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第3回R-wars Second Seasonレポート(Week5)

こんにちは。デコリンと申します。
noteを開いていただき、誠にありがとうございます!

今回のnoteの告知ツイートと「RT」もしくは「いいね」やnoteに「ハート」、「コメント」を送っていただけると今後の執筆活動の励みとなりますので、何卒宜しくお願い致します!!

さて、今回は現在開催されている[R-wars Second Season]のWeek5のデータの集計が終わり、各テーマの分析のまとめを皆さんに公開したいと思います。

何故、今回R-warsのデータをまとめようと思ったのかを簡単に説明させていただくと、単純に「強いプレイヤーが集まるR-warsで活躍しているテーマが知りたい!!分析をしてみたい!!」という好奇心から今回分析をすることにしました。
私自身、情報を集めて分析をすることが好きで、KC前に[環境分析]として各テーマの採用スキル/採用札などの分析をしていました。

デコシート(サンプル)

この資料は11月のKC前に作った資料になります。
このような感じでスキルの採用率や採用札の構築枚数などのデータを各方面から集め、統計を取り、各テーマごとに資料をまとめてKCに臨んでいます。
※資料の下にある各テーマとの相性は当時時間がなくてデータを集められなかったので、記載していません…

現在の環境はどのテーマにも可能性があり、デッキ選択をするためには各テーマの情報が必須となります。ただ多種多様のテーマが混在する中で、各テーマごとの相性などの情報を集めるのは一苦労だと思います。
今回のレポートはそういった悩みを解決する手段の1つとして使用していただければと思います。

今回のレポートではR-warsで使用されたテーマの分布をはじめ、各テーマの詳細な対面勝率の他、Tierリストや各テーマで採用されているスキル・札の傾向を分析したデータを掲載しております。
自分自身で言うのは恥ずかしいですが、膨大なデータの統計を取って分析をしているため、この記事に自信を持って皆様にお届けしております。
また記事の最後には今回のnoteに記載したデータを各テーマごとに1つの資料にまとめたシート 通称「デコシート」を掲載しております。
この「デコシート」をスマホなどに画像として保存しておくことで、各テーマの情報が一目でわかるようになっているため、いちいちネットで検索をする面倒も減るかと思います。ぜひご活用ください!!

今回のレポートはR-warsに出場されない方にとっても有益な情報となる内容だと思っています。ぜひご覧ください!!

さて今回は、1/12に実装された青眼のストラク&オルタナティブが本実装したことで前回の環境にどう影響を与えたのか、非常に注目したいところです。また今回のnoteでは青眼の分析により力を入れておりますので、ぜひ参考にしていただければと思います!


分布

まずはテーマの分布を掲載しておりますので、一緒に見ながらお話していきたいと思います。

Week5 テーマ分布

分布(グラフ)

分布(表)

今回のWeek5の分布はこのような形になりました。このグラフおよび表のデータは試合で使用されたものを集計してデータ化しております。

まず1番手はWeek4に引き続き、聖騎士がTOPシェアとなりました。Week4の分布と比較するとシェア率は今回、6%ダウンとなっていますが、これは12日に実装されたセレクションBOXやオルタナティブ・ストラク実装が影響していると考えられます。
2番手以降はサンダー・ドラゴン、青眼、サイバー・ドラゴンと高回転率のテーマが続いていることから、環境の高速化が進み、ゲームスピードが上がっていることが分かります。

一方、前回聖騎士に次いで猛威を振るった剛鬼のシェアは前回より4%落とし、10%に落ち着いています。ここに関しては聖騎士とサンダー・ドラゴンのメタとなるネクロバレーを採用できる点から注目されていましたが、前回の結果で
・聖騎士に対しての解答にはならない
・罠デッキに強い高回転率のテーマが増加

上記2点を考えるとトータルでの期待値が低下しているため、採用率が減ったと考えられます。

では次はスターターデッキの分布を見ていきたいと思います。

Week5 スターターデッキ分布

スターター(グラフ)

スターター(表)

グラフや表を見ても分かるように聖騎士の採用がトップとなり、他のテーマと比較しても頭一つ抜けている状態となりました。これは聖騎士が現環境においてほぼ苦手なテーマがいないことが理由だと考えられます。またデッキパワーは強いものの使いどころが難しいことも考えられ、先発で使って相手チームを制圧していくことが目的ではないかと思われます。

[考察]
まず1番手の聖騎士は前回のnoteでも説明しましたが、現環境においてほぼ苦手な対面がないほど、高いデッキパワーを持ち、以前の環境にいたカラクリを彷彿させる先攻制圧のスペシャリストと言っても過言ではありません。ただ後攻盤面の際に展開を妨害されることが多いため、後攻は苦手とされています。それでも聖騎士がTOPシェアになっている背景にはただデッキパワーが高いだけではなく、以下の理由が挙げられます。

罠デッキのシェア率低下により後攻盤面での妨害減少

この背景には罠デッキに強いサンダー・ドラゴン青眼が普及したことが影響していると思われます。それに伴い、現環境は高回転率のデッキがシェア率を大きく伸ばしていること分かります。後程の章で公開しますが、実際に聖騎士が勝てているのかを数字で見ていきたいと思います。←ここ注目です!

