「声優」と「俳優・女優」の使い分け

どうも、野本です。

昨今ブームとなっている「鬼滅の刃」。その関連記事の中で、気になる記事があったので、紹介します。

『鬼滅の刃』ヒット契機に“声優起用”の原点回帰が加速、花江夏樹がハブ的役割に
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以前より界隈で話題にはなっていた、ある意味で「タブー」に触れる記事でしたが、内容的には花江さんのマルチな才能を推す記事だったように思います。

個人的に、顔出しメインの俳優が、声優としてアニメに出ることには賛成・支持する立場をとっています。
理由としては、その俳優が今後の役幅を広げるため、身振り手振りの演技だけでなく、声による演技の幅を広げることにつながり、結果的に国内における俳優の技術の底上げにつながるから、と考えているためです。

ですが、十把一絡げでアニメ作品すべてに俳優が入ること自体は、害悪というように思います。
これはアニメの性質にもよりますが、俳優らが声をあてることが妥当な作品と、声優が声をあてることが妥当な作品がはっきりと分かれているためだと考えています。

まず、「顔出し俳優が声をあてることが妥当」な作品について。
これは、賛否両論あることを承知で話しますが、個人的にはディズニー作品やジブリ作品に代表される「子供向けアニメ」や、新海誠氏が監督を務めるような「等身大に近い人物が登場する作品」が、それに該当するものと考えています。
特に後者においては、日常生活を描く作品が多いことから、自然で人間的な描写が求められるため、現実的な演技が多い顔出し俳優がキャラクターボイスを務めても、作品となじみやすい利点があります。

逆に、「声優が声をあてることが妥当な作品」については、「漫画原作」であるものや「ファンタジー系」、「SF作品」などが挙げられると考えます。所謂「非現実的」な題材を扱う作品の多くがこれに当たるのではないでしょうか。
今回の「鬼滅の刃」においても、花江夏樹氏、鬼頭明里女史、下野紘氏、松岡禎丞氏など、声による演技やナレーションを生業とする役者が揃うのも、「鬼」「戦い」という非現実を題材にした作品だからではないかと思います。

最後に、私の持論として、声優とは「声のプロ」である、と考えます。
人気声優が揃って特徴的な声の持ち主であり、卓越した技術により「声」を扱うあらゆる分野で真価を発揮する役者を「声優」と呼ぶのではないでしょうか。

もちろん、声優が身振り手振りの演技の技術を磨くことも、間違いではないと思いますよ。その意味で、私は「鬼滅の刃」よりも、「極主夫道」の津田健次郎氏を追う訳なんですが。

以上、野本でした。

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