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彫紙アートって、どんなアート?

前回の記事では、彫紙アート作家としてご活躍されている先生のご紹介をしました。ところで、彫紙アートって何をするアートなの?実際に彫紙アートってどんな風に作られていくの?そう思われる方はまだまだ多いそうです。
今回は少し、その【彫紙アート】について詳しくご紹介をしていきたいと思います。

私が初めて彫紙アートに出会ったのは2015年で、当時のmixiのコミュニティで紙のアートに関するトピックがあって、そこに彫紙アートの体験クラスの募集がありました。まず切り絵が今ほどメディアに出ていなかったし、紙をアートの一部として考えるジャンルも今ほど日本では見られなかった頃だったと思います。そのなかで、私は漠然と「紙でアートを作りたい!」と強く考えていました。海外の洋書や絵本で、色鮮やかな紙や迫力ある立体絵本がとても好きで、自分も何か近しいものが作りたいなあと考えていました。

SNSで見つけた彫紙アートの体験クラス

その後に「mixiのコミュニティで彫紙アートを知りました!」と話しても、そのコミュニティが全く彫紙アート作家さんの間で知られていないものだったので、今思えばすごい機会で彫紙アートと出会うことができたんだなあと思っています。
そのトピックの募集では彫紙アートのホームページがリンク付けされていて、そのまま1日体験の応募をしたことが始まりでした。

体験クラスで初めて感じた彫紙アートの魅力と凄さ

その体験クラスでは、当時担当だったインストラクターさんが急遽出れなくて、そのまま会長の林先生が受け持ってくれたと後に聞きました。
林先生は「彫紙アート」を考案したアーティスト第一人者で、たくさんのインストラクターの方々を育て上げ、現在は会長として彫紙アートの世界を支えてくれています。
体験クラスでは、林先生が考えた花のイラストの下絵を2時間ほどで切り抜く講座でした。アートナイフをどんな風に使うのかなど初対面の私にもすごく優しく教えてくださるだけでなく、どこから来たの?とか普段は絵を描いたりする?などの世間話を交えながら、アットホームな教室でとにかく楽しい体験となりました。

彫紙アートは「紙で絵を描く」という発想から生まれた

紙で絵を描く?それってどういうこと?と、多くの人が疑問に思うかも知れません。彫紙アートでは、まず下絵を好きな絵で考え、色を塗ったあと、そこに番号をふっていきます。紙の枚数は5枚からとされ、上限はないため様々な表現が可能となっています。

下絵は紙の見本などを参考に、コピックやポスターカラー
色鉛筆など好きな道具で色を決めていきます。
描いた絵はペン入れをして切り抜きやすいように線を綺麗にしていきます。
番号は奥に行くほど数字が増えていきます。
一番深いところから彫り始めます。
この写真では9・10・11番の色を切り抜いています。
(2017年の過去作品)

もともと「紙でアートを作りたい」と考えたのは切り絵が好きだったこともありました。ただ、彫紙アートは一枚の紙を切るのではなく、番号をふることで切り抜いていった作品が、完成したときに立体的に見えることが魅力的でした。

1日体験を終えてすぐに決めた認定講座の習得

彫紙アートは実際に体験してみて、難しそうではありましたがすぐに夢中になり、作品作りも好きになりました。
その魅力は、認定講座で林先生の下絵がとても素敵で、彫れば彫るほどめくりながら綺麗な断面が見える魔法のような楽しさにありました。


2016年の認定講座での制作。
一枚の葉だけで10枚以上の深さで、初心者の私にはやや大変でした。
完成した林先生下絵のバラ作品。とにかく花の輪郭が美しい・・・。
今でもとてもお気に入りの作品です。


彫紙アートでは年に一度の展示会があります

現在の彫紙アートは会員制の参加となっています。
コロナ期を除いて、彫紙アート協会では例年「全国彫紙アート展」が行われてきました。まるで写真のようなリアルな絵画作品や、デッサンをもとに自由な線を描いた林先生考案の「フィーリングライン」によるポップな作品、写真から描き起こしたポスター加工のようなオシャレな作風など、様々な見ごたえを感じることができます。
コロナが落ち着き始めた2022年から、正式に展覧会が再開されるようになりました。「全国彫紙アート展」は今年の開催も決定しているので、今後は私の制作や会員展の様子などもここでお伝えできたらいいなと思っています。
まずは今年の作品を作っていきます。

これまで私が作った彫紙アート作品も、また載せていこうと思います。
次回の更新でお会いできますように。







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