2番手のサンダー・ドラゴンですが、1月のメインBOXでレヴィオニアやエネアード、トレミスM7などの強力なXYZモンスターが本実装されたことでワンキルや盤面制圧がしやすくなり、全体的にデッキパワーが高くなりました。聖騎士とは異なり、先攻・後攻どちらでも強い盤面を作ることが出来る点は聖騎士にない強みかなと思います。唯一苦手なネクロバレーや精霊龍(青眼)以外にはレヴィオニアやXYZモンスターで対処しやすい点が非常に優秀です。そのため、この高いデッキパワーは現環境で唯一聖騎士と互角に渡り合えるテーマとして今回、聖騎士についでシェア率が多かったと予想されます。これはWeek4でも結果に出ており、vs聖騎士の勝率は60%と極端に有利ではありませんが、結果が出ています。

3番手の青眼はオルタナティブとストラクの実装によりデッキの展開力が上がり、事故率も軽減したことが追い風になっています。青眼の弱点として
①精霊龍が立つのが遅い
②キルラインまでモンスターを並べるのが遅い
③手札に青眼が固まってしまうと展開しにくい

上記3点が主な理由でした。青眼はもともと回れば強いと言われていたテーマでそれがオルタナティブの実装により飛躍的に改善されました。構築によって前後しますが、先攻精霊龍が立つ確率は50~60%と高く、墓地リソースが重要になっている現環境において最も脅威となります。構築に関しては後程各テーマの考察の際にお話ししたいと思います。
青眼はサンダー・ドラゴンに対して相性が良く、聖騎士に対抗したサンダー・ドラゴンや聖騎士・サンダー・ドラゴンをメタるテーマとして環境に食い込んでいる剛鬼への対策としてより追い風となり、今回シェア率を大幅に上げたと思われます。

この上記に記載した[聖騎士][サンダー・ドラゴン][青眼]で全体のシェア率50%越えをしていることから、この3テーマが今後の環境のTOPとして君臨する形になると考えられます。
全体的にデッキパワーが高いため、この3テーマをどう対処するかが今後R-Warsで勝ち続ける1つの答えかと思います。

4番手のサイバー・ドラゴンがシェア率を上げた理由は苦手な霊獣デスペラードがシェア率を減らしたことと「月の書」の存在がきっかけになっていると考えられます。現環境で考えるとサイバー・ドラゴンが苦手な破壊耐性持ち(特に聖騎士)を月の書で処理できるようになったことが、評価に繋がっていると思われます。

5番手の剛鬼はネクロバレーを採用できる点が現環境においてメタとなることが多く、特にサンダー・ドラゴンに対して強く出れることからWeek4から分布を伸ばしていました。ただ前述した通り、聖騎士へのメタにならない点青眼やサイバー・ドラゴンなどの高回転率のテーマが増加したことで今回5番手に落ち着きました。

6番手以降のテーマに関しては現環境のデッキパワーに対処できないことが多く、シェア率を伸ばせずにいる状態ではないかと思われます。またR-Warsではサイド制ではないため、現環境TOPにいるテーマをメタりに行くのは至難の業のように思えます。そのため、地力のあるテーマを握って堅実的に戦うことが1番無難であるように思います。

では、上記の点を踏まえて、主要テーマの勝率と相性表からR-Warsでどのテーマを握るべきなのか、どのテーマをぶつければいいのかをデータを基に考察していきましょう。


