

『グレイテストショーマン』は実在の人物P.T.バーナムの生涯をミュージカル映画にしたもの。史劇ミュージカルのジャンルですね。P.T.バーナムは初めてサーカスを作った人で、「バーナム」効果のバーナムです。映画ではバーナムがサーカスという出し物に至る経緯が描かれてました。

率直に申し上げると「何それェ!?」という脚本でした。
まずバーナムは人を楽しませることが好きな根っからのエンターテイナーで、最初は世界中の奇妙な剥製なんかを仕入れて面白博物館を開いていました。しかしそれは全然儲からず、子供にも「剥製なんか嫌」「生きてる面白いものがいい」とダメ出しをされます。そこでバーナムは「そうか!じゃあ障害者を見世物にしよう!」と閃きますオイオイオイオーイ!!!

この時点でヤベェ奴なんですけど作中誰もこの発想に突っ込まないんですよね。むしろ「障害者をショーに使おうなんてすげぇぜ!」みたいなノリです。いやたしかにビジネスの面ではすごい発想かもしれませんがこの倫理的にスレスレ感についてはなんのお咎めもなく、むしろ障害者もありがとよ!みたいな雰囲気でした。

それで障害者や黒人などの社会的弱者を見世物にしまくってバーナムは稼ぎまくり、アメリカの上流社会に食い込むことを目指します。そこでバーナムはまた閃きます。「そうだ!障害者は上流社会の人間にはキモがられるからヨーロッパの歌姫のショーをプロデュースしよう!」さすがバーナム!お前の血は何色だ!?

バーナムの歌姫プロデュースは大成功して、バーナムはブルジョアからも尊敬されるようになりました。気を良くしたバーナムは障害者たちをほっといて歌姫と世界ツアーへ。そこで歌姫から愛を告白されますがバーナムは妻子持ちなので「え!?無理だよ!でもショーはちゃんとやってね!俺が破滅するから!」と男らしく断ります。男らしいね。

傷ついた歌姫はショーを中止し舞台から姿を消しました。この歌姫はなんとここから最後までまったく出番なしでなんのフォローもなくエンディングなのがヤベェんですがそれはともかく、歌姫とごたごたしてる間にバーナムのショー小屋は火事になっていました。すべてを失ったバーナム。そんな失意の彼に寄り添ったのは彼に雇われていた障害者たちでした!ナンデ?

「バーナム!あんたは俺たちに夢と家族を与えてくれた!」「もう一度やろう!」「なんだって協力する!」ええ~~!?ナンデナンデ~~!?当時のニューヨークやさしさの塊か~~!?こんな奴死ぬまで棒で叩いて殺すべきでは~~~!!?

こうして彼は従業員の貯金を全てつかってテントを立て、新しいショーの形を作った偉大なショーマンとして歴史に名を刻んだのでした。おわり。

いや、ぶっちゃけこの21世紀の映画とは思えないスーパーホワイトぢから映画のノリは嫌いじゃないんですけど、これを皮肉でも風刺でもなくマジでこの21世紀にやったのか?っていう戸惑いがすごいですね。

1988年公開の『ミシシッピーバーニング』という実際の差別主義者たちによる黒人殺害事件を取り扱った映画をご存知でしょうか?これも映画としてはめちゃくちゃ面白いですが、事実に反して白人男性のFBIが事件解決に非常に協力的だったことになってます(っていうか主人公)。『グレイテストショーマン』もこのノリを感じますね。問題なのは『グレイテストショーマン』は『ミシシッピーバーニング』みたいな綿密な脚本じゃないってことだ!私は日本人だし「ホワイトぢからは時空を曲げるパワーを持つからね仕方ないね」みたいな軽さで受け入れますが(時にはそこを楽しみますが)それは脚本が面白いのが前提というか、そんな無茶なことするなら作品として完成度が高いのは当たり前だよなあ?って思ってしまうので、なんつーか…『グレイテストショーマン』はそのあたり力不足っていうか…この映画の制作陣は何を伝えたかったんだ…?

そういうわけでつまらない!とかクソ!というよりは戸惑いを感じる映画でした。でもそんな話ばっかしててもアレなのでいいところも書きたいと思います。

ミュージカル映画の一番の魅力は電子ドラッグ間違えたその歌と踊りの世界に没頭してしまうトリップ感だと思います。『グレイテストショーマン』はアップテンポの曲が連続で流れるので観てる人も楽しんでもらえるような構成になってると感じました。ただ折角の盛り上がる曲で引きの画が多く、個人的にはトリップまでとはいきませんでしたが……。楽しいけど耳に残る曲が少なかったのかな。まぁ私ララランド虚無民なので根本的にこのアーティストの曲じゃトリップできないのかもしれないけど……。

好きだったのはヒゲのお姉さんが歌うシーン。

ここが一番好きかもしれない。「This is me」って曲なんですね。
あと兄貴と比べてなぜかだいぶ黒くないブランコのねえちゃんがグルグル回りながらザックエフロンと歌うシーンも好きです。あれは踊りもすごかったですね。

まあ何を言いたいかというと『ミシシッピーバーニング』、絶対観てくれよな!

☆評価(各☆5つで満点)
おもしろさ:☆☆☆
画の綺麗さ:☆☆☆☆
テンポの良さ:☆☆☆
キャラの良さ:☆☆
すまん!:☆☆☆☆☆



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