( ・∀・)「流星と0時40分のようです」

andropの楽曲、0:40より

 スマートフォンの待ち受けに表示された数字は0:40、約束の時間から40分も過ぎていた。
小高いこの丘には街の光が届かず、周りには吸い込まれそうなくらいにシンとした闇と、
憎たらしいくらい綺麗な星空が広がっていた。

(  ・∀・)「帰ろう、かな」

40分も待ちぼうけだった俺はズボンに付いた土をポンポンと払いながら、最後になるであろう星空を目に焼き付けようと空を向いた。感慨に耽ろうとしたその時、待ちくたびれた声が聞こえてきた。

从 ;゚∀从「悪い! なかなか家族が眠らなくて家出れなかった!」

(  ・∀・)「おお、危なかったな。あと少しで帰る所だったよ」

从 ゚∀从「そこは俺も今来たばっかりだと言って欲しかったな」

(  ・∀・)「何でお前にそんなベタなカップルみたいな事言わなきゃいけないんだよ」

そうだ。俺達は今日まで18年間も、この街で過ごしてきたじゃないか。

从 ゚∀从「だって最後だぜ? 最後くらいは変わった事したいじゃん?」

(  ・∀・)「今更だろ。ほら行くぞ、ただでさえ時間無いんだ」

朝が来るまでに、俺達には見つけ出さなきゃならないものがある。
俺達2人がこの街を去る、最後の朝が来る前に。

(  ・∀・)「流星と0時40分のようです」

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