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4/2追記【雑記】ハンガリーとコロナと祖母の危篤と

お久しぶりです、ねむるこです。
あまり明るくない話題ではありますが、今しか書けない事だと思うので書き記しておこうと思います。


2月頭に4年前期の試験を無事受け終わり、6日だけ日本に帰国しました。既に日本でコロナ騒動がはじまりかけていただけに帰国自体かなり迷ったのですが……。大阪の街はこの数年で最も観光客が少なく、また最もマスクの着用率が高かったです。


ハンガリーも日本と同じくコロナウイルスに振り回されており、日々目まぐるしく雰囲気や対応がドンドン変わっていっています。
私は体験していませんが、街でコロナコロナと揶揄された話もチラホラ耳にします。(今はヨーロッパで感染例が増えてきたので少し前よりマシかも)


あとで見返せるよう、自分の為にも今までのこちらでのざっぱな流れを残しておこうと思います。色んなところからひっぱってきてるので若干間違いもあるやも……
こちらのサイトはハンガリーのコロナウイルス関連のニュースを英語で読むことが出来ます。ご参照ください。
http://abouthungary.hu/

日本語でだとTwitterにて「ハンガリー暮らしの健康手帖」さん、「ハンガリーのニュース」さんがおすすめです。いつも助かっています。



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3月4日、ブダペストにてコロナ感染を初確認。2人のセンメルワイス大学の薬学部イラン人留学生でした。
(後に彼らのクラスメイトも病院に隔離、コロナ陽性1人陰性5人が同じ病室に入れられるというとんでもないやつ)(画像はリークされた隔離コロナ飯こと胡瓜パン)

3月5日、ハンガリー・ブダペストにて咳をしていた日本人観光客15人が病院に隔離。
3月6日、日本人観光客15人全員が検査の結果コロナ陰性。みんなが咳をしていた為、ホテルのすすめもあり代表者自ら病院に連絡したとのこと。人種差別や強制隔離では無い。


その後ポツポツと感染者や隔離される人が増え、


3月10日にデブレツェン大学は全学年の期末試験のボーナスが関係する全ての集団授業の出席管理の廃止と学期中のテストの延期を発表。


3月11日午後には政府より緊急事態宣言
大学での授業禁止(遠隔になるかも)。
中国・韓国・イラン・イタリアからの入国禁止。
100人以上人が集まるイベント禁止。(映画館のような施設も)

3月12日午前0時よりオーストリアとスロベニアの国境にて旅行規制がはじまり、飛行機バス電車が止まるという発表もなされました。

12日の時点で16人が陽性と確認。

現在(3/14)授業再開の目処は立っておらず、実習や試験がどうなるのか誰にもわからない状態です。とりあえず3月16日より春休み、23日よりはネットで授業しようとしているようですが詳細は不明……夏休み縮小や最最悪で卒業時期の延期なども考えられるやも……

14日夜、ハンガリー国内での感染者は30人に。


チェコ、デンマーク、ノルウェー、ウクライナ、ポーランドは外国人の入国禁止に。

16日、17日0時よりハンガリー国境閉鎖と発表。ハンガリー国籍保有者のみ入国可に。
集会禁止、スポーツは無観客試合。
娯楽施設、映画館、文化施設は閉鎖。
レストラン、カフェなどの営業は15時までに。
(スーパー、薬局など生活に必要なお店は含まない)

17日、EU首脳がEU市民以外の渡航を30日間禁止するのに合意。

19日、日本政府が欧州からの帰国者に14日間の自宅待機を指示。症状の有無を問わず、公共交通機関の利用も使用不可。

22日、セゲド大学医学部長がコロナ感染。南イタリアに旅行後、自主隔離することなく執刀していた模様。我々もびっくり。🙄

27日、外出制限令。さらに1段厳しくなり、
28日より2週間の間は
午前中9~12時の買い物は65歳以上のみ。
それ以外は9時以前or12時以降にしないと罰金に。
対人距離を1.5m確保。
通院や野外での散歩や軽い運動は可能。
レストランやカフェは出前としての運営以外は禁止。(店内飲食不可)

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EU圏ならば国が違っても普段は他県のような感覚ですが、こういう時の方針や方向性の違いをもってしてやはり本来別々の国なんだな……と実感させられます。
 
 
ハンガリーでの第1感染者はイラン人留学生とのことですが、正直それが中国人・韓国人・日本人etc何処の国の人間でもおかしくない状況でした。

症状が出ていないだけで、検査をすればコロナ陽性の人間も絶対に居ると思いますし、もしかしたら私がそうかもしれません。
 
たまたまトランプでババ引いた・椅子取りゲームで音楽が止まった時に座れなかったのが彼らであり、それを責めるのはハンガリーで同じ外国人として暮らす人間には難しく感じます。
 

