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菩提心の称賛《宝珠の灯》第333偈

333)菩提心と関係する善は
一切相智まで、まさしく増大する。
白い月の部分が
だんだん満ちていくように。

下二行直訳では、
「白の方向の月の部分が
上から上へと増大する如く。」

「一切相智」とは、
一切の様相を、覚めて直接悟っている
仏陀の智慧。

仏教論理学で使われる
「関係」には、
二つの関係性がある。

①同一である関係性
②因果である関係性

②の場合、一般的に
結果が原因に関係するという。


ということで、
菩提心と関係する善とは、

善そのものが
菩提心と質的に同じである善と

善が
菩提心を因として生まれた善と

二種類ある。

難しいことはさておき、

菩提心は
利他を動機とした仏陀の境地を目指す心。

故に、
仏陀の智慧も目標に入っている
というか、

最高の利他行を成すために
なくてはならない仏陀の智慧は
必要不可欠。


仏陀の智慧を
全ての翳りを取り除いた
満月とするならば、

新月から満月へ満ちていく月は
地球の影に入って
真っ黒だった心が

だんだん汚れを取り除き
本来の光をとり戻していく様を
そのまま現している。


満月となったその光源は
太陽であるように

一切相智となったその源の力も
あなたの中にあるのだが。


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