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実習助手による教科指導について

実習助手は教諭の職務を助ける、ということですが教科指導においてのその立ち位置は未経験の方からすると、想像されているイメージとはいささか異なることがあるかもしれません。
たとえば普段の授業で、教科の担当教諭がいない状況で授業をメインで進行しているケースは往々にして考えられます。年度末などの成績処理で繁忙期に入った教諭から頼まれて実験実習を丸投げ?されたり、教諭が出張等で自習監督を任せられることはよくあるパターンです。ほかにも、担当クラスを複数班に分けて行う班別実習の場合、TTではなく1班そのまま任されているのは専門学科では至極当然に行われていると思われます。

実習助手がそういった実習授業で生徒を評価することもあるでしょう。レポートの添削、生徒作品の評価など評点に関わることがあります。以前、実習助手の先生方を対象にしたアンケート調査を実施したところ、定期考査の試験問題の作成にも関わっているという回答もありました。その知識や技能を生かして、国家資格の課外授業を受け持っている人もいます。教科指導はほぼゼロという方もあれば、何ら教諭職と変わらない実態もあり、所属している自治体や学校、担当教科によってその仕事内容にかなり幅があることが浮き彫りになっています。

いずれにしても、一番大事にしたいのは実習助手当人の希望ややり甲斐がどれだけ反映されているのか、というところに尽きます。できるだけ教育職として生徒に近いところで仕事をしたいという人もいれば、教壇から大声を出すよりも一歩引いたところで裏方仕事が得意な人もいると思います。担当教諭との意思疎通を図りながら、それぞれの働き方が尊重されるような学校職場が理想ではないでしょうか。

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