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【ヤクルト】Look-Back on Swallows #7 <5/4‐5/9>

こんにちは。でぃーだ(@Dee_bbyS)です。

私なりの視点で特定の試合・カード・週間等を切り取って簡単に振り返り、出来る限りポジティブに書いていく「Look-Back on Swallows」第7弾。

今回は5/4‐5/9に行われた試合を総括的に振り返ろうと思います。
過去の振り返りは下のマガジンより。



・総評:”火消し”梅野雄吾と第2先発と。

ということで早速6日間の試合を振り返ってみましょう!

5/4(火) vs阪神 ●5-11 先発:田口麗斗 6回 4失点(自責点2)
5/5(水) vs阪神 △2-2 先発:奥川恭伸 6回 2失点 
5/6(木) (試合無し)
5/7(金) vs巨人 ○6-4 先発:スアレス 2.2回 3失点 
5/8(土) ー新型コロナウイルスの影響で試合延期ー
5/9(日) vs巨人 ●5-7× 先発:サイスニード 4.0回 3失点

4試合で1勝2敗1分け。どうしても負けた2試合の後味の悪さが際立ちますが、週の前半に投げた田口麗斗奥川恭伸はどちらも神宮が鬼門の投手でありながら神宮でQSを達成しましたし良かったのではないでしょうか(適当)

また、来日初先発となったサイスニードは序盤から失点こそ少なかったながら苦しい投球となり、なんとか中村悠平のリードで凌いできましたが、やはり3巡目となると苦しかったですね…。
この試合は相手リリーフに付け込んで勝ち越しはしましたが、最終的にクローザー石山泰稚が打たれてサヨナラ負けとなったので余計にダメージが大きいのが正直なところです。


とはいえネガティブなことばっかり考えていてもしょうがないので、
今回は勝った5/7(金)の試合、中でも特徴的だった投手起用について深く掘り下げていこうと思います。

この日の先発はスアレス。前回登板も同じく巨人戦で4回6失点KOでした。
2軍ではサイスニードバンデンハークのスタンバイも完了しており、スアレスにとっては結果を求められる登板となっていました。しかし、この試合も序盤から荒れ、3点を失った上に3回裏2死1.2塁の場面で早くもKO…。


このピンチの場面で登板したのが梅野雄吾
ヤクルトファンの間では「イニング途中に梅野の投入は良くない」というのが通説となっておりますが、今年はリリーフ内での立場もあってか、このような回途中での”火消し”登板が多くなっております。

※そもそもイニング途中の梅野が良くないというデータを見(つけ)たことがないので、個人的には単なる思い込みや誤差である可能性も少なからずあるかなとは思っていますが…。

ファンの心配を他所に、梅野は丸佳浩から空振り三振を奪いピンチを切り抜けると続く4回裏も続投。ヒットこそ許しましたが(元内野手らしい!)好フィールディングで併殺を奪うなど、回跨ぎ登板で見事0に抑えました。

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その後5回から登板したのは本来であれば先発投手である金久保優斗
5~7回の3イニングを見事0点に封じると8回表の逆転劇を呼び込み、そのままチームは勝利し、自身3勝目をゲットしました!

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さて、この日の梅野・金久保といった2人の若手投手の特徴的な用兵ですが、高津監督(並びに投手コーチ陣)の投手再建に懸ける思いを感じるとともに、今後の戦い方にとっても良いヒントとなったのではないかと感じております。


まず、投手再建に懸ける思いについて。

イニング途中の梅野の投入は良くない」と ”思われている” 梅野雄吾の回途中での投入について、勿論この背景には彼の立ち位置が勝ちパターンではないといった要素が大半だとは思いますが、加えて彼の成長を促すためではないか?となんとなく感じております。

そう感じたのも高津監督が以前出版した名著『二軍監督の仕事』を改めて読んでいた時に、気になる記載があったためです。

「若いリリーフ投手がいたとしたら、あえて緊迫した場面で投げさせ、思い切ったボールを投げ込んで欲しい。」 (P.50より引用)

2019年には68試合登板30HPをマークするなど、既に実績は十分とも言える梅野ですが、それでもまだ22歳と若い投手です。
今後、梅野がどういったキャリアを描いていくかは分かりませんが、リリーフとして生きていく場合には”火消し”が出来るに越したことはありませんよね。(※個人的には先発・梅野雄吾も見てみたいな、と思っていますが)

主に投手再建を期待されて1軍監督に就任した高津監督。そして梅野は先程の著書にも名前が複数回出てくるなど、2軍監督時代から目をかけてきた投手の1人です。
更に自身が絶対的なリリーフ投手であったわけですし、そういった”火消し”の経験を積んでいくことで更に成長してほしいというような親心を感じてしまうのは自分だけでしょうか…?


また、金久保優斗のロングリリーフ起用について。

緊急事態宣言の影響で試合が飛び石となる中で、先発投手の数が(名目上は)余った形になっておりました。
また、先述の通り、2軍ではサイスニードバンデンハークの準備が完了しつつあったために一時的にスアレスの扱いを判断する必要があり、そのためには先発登板が必要でした。

そうなると日程の都合上、金久保の登板機会はなくなってしまいます。


上記条件に加えて、金久保自身が1年目にTJ手術を経験したこともあり、現時点では一般的なローテーションである中6日登板を1軍で経験したことがありませんでした。(※今シーズン初登板から中9日→中7日→中7日)

今後ローテーションの柱となっていくであろう金久保に、どこかのタイミングで1軍の中6日登板を経験させたいと思うのは自然なことですよね。
奥川恭伸についても同様のことを以前書いたので下記リンクよりどうぞ)


