【2023-2024】マイナビニュース連載 人気記事TOP5『東大発ベンチャー現役CFOが教えるデットファイナンス入門』編

『東大発ベンチャー現役CFOが教えるデットファイナンス入門』の連載は2017年から2021年まで続けていました。2024年時点でもキーワード検索で辿り着いてお読みいただいているようで、執筆者冥利に尽きます。全50本の記事のうち、TOP5を紹介いたします。
(集計期間:2023年から2024年にかけて。およそ1年半)

第1位 当座貸越とは? 通常の融資との違いを解説

融資枠と呼ばれることの多い当座貸越について紹介しました。金利水準や事業規模に関する数値は最新の情報にアップデートした方が良いかなと思いますが、商品の仕組みは変わらないです。『中小企業デットファイナンス』の連載も含めた全記事を通じて、最も読まれている記事でした。

第2位 融資の商品による違い(関与するプレイヤーによる違い)

制度融資・保証付き融資・プロパー融資の共通点と相違点について、ステークホルダーの数によって情報を整理すると分かりやすいと当時の私は考えて執筆しました。資本性ローンについても解説していますが、2024年時点ではプレイヤーを軸にした切り口が適切ではなかったと感じます。今後、優先的に改稿したいテーマです。

第3位 融資金利を低くするために取り得る手段

2024年に最も質問を受けているテーマです。私の回答は3パターンあります。固定金利と変動金利を交換する金利スワップ付きの融資商品を活用するか、ボリュームディスカウントを効かせるか、金利以外で金融機関へ支払う手数料と合算してトータルコスト削減を図るか。政策金利が上昇する時代においても、ゼロ金利時代と戦術は変わらないと考えております。最新情報は現在セミナーでお話ししてQ&Aを蓄積している段階でして、2025年にはアップデート版の記事を公開できる見込みです。

第4位 カウベル効果

実務では呼び水効果と呼ばれる「政府系金融機関の融資が民間金融機関からの融資を喚起する」事例について、ディスカッションペーパーや新聞記事を参照しつつ、私見を述べました。コロナ禍後の状況については未だ研究成果が発表されていないので続報を待っている状況です。(誰も発表しない場合は、いずれ私が分析したいと思っております。)

第5位 新型コロナ対応融資は何が新しかったのか

危機関連保証が創設され発動するに至った経緯について、経済産業省のプレスリリースや官報で公表された情報を引用しつつ、解説を試みた記事です。ロックダウンの影響が残っている時期で、誰もが初めて利用する制度融資が始まり有識者を探すことも難しく、ヒアリングによる取材がままならなかったことを憶えています。

まとめ

第1位の当座貸越の記事は2019年11月の掲載、第2位の融資商品の記事は2017年8月の掲載、第3位の金利交渉の記事は2018年10月の掲載で、いずれも5年以上アクセスしていただいております。
金利に関する記事が読まれたのは政策金利が上昇した影響だと捉えておりますし、時宜を得たテーマを取り扱うことも重要だと理解しております。
全体的な傾向として用語解説・制度解説のニーズが強いと感じましたので、今後の執筆活動に活かしてまいります。

共著の書籍『~事業拡大・設備投資・運転資金の着実な調達~ベンチャー企業が融資を受けるための法務と実務』の実務パートは、本連載の2018年までの記事をまとめたものです。
2019年以降の内容も反映した2冊目のデットファイナンス本を執筆したいので、出版社様からのオファーをお待ちしております!

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