主要テーマの勝率および相性表

お買い上げいただき、誠にありがとうございます!
それではお話を続けていきたいと思います。
まずはWeek5の各テーマの戦績表をご覧ください。

戦績表

※黄色:勝率60%以上 緑:勝率50%以上60%未満 赤:勝率50%以下

[聖騎士]
まずトップシェアの聖騎士ですが、勝率50.5%とそこまで勝ててはいませんが、Week1~4では勝率47~8%の間をキープしていたため、勝率は改善されてきています。これは使用者の練度が上がっていることが考えられます。ただし、勝率を平均しても48%止まりのため、ここから大幅に勝率を伸ばすのは難しそうです。そのため今後聖騎士を使用する際は、現段階では
・コイントスゲーになること
・勝率に関しては50%以上の期待値はない
・聖騎士のプレイングが難しい
を十分に理解した上で使用することがいいかなと思います。
特にプレイングに関しては聖騎士の場合、対面によってどの聖剣を装備するのか、エクシーズはするのかなどと数多くの分岐点があり、その選択1つで強い展開にも弱い展開にもなることから、プレイングが聖騎士の勝率そのものに大きく影響します。また12日に実装された「月の書」により聖剣を剥がされるケースが多くなってきたため、今後聖騎士にとっては向かい風となりそうです。
各対面の考察ですが、まず互角に渡り合えるサンダー・ドラゴンとの勝率は50%とWeek4時の40%から大きく改善された結果となりました。この背景にはサンダー・ドラゴンの構築に変化があったことが関係していると考えられます。Week4では手札誘発(クリボール・D.D.クロウ)が入った23・4枚構築は主流でしたが、Week5では手札誘発が抜け、21・2枚構築が多く分布されました。これはより聖騎士が盤面を処理しつつ、ワンキルを取りやすくなったことが対面勝率の改善に繋がったと考えられます。
一方で剛鬼の対面ではWeek4から引き続き、苦しい盤面が続いているようです。前回のレポートではサテライトとシティでの対面剛鬼の勝率に40%の差があり、そこから対面剛鬼に関しては「プレイング」「対面の理解度」が大きく影響されると考察をしました。ですが、Week5では剛鬼側に「月の書」が採用されるケースが多くなりました。その結果、ネクロバレーや罠だけでなく月の書という新しい妨害札が採用されたことが影響し、今回の勝率になったと思われます。この点に関しては月の書が実装されたばかりで、検証データが少なく、判断が非常に難しい状況です。そのため今後、剛鬼がどう展開するかによって、聖騎士のメタとして本格的に認知する必要があるかもしれません。その点はWeek6のデータと合わせて判断していきたいと思います。

[サンダー・ドラゴン]
サンダー・ドラゴンは勝率48.3%とWeek4の勝率55.7%から大きく低迷することとなりました。この背景には青眼が本格的に環境へ復権したことが影響していると思われます。 vs青眼とは勝率26.6%と苦手対面であると言っても過言ではありません。青眼側のプレイングとしては積極的に精霊龍と蒼顔の銀龍を盤面に展開することで
①墓地効果無効
②レヴィオニアの破壊効果への耐性付与
③トレミスM7などの対象を取る効果への耐性付与
をすることができます。そのため、サンダー・ドラゴンは青眼の硬い盤面を突破することが難しく、そのまま盤面を取られてしまうケースが多くありました。ですが、ここまで勝率が極端に傾くものかと疑問に思い、全15試合の分析を行いました。まず先攻精霊龍盤面で完封した試合は1試合のみで、その他の試合はサンダー・ドラゴンの初動不足による未展開のケースが多く、その他はプレイングに問題がありました。そう考えるとサンダー・ドラゴンが極端に苦手とするのではなく、今後対面理解やプレイング、構築の練度が上がることでもう少し勝率は上がりそうかなと思われます。また青眼側はもともと展開が遅いテーマなので、展開前に盤面を処理することでワンキルできる盤面も多いと思うので、今回の勝率に関しては参考程度に見てもらえればと思います。ちなみにサンダー・ドラゴンの初動不足については後程、各テーマ別の考察の際にお話をしたいと思います。

[青眼]
青眼は勝率50%と伸び悩んだ結果となりました。その背景には聖騎士とBFの存在が大きく影響していると思われます。
まずvs聖騎士ですが、勝率39.1%と非常に厳しい盤面が多かったと考えられます。その理由として青眼の構築がアグロ型の採用率が多いためだと考えられます。アグロ型の統計を取ると罠の採用率は平均2~3枚採用で非常に少ないです。そのため聖騎士の展開を妨害する術があまりなく、聖騎士の手数の多さに展開が間に合わないことが考えられます。
次にvsBFですが、勝率0%と驚きの結果が出ました。この理由として挙げられるのは「ネクロバレー」「月の書」を採用していたことが考えられます。太古の白石が除外出来ず、墓地の青眼やオルタナティブの回収が出来ず、リソースが枯渇してしまう点や青眼の精霊龍から蒼顔の銀龍を特殊召喚した際にチェーンで月の書を打たれてしまうことによりライキリで盤面を突破で来てしまうことが青眼にとって向かい風になったのではないかと考えられます。

