(再演)舞台オッドタクシー 金剛石は傷つかない

今年2月に観劇した舞台『オッドタクシー 金剛石は傷つかない』。まさか年内中に再演とは…!!ありがとうございます!
ということで、今回も(配信にはなってしまいましたが)観劇させていただきました。

相変わらず面白かったです…!
オッドタクシーの世界に浸るのは前回の舞台以来。ですが、前回同様しっかり楽しめました。ミステリーキッスの3人、そしてキーパーソンのさくらちゃんはキャストさんが変更になっていましたが、今回の子たちも世界観に馴染んでいて…!正真正銘のアイドルが演じる生々しさを想像して、ゾッとしました(褒め言葉)

オッドタクシー、原作が持つアイロニカルなダウナーさに惹かれているわけなんですけれど、特にホモサピエンスの2人が出ているシーンが好きなんですよね…。売れなくては…!と焦る柴垣と、そういうのは通り越してしまった馬場の温度差の違い。皮肉なことに肩の力が抜けている馬場の方に仕事が回ってくるようになって、結果として原作アニメに描かれるような関係になっていく…。観ていて胸が締め付けられるようです。

そしてマネージャー山本さん…!初演でも好きなキャラクターだったのですが、今回は何故か、やけに刺さりました笑。覚悟を決めた男の色気が凄まじかった…。譲れないものを守るために手段を選ばない山本さん(闇属性)。人間くさくて大好きです。
山本さんがルイのことを「金剛石を見つけた」と言う一方、丹羽さんは「金剛石かどうかはわからない」と評価しますよね。
「この人こそが金剛石、最推し…!」と思ったところでその方が万人にとっての金剛石というわけでもない。そのくせ才能ありき、数字で見える競争社会競争なのだから、芸能界、闇が深いですよね…。

そして、今井と竹田の2人…!2人のスタートラインは一緒で、「今の俺たちに他人を応援する余裕はないよな」から始まったのに、この2人、どうしてこうも変わってしまうのか…。
今井くんが運命の最推しルイに出会って、リズムも気にせずに無我夢中でサイリウムを振っていた一方、竹田の感想は「俺はハマれなかったな」でした。
きっと「誰かを応援できる、推せる」というのも才能の1つなんだと思います。どう頑張ってもそれができない人がいるのも事実。そう考えると「推し活」って才能同士の需要と供給の間で成り立っているのだからすごい。最推しが演じる今井くんを観ながら、そんなことを考えました。

よく「オタクやめて一般人に戻りました」なんて発言を見かけるけれど、そんなことが自分の身に起きたらどうだろう。今、私には大好きな役者様がいて、彼の出演作なら原作があろうがなかろうが、知っていようが知っていまいが(時には配信も駆使して)観るんだけど…。彼を筆頭に気になる役者様や好きな役者様が沢山いて、そういう方たちに「物語」に誘っていただける「観劇」が大好きなんだけど…。と考えて気がつきましたが、多分私、割とずっと推しを推していそうです笑

そうだった。そもそも趣味が「読書」から「映画鑑賞」へ、そうして「観劇」へと変遷してきた、物語に浸かることが大好きな完全文系オタクでした。仮に今推してる役者様たちから気持ちが離れたとして、「観劇」を趣味にしている以上、絶対色々な現場で彼らを見かけるよな…。その時の私はきっと彼らを見て「おっ!元気に頑張ってるね!」なんて思うんだろうな。

そんなことを考えていたらなんだか楽しくなって、温かい気持ちになりました。まだまだ長い人生、何が起きるかなんてわかりませんが、自分のペースで歩んでいけば、離れた後もまた推したちと道が交差することもあるかもしれません。それってなんだか、とっても素敵なことだなぁと思います。

さて、感想とは関係のない部分が長くなってしまいましたが…。再演した『舞台 オッドタクシー』、初演と変わらずにとても面白い作品でした。
またこの世界に入り込めたこと、感謝いたします。

『舞台オッドタクシー 金剛石は傷つかない』(再演)
2023.11.26(日)
オンライン視聴

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