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菩提心の称賛《宝珠の灯》第55偈

55)菩提心を具えなければ、
不住涅槃を得るとはならない。
不住涅槃を得ていなければ、
二つの縛に突き当たる。

 

「不住」とは、「輪廻」と「輪廻から解放された寂静」の二つに留まらない(住さない)こと。
「涅槃」とは、苦しみを超越したことで、平穏の境地。
 
輪廻を行く者は、輪廻の端におり、
ただ一人で解脱を得た阿羅漢方は、寂静の端におられる。
 
その両極にと留まらず、寂静でありながら衆生の利益を成す不住涅槃は、
大乗の境地に達した仏陀のみが住むところである。
 
そこへ行くためには、まず大乗の発心である菩提心を起こさねばならず、
 
それが無ければ、
輪廻と寂静の呪縛に、
 
ゴツンと突き当たることになる。

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