[サイバー・ドラゴン]
サイバー・ドラゴンの勝率は55.4%と他のテーマと比較ししても高い勝率となりました。「月の書」を採用することで聖騎士の先攻盤面を突破できるようになったことで聖騎士との対面は勝率50%と少し改善された結果となりました。同じく、苦手とするvsサンダー・ドラゴンですが、フォーカスフォースの効果無効や雷獣龍の打点2400をランページドラゴンで突破できないことが困難出したが、それらを月の書で処置することが可能となり、追い風と思われていましたが、勝率は38.4%とあまり改善には至りませんでした。ただし月の書が実装されてからまだ1週間のため、今後プレイング等の練度が上がることでもう少し勝率は上がりそうかなと思います。

[その他]
その他のデッキに関しては別段特筆することはありませんが、1つ1つを見ると非常に興味深いマッチアップなどはいくつかぞんざいします。ただしマッチアップ数が少ないため、今回はここに記述せず、次週のR-Warsで期待をしたいと思います。

さて、次は上記の戦績表を基にデコリンが独自のTierリストを作成したので、そちらを見ながらお話していきたいと思います。

Tierリストおよび環境テーマの採用スキル


主要テーマの勝率と相性表を基にTierリストを作成しました。また同時に採用されているスキルを一緒に見ていきましょう。

今回はR-Warsの戦績およびシェア率を参考に、各テーマの構築や採用札の傾向を分析し、Tierリストを作成しました。リストを作成する時にかなり厳選をしたため、リストに入れたかったテーマがいくつもあります。その点を踏まえた上で、今デコリンが分析をした上で環境をこう捉えていると思っていただければと思います。また冒頭でもお話しましたが、今の環境は採用札や構築によっては相性が変わりますので、あくまでも参考程度に見ていただければ幸いです。
では早速見ていきましょう。

Tierリスト(1.17)

Tierリスト テーマ別採用スキル一覧

採用スキル一覧

今回はTier4まで作成しております。環境次第で活躍しそうだなと思うテーマを自分自身の願望も含めてTier4としています。そのため、今回はTier3までの各テーマを分析したデータがあるため、それを基にTier1~3までの選出理由を一緒に見ながら構築の分析を合わせてお話していきたいと思います。
※採用札の傾向に関しては直近の非公式大会のデータも含めて広く分析をしております。あらかじめご了承ください。またSampleデッキは環境や採用札の傾向を基に作成しております。


聖騎士(Nobel Knight)

Sampleデッキ

採用札

聖騎士は前述しましたが、以前の環境にいたカラクリを彷彿させる先攻制圧のスペシャリストで先攻を取ってしまえば、ほぼ苦手な対面がないほど先行制圧に優れています
聖騎士は相手盤面をバウンスするだけではなく、モンスターの破壊後効果や導く未来の墓地効果によりモンスターの盤面維持能力に長けており、これは霊獣に匹敵するほどの強さになります。また聖剣を装備することで破壊耐性やバック除去などを行うことができる点を評価し、Tier1としています。
新規で追加となったコルネウスやぺリノアについては前回のnoteで熱く語ったので、今回は割愛させていただきます。
構築に関しては統計を取ると上記のSampleデッキのような構築が一般的かなと思います。構築の考え方によって考え方が変わるのですが、構築する中で悩むのは
①導く未来の枚数
②初手に素引きしたくないモンスター枠の採用(ぺリノア、三兄弟)
の2点かなと思います。そこで上記2点の統計を取る前にまずは、それぞれのメリットを考えていきたいと思います。

〇未来2枚のメリット
・因果切断などの防御札を引いて先行制圧を強めたい

〇未来3枚メリット
・長期戦になった時に下級の3体目を出したい
・ボールス入りで確実に墓地に未来を落とせる
・D.D.クロウなどの手札誘発の対策

になると思います。現在の傾向では2枚採用が35%3枚採用が65%と3枚採用が多い結果となりました。この背景には弩弓部隊の採用率が減少傾向にあることで因果切断やサンダーブレイクの需要が高まり、手札コストとして未来を3枚採用することも考えられます。
ここで話が逸れてしまいますが、弩弓部隊の採用について触れたいと思います。弩弓部隊の採用率が減少している理由は
・後攻で引いた時に弱い
・聖剣の付け替え目的で採用されていたものがガイアドラグーンの追加により役目が少なくなった
この2点が考えられます。その結果として必然的に因果切断などの罠の採用が多くなり、そのコストとして3枚目を採用するケースが多くなったと考えられます。

では続いてぺリノア・三兄弟のメリットを考えていきます。
[ぺリノア・三兄弟]

