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#8 選挙に興奮してしまう

先月4月に統一地方選挙が行われましたね。
みなさんは投票には行かれましたでしょうか。

投票するしないは自由ですしそこにとやかく言うつもりもないんですが、僕は是非みなさんには投票という形でも選挙に参加してほしいと思っています。

だって、選挙って興奮するじゃないですか。

選挙に参加するのは成人してからでないとできません。大人しか楽しめない国民的な行事ですよ?大人だけが楽しめるんですよ?

そうです。選挙は成人向けコンテンツです。

こう聞くと一気に雰囲気変わりません?興奮してきませんか?

しかし、選挙は成人向けコンテンツであるにも関わらず、生徒会選挙という形で未成年でも経験ができます。

こんなことが起こっていいんでしょうか。ものすごいことが起きているとしか思えません。

だって、成人向けコンテンツであるお酒やタバコやエッチなことは未成年は固く禁じられているのに、選挙だけ未成年も経験できるんですよ。これが合法だなんて興奮冷めやらないです。

中学生の時、僕はこの事実に気づいてしまいました。

いてもたってもいられなくなり、僕は生徒会に立候補して候補者として選挙に参加しました。

毎朝正門のとこで演説をし、生徒集会でマニフェストを話し、先輩に応援演説をしてもらいました。

周りの同級生たちは「よくそんな面倒くさいことやるな」と言ってきました。
彼らはまだ子どもが故に、未成年で成人向けコンテンツができるという圧倒的背徳感を味わえる環境に気づいていませんでした。

ここで僕の興奮は加速します。
みんなが気づけていないこの興奮を僕だけが噛み締めている状況、この上ないエクスタシーを感じていました。

そして投票日当日、僕は絶頂を迎えます。

学校中のみんなが体育館で投票していく姿、すなわち未成年が成人向けコンテンツを利用する姿、そしてそこにメインで参加している自分、快楽以外の何物でもなかったです。

そして、これほど前のめりでイキイキとしていた候補者は僕だけだったこともあり、見事当選を果たします。同時に僕は果てました。

生徒会役員として活動していくことになったんですが、あとはもう惰性でした。当選の感想というピロートークもそこそこにして、他の生徒たちに雑に対応してしまいました。

僕が生徒会役員として活動した日々は長い長い賢者タイムでした。

今思い返すと、あの頃しっかり対応なり活動なりしていれば後に繋がる関係性が作れたんじゃないかなと思います。

僕もまだ若かったですからね。初体験だったこともあり、自分だけの興奮で過ごしてしまいました。

次は同じようにはならないと心に誓い、今は気持ちを切り替えて投票に向かいます。今の僕なら選挙が終わった後の対応も完璧にこなせることでしょう。

ただ、あの時の、あの一夜の興奮を僕は塗り替えられる自信もないし忘れることができません。

もしタイムマシンができて過去に戻れるとしたら、僕はあの時の興奮を体験しに戻りたいと思います。

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