それらの落としどころとして、4/30の前回登板から中6日の金久保を、先週調子が良くなかったスアレスが早期降板した際の”第2先発”としてベンチ入りさせ、無理のない範囲である程度の球数を投げさせようという首脳陣の判断になったのではないでしょうか。

結果として(決してスアレスの降板が望ましかったわけではないですが)
中6日3イニング40球と経験としては適度な球数を投げ、更には自身の好投で勝ち投手まで得たのですから言う事なしですよね。

また、金久保を5回からすんなりとマウンドに上げるために、ヤクルトの投手に打順が回ってくるまで難しい回跨ぎをこなした梅野雄吾もやはり良い働きをしていたなと改めて感じますね。

試合後の高津監督のコメントからも親心を感じますし、金久保も先発投手をやっていく上で収穫を得たようなコメントをしていました。
この経験を踏まえて、改めて”先発投手”金久保優斗が楽しみで宇s。

高津監督「(金久保に)いろいろな経験をさせてあげたい
金久保優斗「先発して長いイニング投げれば楽になると思うので、そういう考えもできた


また、この起用は今後のヤクルト投手陣の起用にとっても良いヒントとなるのではないでしょうか。

近年の投手補強により先発投手の数はそれなりにいるものの、長いイニングを投げると(本拠地球場の特性もあってか)どうしてもボロが出てくることが多いようなクオリティーとなのが現状のヤクルト先発陣。

登録人数や起用方法やベンチ入りのさせ方、また先発投手育成の観点から、この起用がなかなか難しいのは理解しておりますが、今回の金久保のような形で第2先発を置くことでリリーフ陣の負荷を減らすことが出来るという発想は、今後の連戦等の戦い方においても、場面に応じて検討してほしいところです。



・Pickup Player:#33 内山壮真


今回のPickup Playerは2020年のドラフト3位ルーキーとして星稜高校からスワローズに入団した内山壮真

星稜高校時代の2年夏には我らが奥川恭伸と共に夏の甲子園準優勝を果たしたエピソードは、有名過ぎて今更私が説明するまでもありませんね。

そんな2年夏には4番でショートを務めていましたが、2年秋からは元々の本職である捕手に再転向し、そのままドラフト3位指名を得たという野球センスはまさに”プロスペクト”そのもの。

<余談>昨年のドラフト時には直後に指名を控えたオリックスも内山壮真を狙っていたのか、「ヤクルトめ…」という悔しがる声が放送に入り込んでると話題になりました。


そしてプロ入り後、2軍でもその才能は余すことなく発揮されており、
負担の多い捕手を守りながらここまで22試合出場で打率.258(62-16) 2本 7打点 OPS.762 は素晴らしいの一言に尽きます。

また、5月に入ってからはサヨナラ打を2本放つなど、(イレブンスポーツの公式さんがベタ惚れする)勝負強さも頼もしい限りです。

 

高卒ルーキーとしてはこれだけでも十分すぎるのですが、新型コロナウイルス等々の影響もあり、早くも1軍での試合経験を積んでおります。

ここまで1軍で対戦したのは、Cコルニエル・DB三上朋也・D小笠原慎之介・G中川皓太・G今村信貴と対戦した投手は全て一線級の投手ばかり。
(現在売り出し中のコルニエルについてはこちらのnoteをどうぞ!)

1軍での打席ではプロ初ヒットはまだ出ていませんが、空振りせずにしっかりとスイングを出来ていますし、打球も強く飛ぶ方向さえ…といった当たりが多いように感じます。加えてただ闇雲に振るだけでなく、中川から逆転のきっかけとなる四球を選ぶなど、1軍でも素晴らしい経験を積んでいます。


捕手というポジション柄もあり、すぐにレギュラー争い…とは行かないでしょうが、まず1年間怪我せず頑張って欲しいですし、最終的な2軍成績が楽しみです。せっかくなら世代最速のプロ初ヒットも打って欲しいですが、果たしてどうなるでしょうか。

そしていつか奥川恭伸とバッテリーを組み、出来るならG山瀬慎之介との対戦が1軍で見れる日が来ることを心から楽しみにしております。
また、今後の状況によっては内野のポジションであの頃のように奥川恭伸先輩のバックを守る姿も見てみたい…というのは無茶な話でしょうか?でも彼のセンスなら…と思ってしまうほど、私は期待しかありません。


と言っても本人としては”捕手”として、ゆくゆくは背番号「27」の継承も目指しているとのことですし、古賀優大らとの「27」争いにも是非これからも注目しましょう!

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・今後の展望

ここ2週間、あまり成績が振るわないスワローズ。
とはいえまだ貯金は1残っておりますので、ダメ人間のように貯金を尽かすことなく(笑)、ここから再度調子を上げて行って欲しいところです。

今週はvs広島@神宮球場が2試合、vs中日@バンテリンドームが3試合を予定しております。
水曜日は天敵・森下暢仁との対戦が予想されておりますね。前回はなんとか初勝利をもぎ取りましたが、好投手であることには変わりないですしなんとか”連勝”目指して頑張って欲しいです。

こういったご時世もあり日程も不規則となっており、プロ野球がどうなって行くかすらも分からない状況ではありますが、試合が出来ることに感謝し、1試合1試合を楽しんでいきたいですね。



ではでは、また次回の"Look-Back on Swallows"でお会いしましょう!


<Special Thanks>
イレブンスポーツ(@ElevenSportsJP)さん
悟@データと野球(@bb_satoru)さん(※コルニエルnote)
じょにー@応燕(@yakult_2896)さん
のの(@no_no_sw)さん

(※写真は全て筆者撮影)


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