歯を抜いた翌日

殆どの人にとって、歯を抜いたこと等どうでもよいかもしれないが、
これも一つの経験なので、覚書として記す。

昨日抜歯をして、歯医者さんから痛み止めと抗生物質の処方箋をもらった。
1日2回、食後に飲むものだそうである。

そしてティースプーン(小匙)1杯の塩を入れたぬるま湯(小さめのコップ1杯)で翌日(今日)から1日3回うがいをするように指導があった。
「薬を飲まない」と言ってあったので、口中に細菌が繁殖しないように、塩ぬるま湯うがい。
筆者はこれに湯冷ましを使っている。

当日は、歯を抜いて1時間は傷口にぎゅうっとあてられた綿をそのまま噛み続ける。
何が口に入って来ても飲みこむ。

1時間経ったら綿を外して、冷水で静かに静かに口をゆすぐ。
黴菌が入ったら終わりだと思ったので、ここでも湯冷ましを使った。

4~5時間経ったら、体温程度のお茶を飲んでも良いと言われた。
普段はアイスクリームを推奨するそうだが、この季節だとちょっと寒いから、体温程度のものなら口に入れても良いと言われた。
口中に熱をもたせてはいけないのだろう。

アイスクリームは少し魅力的だったが、ここ(ダラムサラ)でアイスを買っても、多分保存料が色々入ってるだろうと思い、却下になった。

昨夜はミルクティーを作り、体温より少し暖かい程度にして、2杯頂いた。
少し熱いと、やはり傷口がジンジンした。

普段の歯茎の感覚は、なんか痛いように感じるくらいで、
スゲー痛い、ということは無かった。

いつもは寝る時まで布団に入らないが、立って毎日の日課をしていると寒くて疲れた感じがあったので、布団を暖めておいて中に入り、ベッドの上に座った状態で残りの日課を済ませた。
いつもより30分早く寝た。

今朝起きてみると、痛みは殆ど無かった。
『痛み止めって何の為に飲むんだろう?』と少し思った。

抜歯の後、炎症にかかり、中々腫れが引かずに、痛みも長引くことがあるらしいけれど(歯医者さんは、それを心配して処方箋をかいてくれた)、
清潔に保てば、それほど心配することはないのかもしれない。

筆者のかかった歯医者さんは、院内が清潔であった。
先生自身も手際が良くて、治療中ちょっとだけチラ見した時、2重につけていた施術用の手袋の外側を外していた。
外側が抜歯の出血で汚れてしまったので、きれいな内側の手袋で、残りの作業をしてくれた。

翌日の時点で、痛み止め無く第一難関を突破した。
このまま異変が無ければ抗生物質も飲まずにすむだろう。
必ずしも、処方された薬を飲まなければならない、というわけではないのだな。

昔、下の奥歯を抜いた時、歯医者さんは「すごく痛くなるから、痛み止めと抗生物質、出しときますね。」と薬を処方してくれた。
その時にはもう薬を飲まない生活を始めていたので、
頂いていながら『飲まない』と決心していた。
すごく痛くなるということだったので、最初から地獄の苦しみを想像していた。
何処かの駅でエスカレーターに乗りながら、ジンジンしてきた奥歯の感覚に
『七転八倒の地獄の苦しみかと思っていたけど、そうでもない。』
と思った記憶がある。

その後、『ぼのぼの』という漫画を見た。
ぼのぼののお父さんがすごく我慢強くて、
痛みで身体が曲がっても我慢をするし
痛みで曲がった身体の頭が地にめりこんでもまだ我慢をする様子を見て、
何だかとても親近感を覚えた。

今、筆者は別に我慢をしているわけではないが、
このまま時間が経過して傷口がちゃんと治癒されるだろうと、
希望的観測とともに生きている。

抜歯を口実にして、今日は少し寝坊を許したし、仕事も少なめにした。
いつもよりゆっくりした時間を持てたと思う。

歯を抜いたことも、今日の穏やかな一日のパーツの一つに変化した、
大事なイベントであった。



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