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好奇心は女子高生を殺す【漫画】


藤子不二雄マンガのパロディにリスペクトが感じられたら、それはもう僕の中で名作。
しかし、単純に「アルファがベータをかっぱらったらイプシロンした」とか引用すればそれで良し、ではなくて(それでもちょっと笑うけど)、作品において、科学とポップさが程よくブレンドされていることが重要だと思う。
それこそ、SF=少し不思議、であるように。

タイトル通り、主人公は二人の女子高生。当然ポップで可愛い。
可愛い二人の元には、宇宙人、幽霊、サンタクロース、死神、ゼリー人間……様々な、少し不思議な来訪者が現れて一話完結の物語を紡いでいく。
SFルールに翻弄されたり、時には巧くその隙をついたりしながら二人は来訪者と渡り合う。
「少し不思議」を土台に、 SFルールを端的に説明した上で、読者に「そう来るのかっ⁉︎」と唸らせるストーリーは「怖くない『世にも奇妙な物語』」という感じ。あるいは可愛げの有る星新一。

作品自体は全2巻と長くはないが、一話一話が緻密に練られており、非常に読み応えが有る。

藤子不二雄チルドレン、あるいはフォロワーは数多いらっしゃると思うが、実は本作品の作者様が、正統派後継者の、かなり良い位置につけているのではないかと思う。

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