プーさんの絵日記

内科医の戯言です。 勉強の残骸や供養を行ってます。

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最近の記事

急性骨髄性白血病のWHO分類 5th editionに移行したことによる変更点

全体を通しての主な変更点遺伝子学的分類をより拡張するため、グルーピングを強めている 相対的にblast countの重要性は下がっている 以前の「繰り返す遺伝子異常を伴うAML」は「遺伝子異常により定義されるAML」と「分化段階で定義されるAML(旧FAB分類に準ずる)」にわかれることとなった 以前のAML NOSについては分化段階で定義されるAMLに代わっている 遺伝子異常により定義されるサブタイプについては20%のblast countというカットオフが撤廃された

    • 慢性骨髄性白血病のTKI選択

      チロシンキナーゼ阻害薬の選択方法について CMLにおけるTKIの選択は基本的には多くの場合は第二世代TKI(ダサチニブ.ボスチニブ.ニロチニブ)から初療では選択し,副作用が出れば他の薬剤を選択する,といったことが多いです.イマチニブは金銭的な理由であったり,他の選択肢がない場合,ポナチニブは第二世代TKIでも奏功が得られない場合や,T315I変異などの遺伝子変異が出た時に2nd line以降で使用されることが主流でしょう.ただ2nd line以降の選択方法は新規治療薬もあり

      • 移植患者のCMV感染症予防(ローテーター用資料)

        はじめに移植後患者さんを担当してもらうことが当科ではチョコチョコあります. 上の先生から,「サイト注意しといて」などと言い放たれ困る人もいるんじゃないかと思います(ただしそれは指導医が悪いです) 「血液内科なんて血液培養とβDグルカンとってりゃいいんじゃないの?」 「最初から治療薬いれておけばいいんでない」 「アンチゲネミアの見方がわからない,いつ治療すんの」 「血液内科なんてただでさえ横文字多くてわからんのに移植なんて・・・」 そんな声が聞こえてくるようで申し訳ないです.

        • 覚書 FN・予防投与

          好中球減少患者における感染症予防 細菌感染症 侵襲性真菌感染症 Candida Aspergillu PCP ウィルス感染症 HSV VZV HBV 抗菌薬の予防投与 フルオロキノロンの予防内服はhigh−risk患者で 好中球100以下が7日以上 口腔粘膜感染を考慮するとLVFX キノロン耐性モニタリングは必要 low−risk患者では推奨しない 効果 全死亡率やFNや感染症減少 キノロン耐性GNRが増加する可能性がある 推奨レジメン

        急性骨髄性白血病のWHO分類 5th editionに移行したことによる変更点