〇ぺリノアのメリット
・効果後の1ドロー
・自身に装備している聖剣を効果で付け替え可能
・ぺリノア→トリスタンのコンボで相手の盤面を2枚まで触れる
・現在流行しているAOJ DDチェッカーを触れる
※デメリット→効果後は攻撃出来ない

〇三兄弟のメリット
・効果後の1ドロー
・中盤でのリソース回復
・守備2400がサンドラやサイドラの対策
※デメリット→単体では攻撃できない

となります。現在の傾向ではぺリノアの採用が75%、三兄弟は40%とぺリノアの方が需要が高いことが分かります。この理由は環境の高回転率のテーマが増えたことでゲームスピードが高速化している影響で、よりキルを取りやすいぺリノアの採用が多いのではないかと考えられます。


サンダー・ドラゴン(Thunder Dragon)

Sampleデッキ

採用札

サンダー・ドラゴンは前述していますが、レヴィオニアが本実装&エネアードやトレミスM7などの強力なXYZモンスターが実装されたことが全体的にデッキパワーが上がったことで環境に復権しています。従来のサンダー・ドラゴンの弱さはチューナーが引けないことで展開力が落ちていましたが、現在の構築ではXYZモンスターが実装されたことで横展開するだけでよくなりました。また基本、XYZモンスターでバウンス・バック除去・モンスター効果無効など出来るようになったことワンキルしやすくなり、その点を評価してTier1としました。
ただし、サンダー・ドラゴンの弱点と言えば「事故」「ネクロバレー」になります。この2点をどう攻略しているのかを構築面から分析したいと思います。

まずは採用されているスキルをご覧ください。

スキル

採用スキルは圧倒的にレベルコピーが多いです。これはサンダー・ドラゴンの展開力をフルに活用したスキルの採用になっているかなと思います。例えば、孤高除獣や効果後のレヴィオニアにスキルを使い、そのままエクシーズをして展開をすることができます。サンダー・ドラゴンの構築には様々な型が存在しますが、現在の主な構築は①黄金櫃型 ②光の援軍型の2パターンになりますが、光の援軍型の採用が大幅に占めています。
今の環境に対して光の援軍とライデンによって墓地肥やしをしつつ、カオスモンスター(レヴィオニアなど)で素早く除外して相手の盤面を触りつつ、XYZモンスターを高速展開するため、より薄型が求められているのだと考えられます。また薄型にすることで初動札を引き込むと同時にネクロバレーの解答であるコズミックサイクロンを初手に引き込むこむことが出来るメリットがあります。
ただし、光の援軍型は黄金櫃型と比較し、墓地リソースを大量に使うことで管理が難しく、それはプレイングにも影響します。またネクロバレーがガン刺さりするため、黄金櫃型と比較するとパワーはあるけど、その分安定感を失うことにもなるため、注意が必要です。

今後の展開ですが、苦手な青眼のシェア率増加に伴い、手札誘発のクリボールやD.D.クロウの追加され、現在の21・2枚構築から23・24枚構築に戻るのではないかと予想されます。ちなみにD.D.クロウの効果を使用することで雷劫龍の打点を3100まで上げることが出来るため、青眼の精霊龍や蒼顔の銀龍を突破することが可能になります。その点も考慮され採用される可能性があります。


青眼(Bule-Eyes)

Sampleデッキ

採用札

青眼は環境Topにいるサンダー・ドラゴンに対して精霊龍で墓地効果を無効にする以外に精霊龍から蒼顔の銀龍への変身効果でレヴィオニアなやXYZモンスターの効果を完封することができます。そのためワンキルが取れにくくなります。また現環境において精霊龍の墓地効果無効が非常に強力的で、そういった点を評価してTier1としました。
その精霊龍が先攻時、どれくらいの確率で立つことが出来るのか分析をしました。ちなみに参考ですが、精霊龍が立つのは以下の4パターンが挙げられます。

初動一覧

構築によっては先攻精霊龍が立つ確率は変わりますが、
・バルブなし・・・50%
・バルブあり・・・60%
と50%~60%の確率で精霊龍を立てることができます。これがオルタナティブの実装で以前よりも高い確率で精霊龍を立てられるようになりました。
採用されているスキルは下記に掲載している通りオルタナティブ(白龍)が多い傾向にあります。

スキル

この採用スキルに関しては現在オルタナティブ(白龍)と進化した最強ドラゴンの2択になると思いますが、それぞれのメリットを考えてみました。

〇オルタナティブ(白龍)
[メリット]
・手札に抱え込んでいる青眼を「古のルール」で展開出来る
・「古のルール」を絡めることで精霊龍を立てやすい
・蒼顔の銀龍の効果が付与している青眼をスキルでオルタナティブに変身することで効果付与したまま効果を使用することが出来る
↑これ知らない方もいるため、お忘れなく!!

