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公園がすき

北北西に曇と往け
という北欧アイスランドが舞台のマンガで

日本と同じく、アイスランドは温泉の湧く火山の島国であるのにも関わらず

荒涼とした草原がどこまでも広がる
『色』や『質量』が薄い土地が描かれていた。

景色の描写が印象的なマンガだった。

日本と同じ島国で
火山国であるアイスランドは
けれども
そこは「地」の生まれる場所
つまり地核プレートの発生場所であり

そのプレートの「地」の終着点が
東の端の日本で

ここは大陸プレートがぶつかり合い、沈み込む地点なのだそうだ。

地核プレート始まりの地と、終わりの地。

その景色の、全く違うこと。

終わりの地の日本は、草原や沼地、溶岩地帯もあるにはあるが
それよりなにより
豊かな緑に覆われている。
森がおおう、緑のグラデーション。

日本は本当に『豊か』という言葉が、ぴったりだ。


私は毎日、アスファルトの上で生活をしているけれど、この卵の殻のようなコンクリートをひと皮むけば
その下には
無数の種や根っこや命がうごめいている。

アスファルトを30年も放っておけば
そこらじゅうに緑の芽が
にょきにょきにょきにょきと
鬱陶しく生えてきて
知らぬ間に、人間の生活を侵食するだろう。

いくら、コンクリートで固めてみても
その隙間から木がこんもりと
それはもうモリモリと
歩道をたゆませて根っこが地面で波打つ様子を幾度も目にしている。

養老孟司は言っていた。
アスファルトで覆っているんだから
子供が減るのは当たり前だ。

なるほど
妙に納得した。

生物を遮断するコンクリートの街では
動物や植物を追い払っているように

私たち人間も繁殖しにくいのだ。

快適なようで
生命の力は弱まるんだ。


石やガラスで出来た土地には、生命の息吹きが薄いように
生育に適した場所とは言えないこのコンクリートの街で

このまま人口が減って
街に人がいなくなって

そうしたら
また
にょきにょきにょきにょき
むくむく
むくむく
森が生えてくるんだ。

森が、命が、種やなんかが

もう栄養とか有機物とか盛り盛りで

私の住むこの街の下にも

目に見えなくとも
力強い蠢きが
わんさかとおる。

人が死んでも、森は死なない。

広島に落ちた原爆の中心地にも
間もなく芽を出したのは何の木だと言っていたか

すごーく、たのもしくて
なんだか安心する。

散歩してたら、こんな苔が生えていた。


その広場をまた何歩か歩いたら、
今度は土ばかりで、草が生えていなかった。


同じ公園の同じような場所で
数メートル単位で地面の様子が全然ちがう!


誰もいません。
独り占めです。

地面にしゃがみこんでスマホで苔を撮ってます。



本当はね
キャンピングチェアーを持ってきて
座ってボンヤリしたり

バトミントンしたり
キャッチボールしたり
したいんです。

…1人ではちょっとね。



このかわいい道を見せたくて!


私はこれを見たとき
わおと跳び跳ねそうでした。




この道は冬のあいだ、暗くてうっそうとしていたのです。

この道は2月のまだ寒いとき
急にこんな緑に『化けた』んです。
一気に芽が吹き出したみたいだった。


私は2月9日にウグイスの鳴き声をききました。

じめーっとして寒々しかった場所だったのに
ある日突然の緑化にビックリしました。


それまで
茶色い落ち葉と土に挟まれていた道で…

こんなふうに
茶色かったの

さっきの緑の道の先を行くと
この茶色の斜面に着きます。

同じ場所でも表情がちがう。

この斜面も、これから色変わりするのかなあ。


公園パトロール














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