見出し画像

(807文字)

語源シリーズ、今回は「柘榴(ざくろ)」

1月の誕生石は「garnet(ガーネット)」、日本語では

「柘榴石(ざくろいし)」

と呼ばれます。これは、結晶の粒が集まった様が柘榴のように見えるから。

「garnet」の語源がラテン語の「granatum(グラナトゥム=柘榴)」
ですので、これを意訳したものと言われてます。
なお、英語では柘榴のことを

「pomegranate(ポムグラネイト)」

と言います。

世界遺産アルハンブラ宮殿で有名なスペインの

「Granada(グラナダ)」

の地名は、この地に柘榴が多く生えていたことに因むとか、現在は市のシンボルマークとして柘榴が市民権を得ています(1492年の無血開城を記念して、必ず「割れた」柘榴を描くのだとか)。

さて、柘榴の「榴」の字が使われる別の熟語に

「手榴弾(しゅりゅうだん)」

がありますが、こちらは英語の

「hand grenade(ハンド・グレネード)」

の意訳。柘榴のように粒状の炸薬を詰めた爆弾が「grenade(=榴弾)」というわけです。

さて、「柘榴」は原産地であるイラン西部の

ザグロス山脈」

を中国で音訳したものであり、日本語のザクロはこれを「ジャクロ」と音読みしたものと言われますが、他説もあるようです・・。

  • 「granatum」は
    「granum〔羅〕(グラヌム=殻粒)」
    の形容詞形です。この語から派生した言葉には、英語の
    「grain(グレイン)」
    日本語で
    「グラニュー糖」となった

    「granulated suger(グラニュレイティッド・シュガー=顆粒の砂糖)」

    全粒の穀類が入ったシリアル

    「granola(グラノーラ)」

    粒子状の模様が美しい

    「granite(グラニット=花崗岩)」

    などがあります。昨今は、屋根裏部屋をちょっとかっこよく

    「grenier〔仏〕(グルニエ)」

    と呼んだりしますが、この語も元々は

    「穀倉」

    の意味。

    また、任天堂のゲーム、「ザクロス」も柘榴のような盤面の陣取りゲームです。



任天堂ザクロス



語源シリーズ、まだまだ続きます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?