[デメリット]
・スキルで「ツインバースト」を採用出来ない分、Ex.デッキの枠が枯渇

〇進化した最強ドラゴン
[メリット]
・手札に抱え込んでいる青眼を融合でツインバーストを出せる
・Ex.デッキの枠を1枠開けることで鬼岩城やサンダルフォン、姫芽宮などを採用することが出来る
・罠枠を増やすことが出来る(古のルールを採用しないため)

[デメリット]
・オルタナティブ(白龍)とは違い、精霊龍を立てにくい

以上のことが考えられるかなと思います。
現状オルタナティブ(白龍)の採用が多い点はいち早くオルタナティブにアクセスできることでオルタナティブ→シンクロ→オルタナティブの最強ムーブが出来ることにあるからだと思います。

構築面では20枚構築が主流で全体の70.5%を占めています。

汎用魔法に関しては調和の宝札や古のルール、目覚めの旋律の枠で埋まってしまい、採用するのは難しい状態にあるのかと思われたが、その中で全体の約35%が「月の書」を採用していることを確認できました。これは苦手なBFなどの防御札として採用されたのかと考えられます。

汎用罠に関しては因果切断シェア率94%をとダントツに多く、ついでサンダーブレイクシェア率74%という形になった。その他の採用候補はホーリーライフバリアや狡猾が挙げられるが、現状では採用されるケースは確認出来ませんでした。

Ex.デッキに関しては精霊龍や蒼顔の銀龍をはじめ、ヴァーミリオン、エネアードの採用が多い傾向にあります。最近ではミラー対策で鬼岩城を採用することも多いですが、1つ注目したいモンスターがいます。それはサンダルフォンです。

サンダルフォン

X素材を1つ取り除くことで、相手ターン終了時まで効果破壊無効、墓地のモンスターを特殊召喚出来ない効果があります。これにより蒼顔の銀龍による特殊召喚の効果を無効化することが出来るため、今後エネアードの枠がサンダルフォンに代わる可能性が高いです。このサンダルフォンに加え、精霊龍による墓地へ干渉するモンスターが存在することで今後、青眼がより活躍する未来が見えてくるかなと思います。

12日に強化されたばかりのため、まだデータが少ないですが、構築も少しずつ固まってくるかと思います。また今後R-Warsにおいても無視できない存在になりつつあります。今後の展開に期待をしながらWeek6を迎えたいと思います。


ブラックフェザー(Blackwings)

Sampleデッキ

採用札

BFは今回聖騎士やサンダー・ドラゴンに対してメタとなるネクロバレーを展開出来るテーマとして活躍する可能性を秘めており、また青眼に対して強く出れることから、今回Tier2としました。
ただし、前回のWeek4と比較してもBFは聖騎士やサンダー・ドラゴンに対して強く出れているわけではなく、現状の結果ではメタとしてあまり有効とは言えない結果となっています。ですが、Tier2としているのは青眼に対して100%(9-0)の結果を出している点です。今後青眼のシェア率は増えると予想されるため、そのメタとしてBFを当てるのは非常に有効的なことが分かりました。これを機にWeek6では採用率を少し伸ばすのではないかと予想しています。またもう1つ追い風となっているのは「月の書」の存在です。

月の書


前述していますが、月の書を採用することで破壊耐性を持つ聖騎士や蒼顔の銀龍への効果チェーンで裏返すことが出来るため、ライキリの効果を通しやすくなります。またライキリ効果にチェーンされた因果切断やデモンズ・チェーン対して月の書を発動することでライキリを守ることができます。その後にオロシの効果を使うことで下降BFだけでなく、山・狩場BFでも1ターンに複数回ライキリの効果を使用できる裏技があります。月の書で復活したテーマが多い中で、BFは相性がいい方かなと個人的には考えています。
採用スキルについては下記に掲載した分布を見ても分かるように狩場型が多く採用されており、全体の48%となりました。これは青眼の打点をアップさせないための対策と思われます。

採用スキル

構築面では死者への供物の採用が減少傾向にあり、逆に月の書がその枠に採用される形が多くなっています。その他に関してはWeek4と比較しても特に変化はありませんでした。
青眼が復権した中で、BFが青眼の勢いを止めるのか!非常に注目したいテーマです。


サイバー・ドラゴン(Cyber Dragon)

