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座・蝙蝠男

『ザ・バットマン』ザ・雑感。

レイトショーで観 。まずはホントに3時間あってビックリしてる。20:00時前に家を出て帰宅したのは00:20ですよ…。飛行機なら実家の島根に余裕で帰省できたよ。

映画の中のバットマンの戦いと共に、膀胱リミッターぎりぎりの戦いをしているわが身としてはクライマックスでの“水”の大写しはダメ!まさに膀胱決壊サブリミナル映像のごとし。この映画のクライマックスは大量の“砂”とか、たくさんの“最中”とかにして欲しかった。膀胱弱者からのお願い。

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バットマンがまだ誕生していない、ゴードン刑事が主人公のドラマ「ゴッサム」の最終回 バットマンが現れて終わるのですが

『ザ・バットマン』はまるでドラマ「ゴッサム」のその直後の続編かのように始まります。


バットモービルカッコいい~と目がハートになっていたけどノーギミックで必殺技がただの“追突”で吹いた。きちんと車検通ったんだろうなって感じのバットモービル

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バットマン登場のテーマ曲がダース・ベーダーのテーマ曲のパクリ似?

『ザ・バットマン』そんな雨の中のカーチェイスシーンは「プリズナーズ」のクライマックスっぽいと思ったが(車がひっくり返ったり、覗き込むシーンは「テネット」っぽい) どうか。この撮影:ロジャー・ディーキンスの美しいカーシーン 大好きなんです。

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キャットウーマン:セリーナの髪型がどこか既視感あるなと思ったら十勝花子だった。

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いくらなんでも、なぞなぞ多過ぎ。全然覚えられない。お陰でいろいろ散る。無くせ とは言わないが趣向を変えるか、端折ってモンタージュにしてよ 。何回も同じことが起こってループしてるんじゃないかと思うほど工夫が無い(意図しての可能性もある)。とにかく同じシーン(クラブ入り口 双子)、同じ場所(バットシグナル屋上)、同じ構図が多いのよ。全体的に起伏のない単調な物語に陥ってるような気がした。

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リドラーの武器:ザ・ダクトテープ ←サイコー!

あまりにもなぞなぞ男が狂ってるんで、途中でひょっとしたらこのリドラーは後のジョーカーになるんじゃね?ジョーカービギンズなのかも…と思ったけど違った。

そしてブルース・ウェインの姿よりもバットマンでいる格好の時間が多いのは良いのだけれども、じゃあバットマン的な(見せ場)事をやっているかというと…。

リドラーの仕掛けた人間爆弾をバットマンが解体しようとするシーン…これはブルース・ウェインのままで解体した方がよかったと思うな。

『ザ・バットマン』マット・リーヴス監督の前作「猿の惑星 聖戦記」もまた“復讐者”が最終的に何をすべきか(民を率いる)という気づきの話であった。

そして、クライマックスは雪崩パニックである。シーザー役はアンディ・サーキス(『ザ・バットマン』アルフレド役)。ちなみにマット・リーヴス監督で一番好きなのは「猿の惑星: 新世紀」。とてもややこしいでござる。

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マット・リーヴス監督でバットマン シリーズを続けると、たぶん最終回は平和を取り戻したゴッサム シティを見ながらバットマン死ぬで。観たいけど。


D・フィンチャーの「セブン」引き合いに出されてるけど、一番近いのは(話の構造的に)ラングドン:シリーズの「天使と悪魔」「インフェルノ」と感じた。バチカンの腐敗、スパイ、犯人の真の目的と…そしてクライマックスの持っていき方も似てるやろ。(でもまぁ謎解きモノってどうしても似てくる。ラングドン:シリーズも元はインディ:シリーズと同じだし)

ラングドン:シリーズは観光名所を謎解きグルグル。バットマンはゴッサム貧困街を謎解きグルグル。


『ザ・バットマン』ほぼバットマンの一人称で撮るのは勇気あるなと…。「ジョーカー」も一人称だった。(「テネット」もだけど超大作で一人称ものってほんとリスキーだよ)


それにしても「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」もだけど、クライマックスまでヴィランと一度も絡みなく直接対峙しないってのは流行ってるの?

良かった所 今まで見た映画で一番タイルロゴがデカい(「ロッキー」とタメを張る)。とにかくデカいのは良い!

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ゴッサムの腐敗が実は《親の罪》というのはサプライズだった。

父親の喪失によって迷走するブルースが物語の最後(親の罪)にきちんとレガシー(会社運営)を正しく継ぐというのは「トロン: レガシー」や「トゥームレイダー ファースト・ミッション」の主人公と同じやね。

この父親探しという、実は自分(何者なのか、何をすべきか)探しというテーマが隠されています。もはやこの設定は《父親殺し》と同じ雛型。

探偵が水利権や供給問題に巻き込まれていく「チャイナタウン」(1974)の影響も色濃くある『ザ・バットマン』。この『ザ・バットマン』をノワールものだというのも目にしますが…。ミステリー、探偵もの、一人称モノローグ、自分探し、真実(暗部・世界)を覗く…これはもう

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ハードボイルドである。

そして私はハードボイルドものが大好きである。


ノーランのバットマン・ビギンズは前半1時間をかけブルース・ウェインがバットマンになる過程が描かれ、後半はバットマンとして敵をやっつけるというパターン(だいたいのアメコミビギンズものがこのパターン)

しかし、この『ザ・バットマン』は本来ならバットマンになるまでの過程(ブルースの苦悩)1時間を3時間かけて描いているんよ!なななななななななななななななななんと、この『ザ・バットマン』は映画まるごと一本が実はバットマンになる過程!まるごと一本が実はバットマンになる過程映画!

ではまた GOOD BYE <?>。




※日本で蝙蝠男の興行収入

バットマン 34.7億円
リターンズ 14億円
フォーエヴァー 9億円
Mr.フリーズの逆襲 14億円
ビギンズ 14億円
ダークナイト 16億円
ライジング 19.7億円
バットマンvsスーパーマン 18億6000万円
ジャスティスリーグ 11億円

レゴバットマン 1億2000万円
ニンジャバットマン 8700万円
ジョーカー 50.6億円

ザ・バットマン…<?>

ちなみに一番好きなのは バットマン:リターンズです。

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