そろそろわかるヱヴァンゲリヲン新劇場版・新世紀との違い
いまのところ、(株)カラーからもKAD〇KAWAからもお叱りを受けずに済んでいる『いまさらわかる新世紀エヴァンゲリオン』。ご好評を頂いているようですが、思わぬ副作用が。
時節柄、地上波で新劇をやってたせいもあり、本連載を手掛かりに新劇場版を解釈しようとする試みがちらほら。
未完結作品に手を出すのはどうなのさ、と悩んだものの、このままでは逆に混乱を引き起こしてしまう。ということで、急遽新劇場版編をちょっとだけ。
というか、前提として(当たり前のことですが)、『新世紀エヴァンゲリオン』(以下「新世紀」)と『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』(以下「新劇」)はあくまで別の作品です。タイトルとかが違う。
その上で、「新世紀」と同じパーツを使ってリメイクしているのが「新劇」、という話なのだと思います。なので、本記事が万一シリーズ化しても、あくまで「新世紀版をベースにしたリメイク」という視点で新劇を解釈したものとなります。
と、いうわけで。今回は新世紀版からアップデートされた部分について整理しておきましょう。Qの話になるとややこしくなるので、なるべく序、破の範囲で。
①エヴァンゲリオンに関するアップデート
・零号機に初期からウェポンラックが実装されました。
・初号機の緑色のところが暗いところで光るようになりました。しかも、バッテリーは減るどころか、稼働時間はわかりやすく5分で統一。
・これでもう、「全力稼働したら1分ちょっとで切れる」みたいな心配とはおさらばです!
・他、デザインがアップデートされ、5~13号機のデザインが別々になりました。
②登場人物関係のアップデート
・人間性にアップデートが入りました。アスカは母親関係のトラウマがなくなり、レイも自我があるところを見せてくるようになりました。ネーミングが駆逐艦に統一されました。あと、ミサトさんも比較的混乱を招かなくなりました。代わりに戦自との謎のコネが追加されました。
・更に、色恋沙汰でドロドロだったネルフ内部の人間関係が整理されました。ゲンドウの不倫関係は多分オミットされました。
・加持さんの真実追及がホドホドになった代わりに、スイカ畑が大幅アップグレードされました。
③設定面、用語の整理
・新世紀版で大混乱を招いた「結局ネルフ地下にあるのはアダムなのかリリスなのか」という点が整理され、リリスの存在がオフィシャルになりました。混乱を招くアダムのサンプルは廃止されました。代わりに、現在のところアダム増殖バグが確認されています。
・それに伴い、セカンドインパクト後の世界がハードモードになり、多くの動物種が絶滅、海が赤くなりました。
・また、エヴァ、使徒に関する設定が多分整理されました。使徒のナンバリングが1つずれ、ATフィールド消失時に使徒が崩壊するようになりました
・渚カヲルが宇宙空間に適応しました。
・ゼーレは人類の秘密結社ではなく、異星起源の存在になりました。それに伴い目的が変更され、技術力が上がりました。あとミサトさんもゼーレの存在を認識しました。
まとめてみると、ポツポツ違う点があります。総じて、新劇場版は設定の凸凹が舗装され、「分かりやすく整理されたエヴァンゲリオン」になった、という感じかなという印象です。
結果、新世紀版での話は使えるところと使えないところがあるので注意が必要、というお話でした。
それでは皆さん。次回があるなら、シン公開後にお会いしましょう。