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ゆりでなる♡えすぽわーる 百合漫画悪魔レビュー

無限百合漫画

高校三年生、春。卒業したら死ぬという少女と、その友達は百合スケッチブックを埋める事になる。
何で死ぬかって、この少女、駒鳥は「女の子とお付き合いしたい」のに結婚の約束を取り決められたからだ。※お嬢様

眼が真っ暗に死んでしまったお嬢様は、百合を見つけた時だけ、ひとみの中で翼が羽ばたく。そして、友達はその翼を愛しているようなので、百合スケッチブックとかいう狂ったことに付き合うらしい。

そして二人は道行くおんなのこたちをみて、百合を妄想していく。
ギャルと真面目な女子高生、かっこいい女と派手でかわいい女、ベンチで泣く女と慰める女、社会人の女ふたり。
それらを見たお嬢様はひとみで翼をはばたかせながら、「きっとこういう二人なんだわ♡」とスケッチブックを埋める。それが前編。そう、この漫画は1話が二編構成なのである。

後編は、「その二人の本当の関係」が描かれるのだ。つまり、外から見た百合と、うちから見た百合、どちらも楽しめる。いや~~~いいなおい! なんでって、まあ、百合漫画なので、だいたい、百合(広義的な意味で)なのだ。※百合(広義的な意味で)は、恋愛だけを指すものではない。
ぼくたち悪魔もするする。まあ、ぼくたちはこっから人間の心を壊すために人間観察するわけなんだけど。

しかもこの「本当の関係の百合」は、なんかいろんなカップルがうまいこと噛み合ってるのである!!! どっかのカップルのどっかで関わっていたのが、どっかのカップルの片割れだったりするのである!!!!!!
いやあ街が狭いっていいな~~~ 

つまり、いろんな百合CPを見て、一粒で二度おいしく食べられる漫画なのである。しかも、なんか色々めんどくさい百合が多い。スキ!チュッ! だけでは終わらんのが多いのだ。いいよね。
そして、この百合スケッチブックを埋めている二人も、勿論女二人なのだ……。おわかりかしら?(お嬢様の言葉を借りるなら)

ぼくが気に入っている所は、この後編さえも本当の関係かはわからんところだ。つまり、この百合CPをみて、ぼくたちさえも永遠に無限に妄想できる。創作における百合は、他者の観測があってこそ成立するものだと、強く強く感じることができる名作。あと絵が可愛い。


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