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彼女が恐れていること

忙しいという漢字は心を亡くすと書く、とはよく言われるが
まさに私もその通りの状況が続いておりました。
忙しい→疲れる→強制終了のごとく眠る→自分が今何を感じているかがわからない。
の繰り返しで、考えたことを文章にしたい気持ちが摩滅する感じ。
そして暑い。暑すぎる。暑いと思考とか、心の中を見る、とかできない。
なので今日は友人のことを。
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10歳ほど年上の友人が一番会う頻度が高い友達だ。
彼女の目下の悩みはご両親、特に父上がご高齢のため
いつ亡くなるのか、それが怖い、と会う度に言っている。
私は両親とも何年も前に亡くなっており、天涯孤独の身なので
親が亡くなる恐怖よりも、長患いせずに逝ってくれたことを感謝している。
……文字にすると冷たい感じがする。
でも自分が亡くなる側だとしても、子どもに面倒を看させることも心苦しいし、
何年も介護が必要な状態になったら嫌だなーと思う。
そして、人が亡くなる時、それが老いからくるものであれば尚更、
何かできるのはお医者さんだけ、自分は何もできないものだなーと思う。
最期はただただ、その人が安らかに逝けるように手を尽くすことしかできない。

彼女のお家はとある事業をされており、
彼女は働かなくてもいいようなお嬢様なので
父上が亡くなったら収入が途絶えることも
恐れを強める一因なのかなと思っている。
でも彼女自身きちんとしたところでお勤めもしているので、
収入について恐れる必要はないのでは、と思う。
なのでなぜ、何を恐れているのかを直接聞いてみた。
めちゃくちゃファザコンであることも要因だし、死自体への恐怖もあり、
その中でもやはりお金が入って来なくなることが一番大きいらしい。
それを聞いて私は、
家族がいるってお金の面でも余裕が出るよねーとちょっと羨ましくなった。
未だに親の脛を齧っているという負い目があるのか
彼女は私にやたらと食事をご馳走してくれたり、観劇のチケットをくれたりする。
単なる友達の私にそんなことしなくてもいいのになー
年下だからかな?と思ってるが、私もまあまあなおばさんだし。

そんな彼女を見ていて私が思うのは、
必ず来るその日を彼女が乗り越えられるように
そーっと支えること、かなーと思っている。
昨夜は、何を恐れているかの核心を問い
最期は安楽に逝けるようにお手伝いするしかない、という
私の経験を伝えた。

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