漫画「空挺ドラゴンズ」が最高すぎて生理痛は無かったことになった話(タイトルセンスも消えた)

 私は生理痛の時は、会社を遠慮なくお休みする。なぜなら、腹も痛いし、腰も痛いし、仕事効率が普段の半分以下になるから職場にいても仕方がないからだ。幸いにも、うちの上司は有給を取ることにあっさり塩味ラーメンほどの反応しか返さない。ありがとう、私は醤油ラーメンが好きだ。

 さて、腰痛を引きずりながらベッドに横になって3時間ほど爆睡すれば、かなり体調は回復する。そこで、早速Kindleくんの出番である。以前サンプルを読んで大人買いしておいた「空挺ドラゴンズ」1〜8巻を一気読みだ。先月まではRentaを使っていたのだが、あのポイント制がめんどくさすぎた。あとわけのわからないデイリースタンプラリーはイラっとするからいらない。Kindleあっさりさっぱり便利。

 ↓空挺ドラゴンズというのはこれのことだ。

 「空挺ドラゴンズ」、まず何がいいって、絵柄がいいよね。あと絵がうまい。遠近が自然だ。この何とも言えないノスタルジックな感じ。ジブリに似ていると言ったら失礼になるのかわからないが、ボキャ貧な私からすると最高の褒め言葉だ。あと主人公が胸プリンプリンの美少女じゃなくてヒゲで髪伸ばしっぱのおっさんというところに、陰の者はそこはかとなく安心感を覚えるんだ。

 タイトルに「ドラゴンズ」とつくからには、もちろん龍が出てくる。私は龍が大好きだ。しかし「よっしゃー!竜!きたー!竜!竜!最強!」などと心を踊らせている陽キャは、今すぐブラウザバックしてこのブログのことは忘れてほしい。この空挺ドラゴンズに出てくる龍は、ゴツゴツのピカピカではない。鱗がキランキランでゴオーッと凄まじいブレスを吐き、主人公の強き味方になるあのドラゴンではない。糞食らえ!

 もっとぬるぬるの、つやねちょの、もっさりした、ムシみたいな龍なのだ。もにょもにょした触手ならぬ立羽(たっぱ)みたいなのが生えていたり、頭部がくそださかっこいい外殻で覆われている個体がいたり、途中の嵐のど真ん中に陣取るまん丸の円形っぽいくせにくそ神々しいクラゲみたいなやつがいたりする。求愛行動らしいのが鳳凰の模様か貴様?と言いたくなる龍も途中に出てくるので楽しみにしてほしい(ただし、その話に出てくる御曹司は早く食われてほしい)。

 飛び方も、多分マッハ3!キュイーン!ビューン!とかではなく、空をどろっともっさり飛んでいる。このもっさり感がよき、なのだ。もくもくの雲からのっそり出てくる巨躯。そいつらの背に、ロープを繋いだ銛みたいなやつをぶっさして、なるべく肉体に損傷を与えないように殺し、そのまま船の下部にひっつけて、地上に降ろして解体する。もちろん、命がけだ。そして解体も生々しいが、あまりにも生きる力にあふれていて、私はいつも目が離せない。従来のありがちなファンタジー龍の鱗色だけで火竜水竜ハイっ!などと区別するわけではなく、そもそも種類が豊富すぎるのだ。最高だ!

 活躍する船の名前は、クィン・ザザ号。見た目は飛空船って感じだ。使い込まれた船である。ちなみにお風呂はない。ラピュタのドーラのあれを思い浮かべてもらえればいいんじゃないかな。これがまた良い味出してるんだよな・・・。あれ、そういえばみんな船酔いしてないなぁ。さすがふなのり。

 お話は、そこの船員たちと龍捕りの物語。主な中心人物はミカという龍を食べるのが大好きな妙に鼻をすんすんさせるおっさんと、タキタという明るくて前向きな新人の女の子だろうか。いやいや、クールビューティーなどという安易な言葉では言い表せない男らしさと女らしさを併せ持つヴァナベルも素敵だし、ジローなどという日本人っぽい名前をしながら2巻で良い感じになった女の子に髪を切られてお前誰だ状態のやつもいるし、苦労人だけど頼れるギブスとか、機関室で頑張るメインとヒーロ、ブリッジで偉そうにしているクロッコと、女性操舵手のカペラ、こいついっつも赤字って言ってんなの会計士のリー・・・などなど。乗組員は19名です。

あ!!!!!厨房のヨシさんを忘れてはいけない!!!!(戒め)

 そして、捕った龍は、ちゃんと食べるのである。それがうまそうなこと、うまそうなこと。龍のお肉って、どんな味がするんだろう・・・。チーズを乗せたハンバーグ、とれたての龍肉をただ焼いてパンに挟んだだけのお肉サンドイッチ、その土地の人と一緒に作ったシチューに龍肉カツレツ、龍肉と野菜をぎゅっと圧縮したホットサンド・・・。ああああああ(ジタバタ)

 もう書くの疲れたので、ここら辺でやめて寝るが、ハマったことだけはお分かりいただけるだろうか。サンプルを読んでみて良いなと思ったら買えば良いと思うし、ちょっとなと思ったら買わなくて良いと思う。アニメ化もしていたので今度観る予定だ。

 私はこんな素晴らしい物語を紡ぐ作者桑原太矩さんと同じ世界、同じ時間に生まれて来れて本当に嬉しいし、この物語を読めて、生きていてよかったと思った。ありがとう!!!!!





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