Sampleデッキ

採用札

サイバー・ドラゴンは前述していますが、苦手な霊獣やデスペラードがシェア率を減らしたことと「月の書」で破壊耐性を持つモンスターの処理(特に聖騎士)が出来るようになった点が環境に復権する糸口になりました。また現環境が高回転率のテーマが多く存在する中で、フュージョンゲートが絡んだ展開になるとどのテーマも嫌になるデッキパワーを持つサイバー・ドラゴンを評価し、Tier2としました。
その月の書ですが、確認出来ていない点もあり前後する可能性がありますが、全体の約30%と採用率は少ない結果となりました。そのため、本当にサイバー・ドラゴンと月の書が相性がいいのかは今回のレポートでお伝えすることは難しそうです・・・。ただ理論上では相性はいいと思われるため、Week6のデータと合わせて分析・考察をしたいと思います。
また月の書とは別に面白い採用札を確認出来ました。それは「アビスコーン」です。

アビスコーン

このカードはセットされた状態で墓地に送られることで、相手フィールドのモンスター1対と墓地に送ることができます。そのため、最近多く採用されている「嵐」との相性が良く、前と後ろを触ることができます。また後程後述しますが、天敵のウィンダや破壊耐性を持つ聖騎士を処理できることから、今後増えてくるであろう対策札として1つとして注目したいところです。
月の書とアビスコーンを併用した構築は今のところ確認出来ていないため、どちらか一方のカードの採用が多くなるかと思われる。そのシェア率に関してもWeek6にかけてしっかりと調査をしたいと思います。


霊獣(Ritual Beasts)

Sampleデッキ

採用札

霊獣はサイバー・ドラゴンと同様に「月の書」と相性がいいテーマの1つとして考えており、今後サイバー・ドラゴンやデスペラードのシェア率がより伸びそうな動きを見せているため、その対策になる霊獣の評価を上げ、今回Tier2としました。データ自体が少なく、本当にTier2でいいのかと思われる方も多いと思いますが、以下の理由を考えTier2としています。
・環境の高回転率テーマをコントロールする能力
・ネクロバレーの影響をあまり受けない
・デッキ構築の自由度が高く、ネクロバレーを積んだ30枚構築が結果を出している
この3つの点を評価しています。
30枚構築に関してはSampleデッキの左側をご確認ください。ネクロバレーをはじめ、現環境で強いカナディアや因果切断を積むことが出来るため、聖騎士やサンダー・ドラゴンに対して先攻制圧をすることができます。ただ、今回月の書と相性がいいとお話をしました。では今後霊獣がどのような展開になるかを考察してみました。
何度も前述していますが、現環境は高回転率のテーマが上位を占めています。そのため、現在結果を出している30枚構築ではゲームスピードが追い付きません。そこで霊獣側も展開を重視するアグロ型へと変化してくると予想しています。構築に関してはSampleデッキの右側をご覧ください。罠の採用はなく、月の書でモンスターを触りつつ、ペトルフィンで徐々にビートダウンしていく展開になると予想しています。
Week5でのデータが少ないため、相性などは確認できていませんが、今後活躍する可能性は十分にあるかと思います。今回採用されているスキルは下記の通りになっていますが、今後大幅に採用スキルは変わると思われるので、次回のWeek6に期待したいと思います。

スキル


デスペラード(Desperado)

Sampleデッキ

採用札

デスペラードは現環境において向かい風の状況に立たされており、従来の構築では高回転率のテーマが多い環境ではデッキの良さを出せずにいます。前回ではTier2としていましたが、現在の環境においてパワー不足と考え、今回Tier3へと降格しました。この降格には月の書の存在もあります。これによりデスペラードの破壊効果や一族の結集の機能が低下してしまうことも理由に挙げています。
ただし、皆さん朗報です!下記に掲載したこのモンスターが今の状況を打破する可能性が出てきました。その名も「A・O・J D.D.チェッカー」

チェッカー

このカードはフィールド上に表側表示で存在する限り、お互いに光属性モンスターを特殊召喚出来ないという効果があります。現環境は光・闇属性環境と言っても過言ではなく、特に環境TOPの聖騎士や青眼に対して先攻チェッカーをすることで相手を完封することができます。
このチェッカーを採用する構築が非公式大会で結果を残していることから、今後流行する可能性があります。そのため、今後デスペラードがどのように活躍をしていくかWeek6で再度分析をしたいと思います。


トラミッド(Trimids)

