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#29 20241018「ペットのエンゼルケア」 ゲスト:高齢犬・介護犬専門 訪問型グルーミング「エヴァドッグ」主宰 ペットの納棺師 吉田麻美さん

2024年4月からスタートしている「渋谷でDeathラジオ」。放送の詳細やオンエアに載せきれなかったこぼれ話などをご紹介していきます。

#29 20241018「ペットのエンゼルケア」 ゲスト:高齢犬・介護犬専門 訪問型グルーミング「エヴァドッグ」主宰 ペットの納棺師 吉田麻美さん)

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オープニング雑談 2人トーク

渋谷のラジオでは、「本とラジオとコーヒーと」というキャンペーンを開催中!

「本とラジオとコーヒーと」といえば・・・・

「私はコーヒー好き、カフェラテが好き。牛乳飲むためにカフェラテ飲む。カフェラテをだらだら飲んでいると太るという記事を読んで、最近オーツミルクに変えました笑(のぞみ)」

「別所さんの「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」を聞きながらコーヒーを飲むというのが毎朝のルーティーン。Deathフェス直前に、出演させてもらえてすごく嬉しかった!(りな)

ゲストから自己紹介

高齢犬・介護犬専門 訪問型グルーミング「エヴァドッグ」主宰 ペットの納棺師 吉田麻美さん

ペットの納棺師としてエンゼルケア、旅立ちの準備をサポートしている傍ら、出張トリマーとして、高齢犬、介護中の犬猫のケアを行っている。動物病院で10年ほど看護師、トリマーとして勤務していたが、お母様の看取りを機に独立した。

■前半|高齢・介護犬、猫専門トリマーとしての活動

■エンゼルケアは、動物病院では行われているものなのか?
動物病院でもエンゼルケアをやってはいるが、どの子に対してもやっているわけではない。院内で亡くなってしまったとき、体をきれいにして飼い主にお返しするときなどに行う。業務の状態によって、常にできるわけではない。スタッフの手が空いているときなど時間があればお受けするという流れだったので、年に20〜30頭くらいの数だった。

■吉田さんが独立したきっかけ
お母さまを看取った経験が大きい。ステージ4の癌だったので手術もできない。抗がん剤治療しかない。そのときに混乱してしまって、どうしてよいかわからない、死に向き合えないつらい状況を経験した。
お母さまが亡くなったあとに、「ペットでも同じだよな」ということに気づいた。お母さまのときに、メンタル部分のケアをしてくれる人がいたら、どんなに心が救われただろうと思った。ペット業界にもこういう人材は必要と思い、出張トリミングとエンゼルケアを始めた。飼い主さんに寄り添いメンタルケアをしたいという思いが強かった。

■高齢犬や介護犬を専門にしているのはなぜ?
死に直面したときの恐怖感、不安をケアしたい。高齢犬や介護犬と一緒に生活している人は、死への恐れや不安をつねに抱えながら生活している。トリミングをしている間に飼い主とおしゃべりしながら、寄り添いながら、ケアしたいと思った。

■どんな犬が利用しているのか?
病院から、サロンに行くのはドクターストップがかかったケースや、下半身付随で出かけられなくなったという子など。ペットのエンゼルケアを知って依頼される方も多い。

★もし20年後に猫と老いたときに、専門の方が寄り添ってくれたら心強いかも。猫は横のつながりがないので、猫オーナーにぜひ共有したい情報(のぞみ)。

■曲のリクエスト|「ひまわりの約束」秦基博

<選曲理由>
「ちょうど母が闘病中で入院しているときに音楽番組でこの曲が流れた。自分の気持ちと歌詞がリンクして、今でも忘れられない曲」

■後半|ペットのエンゼルケア

■エンゼルケアとはどういうものなのか?
旅立ちの準備のお手伝い。私たちプロじゃなくても、飼い主さんもやってもよい。エンゼルケアをさせていただく場合は、ご自宅に伺って、ワンちゃんや猫ちゃんのシャンプーを飼い主さんと一緒に行い、死後の処置(詰め物、除菌など)をしている。バスケットを持っていって、飼い主さんに納棺していただく。

■エンゼルケアをおすすめしたい理由
気持ちの整理にすごくつながる。ペットが亡くなると、飼い主さまがすべて自分でやらなければいけない。火葬場を探して予約して・・・当日〜2日間くらいで行われることがほとんど。その間、どうやって過ごしてよいかわからない。悲しみにくれて過ごしている人も多い。最後のお別れができる大切な時間にエンゼルケアをすることで、悲しみにくれるだけでなく、自分の手できれいにしてあげた、生前のふわふわの姿にしてあげられた、ということが、飼い主の心のケアにつながるというのを実感している。

■利用者からの声
思い出す姿が、最後のかわいそうな姿ではなくて、ふわふわで元気な姿だった」「生前のことについては後悔はあるが、お見送りについては後悔がありません」「亡くなったあとにかかりつけの病院につれていったときに、先生に『ここまですっきりした顔で挨拶にくる患者さんはいないよ』と言われた」など。納得するかたちで送り出してあげたい、心残りなくできることをやりたいという方が多い。

■利用したいと思ったときに気をつけることは?
生前の準備としては、やはり、亡くなったときにどうしたらよいかを聞ける頼れる人を見つけておくことが大事。亡くなったらどうしようという不安が消えることが大きな終活につながる。

亡くなってすぐにやってほしいのは、お腹の胃腸のあたりを冷やすこと。保冷剤を必ず用意しておいて、冷やしておくことが大事。少しでも長くきれいな状態で一緒に過ごせるように、そういった準備をしておくことも大事。

■エンゼルケアの担い手を増やす、仲間を増やす活動について
トリマーや看護師向けにオンライン講座を開催している。エンゼルケアはまだ広まっていない。これから広げていこうというところ、広がってもやってくれる人がいないと一緒に教育を進めていって、エンゼルケアができる人を増やしていきたい。いま、受講者といっしょに学んでいるところ。一般の飼い主さんも学んでいる。

■人間とペットの暮らしが循環する社会へ
昔から「あんな悲しい思いはもうしたくないから、ペットを飼いたくない」という声は聞くけれども、それを聞くたびに、その言葉自体が悲しいなと思ってしまう。ペットを飼うことで、大切な思い出ができ、あたたかい時間が生まれて、ペットを飼うことで人生も変わる。最後の悲しい思い出だけで終わってしまうのは悲しい。後悔のないお別れ、納得できるお別れにつなげて、ペットとの暮らしが循環していく社会になるとよいなと思う。

■お知らせ

・高崎OPAで開催中の「見て、着て、さわって、買える葬儀具展」に出展中

・来週のゲストは、GRAVETOKYOミケラさんをお迎えします

■番組へのお便り

こちらの記事をご参考にどうぞ。

https://note.com/deathfes/n/n930fe6d4a36d

★★すべてのアーカイブはこちら!

https://note.com/shiburadi/m/m458e51f0078b





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