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また私事ではありますが、
2月28日に母方の祖母が駅のエスカレーターにて転倒、危篤の知らせを受けました。

御歳84歳、耳が遠くなり物忘れをするようにはなっていたもの、年明けは台湾にこの前は沖縄にと旅行に行きまくり、元気に2カ所のジムに通い趣味の英語の勉強を楽しんでいました。
2月頭に帰国した際に着物の着付けを習いにいったのですが、その日が最後になる(かもしれない)とは思っていませんでした。


知らせを受けて帰国するべきかとも迷ったのですが、テストが控えていたり、日本に帰国してしまうと急に飛行機が飛ばなくなったりハンガリーに入国出来なくなったり2週間隔離されて学業に支障が出てしまうような可能性もあり、苦渋の選択ではありますが帰らないと決めました。
 

普段医学生としてほぼ毎日病院に出入りして患者さんを目にしていますが、いざ自分が''患者様のご家族''になると想像以上に感情が動くものだなと自分で自分に驚きました。
 
2年前に父方の祖父が亡くなった際は、段々と身体が弱って痩せ細っていくのを見ながら覚悟が出来ていたし、今回が会うの最後かもしれないと毎度帰国の度に思っていたのですが……

今回はあまりにも突然だったのもあって、10日くらいは力が入らず。
 
私にとって祖母は簡単に大好きとは言い難い、赤飯の小豆のような存在でしたが、祖母が私の事を大好きなのはよくわかっていました。
祖母が居た当たり前の日常から、居ないのが当たり前の日常に慣れていくその過程はなかなか難しいもので、O-157のバタバタ時に祖母の家に疎開していた小さい頃をよく思い出しています。
(厳密にはまだギリギリこの世に居るようですが、元の生活に戻ることは無いでしょう)


海外在住にコロナ騒動まで加わると身動きが出来ないのが確定、仕方がない事ではありますが、留学の難しさの1つだなと…。 
 
テストは前日に延期が決定、突然の春休みが決定して、不謹慎な話ではあるのですが個人的には心身共に助かりました……(:3_ヽ)_


人生長ければ長いほど良いとも限らないだろうし、元々先の短い高齢者にリソースを割いてどうなるんだなどと身内相手ながら内なる優生思想が首をもたげたりと色々思うことはあるのですが、

今はとりあえず、
転倒した祖母の為に駅で手当てしたり救急車を呼んでくれた方と、
我々家族の心の準備が出来るまで消えかけた命を繋げてくださった病院スタッフの方々に感謝しています。


私も将来医師として、見知らぬ誰かの大切な人の命を繋ぐ(ごうとする)日が来るのかと思うと身の引き締まる思いです……


【追記4/2】

残された家族の中で"無理な延命をしない"という合意が成立する予定だった日のまさに前日、我々の知らぬ所でうっかり??挿管されてしまった祖母。
段々と状態は回復しつつありICU→HCU→一般病棟へと移動。
意識が無いながらも少しずつ目や手を動かすなどの動作がみられ、遂に3/31には1ヶ月ぶりに意識が戻ったようです。
送られてきた動画の、人工呼吸器を心底邪魔そうにしている寝起きの祖母の顔があまりにいつも通りで笑ってしまいました。


今後どうなるか、何処まで回復出来るか、同時にどんな負担を我々が引き受ける事になるかなど、まだまだわからないことだらけです。
当の祖母も回復すればするほど『あのまま死なしといてくれたらよかったのに!不便で仕方が無い。私なんかに人工呼吸器使ってる場合ではないでしょう』などとぐちぐち言いそうなのがありありと目に浮かぶのですが。(苦笑)
色々な巡り合わせの必然性を考えたらならば、どうやらもう少し祖母の魂は生きたいようなので見守ります。

突然の事故で祖母を失いそうになった母の、祖母が目覚めた時の気持ちを考えると、医療というのはそのような一瞬の為にあるべきなのかもしれないなと思いました。



と、そんなこんなな1ヶ月でした。
時間が出来たので、家の片付けや家で勉強する訓練(笑)の合間にまた大学関連の記事を書いていこうと思います。

本当に雑記としか言いようの無い記事でしたが、最後まで読んでくださりありがとうございました。




投げ銭・お茶代いただいたら新しい記事を書く速さ・モチベが爆上がる現金な人間ですが、記事を読んで価値があると思ってもらえたならばそのこと自体が素直に嬉しいです。