Sampleデッキ

採用札

トラミッドに関してはこのniteを第1回から読んでいただいている方であれば、納得の位置かなと思います。世間的にトラミッドの評価は低いと思いますが、高速展開するBFやHERO以外のテーマであれば、極端に苦手なテーマはなく、安定した勝率を出せていることから、「オールラウンダー」として高く評価をしています。Week5のマッチアップ数は少なかったですが、「能力吸収石」を採用することで、環境Topの聖騎士やサンダー・ドラゴンの展開力を著しく低下させることが出来るところが優秀かなと思います。
構築面では前回と比較し、変化はありませんが、先攻時に相手の展開を妨害する札の採用が望ましく、狡猾やパルスをはじめ、カナディアやデモンズチェンの採用が優先されています。また今後の展開として閃光/暗闇を吸い込むマジックミラーのピン刺し採用が増えてくるかなと思います。また霊獣の部分でお話をしましたが、仮に霊獣がシェア率伸ばした際にはその対策としてトラミッドもシェア率が伸びる可能性があります。今回はマッチアップ数が少ないため、相性に関してはお話をしませんが、現状Tier3の力はあると思います。


バレットネオス(Invoke Neos)

Sampleデッキ

採用札

バレットネオスはバレットネオスの強みであるブレイヴネオスやウィンダの破壊耐性が聖騎士やサンダー・ドラゴンに対して有利とならず、また罠に強い青眼やサイバー・ドラゴンが環境に復権したことで、ますます向かい風の状況に立たされています。デッキパワーはありますが、現状はTier3と評価をしました。
ただし朗報があります。それは前回予測した月の書になります。カナディアの採用枠に月の書が入ったことで自身のブレイブネオスやウィンダを守りつつ、相手モンスターの展開を止めることが出来るため、以前より守りが強固になりました。その影響か直近の大会では結果を残しています。今回のWeek5ではマッチアップ数が少なく、月の書を搭載したことで相性が変化したのかを考察出来ませんが、今後の活躍に期待したいと思います。


炎王(Fire King)

Sampleデッキ

採用デッキ

炎王はシェア率は低いもののガルドニクスの破壊効果をはじめ、ガネーシャの先攻制圧は非常に強力です。その点を評価し、現在の環境ではTier3と評価をしました。
今回マッチアップ数が少ないため、構築の傾向などを追うことが難しいですが、直近の大会で結果を出しているのは、Sampleデッキにある月の書を採用した構築が結果を出しているようです。今後、シェア率が伸びるかは不明ですが、引き続き情報を集めつつ、分析を行っていきたいと思います。

採用スキル


番外編

今回剛鬼をTier4として環境から降格としました。その理由はサンダー・ドラゴン以外に得意とするテーマがないことが理由です。確かに活躍するシーンを見ることもありますが、デッキパワーや現環境の高回転率のテーマが多い環境の中では非常に厳しいかなと思います。ただし、勝てないと言っているわけではありません。環境や構築次第では活躍できる可能性もあるため、今後の推移に期待をしたいと思います。


デコシート共有


序盤で説明をした「デコシート」を皆さんに共有をしたいと思います。
今回この記事でお話した内容が各テーマ1枚の資料にまとめてあります。ぜひご活用ください!!
まず資料の見方ですが、
資料の上部には採用スキルの分布やサンプルデッキの一覧、また現在の構築の特徴が記載されています。
資料の中央部にはメインで採用されている札とその他構築される候補の札がそれぞれ統計を取った結果を基に最適な採用枚数を記載しています。
資料の下部には各テーマとの勝率と相性を記載しております。

それではデコシートをどうぞ!!

聖騎士

サンドラ

画像41

画像42

サイドラ

画像44

デスペラード

トラミッド

バレットネオス

炎王


まとめ


ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
今回の記事は第3回目となります!まだ執筆に慣れていないため、少し読みにくいなと思われた部分などあるかと思います。終わりまでもう少しございますので、宜しければ最後までお付き合いいただければ幸いです。

Week1からWeek5にかけ分析を行ってきましたが、今回で分析した試合が1800試合を超えました。私自身、ここまで分析をしたのは初めてで興味本位で数えてみたら驚く数字になっておりました!常に重箱の隅まで調べ上げているため、今回のレポートも自信を持って、皆様に提供させていただいております。なかなかここまで調べ上げているnoteはないのではないかと思います。今後は引き続き、R-Warsの分析を行い、来月にKCを控えているため、来月頭にはKC前レポートとして情報を公開する予定です。
引き続き宜しくお願い致します。

この記事が皆様の有益な情報となり、少しでもお力になれたら幸いです。


では改めてお買い上げいただき、誠にありがとうございました!
今後も楽しいリンクスライフを送っていきましょう!

※このレポートに記載している内容は営利非営利関係なく、執筆者の許可なしで転記、転載などを含む2次利用を禁止とします。ご理解の程宜しくお願い致します。

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