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トランスフォーマー

【GPT・AI関連】

GPTbuilderとは直接関係はないけれど、トランスフォーマーが、LLMの躍進に大きな一歩をもたらしたことを知っておくと、自然言語によるインストラクションのコツもつかみやすいと思います。

●トランスフォーマーとは何か●

自然言語処理(NLP)の世界において、トランスフォーマーアーキテクチャは一つの革命とも言える存在です。その斬新なアイディアとその経緯、そしてこれがもたらした影響について考えてみましょう。

トランスフォーマーは、2017年にGoogle Brainチームによって紹介されたモデルで、「Attention is All You Need」という画期的な論文で世に出ました。従来のリカレントニューラルネットワーク(RNN)や畳み込みニューラルネットワーク(CNN)に代わる新しいアプローチとして、このモデルは注意機構を中心に設計されていました。このアイディアの斬新さは、入力の重要な部分に「注意」を集中させることにあり、これが言語処理タスクにおける大きな進歩をもたらしました。

2018年、OpenAIはトランスフォーマーを基にしたGPT(Generative Pre-trained Transformer)を発表しました。このモデルは、大量のテキストデータを事前学習することで、様々なNLPタスクにおいて顕著な性能を発揮します。GPTの登場は、AIと言語理解の関係を根本から変えるものでした。

トランスフォーマーは、機械翻訳、テキスト生成、要約、質問応答など、多岐にわたる分野で使用されています。高度な自然言語理解能力、文脈に基づく応答、大量の情報からの学習と応用、複数のタスクへの柔軟性など、トランスフォーマーは多くの点で従来のモデルを上回っています。

OpenAIの画像生成AI・DALL-Eでも、トランスフォーマーニューラルネットワークが用いられています。このプロセスでは、画像がトークン化され、ニューラルネットワークがこれらのトークンを基に画像をピクセル単位で生成します。この生成は反復的で、最初に生成される画像は粗いものから始まり、徐々に洗練されていきます。

トランスフォーマーは、汎用人工知能(AGI)への道を切り開く可能性を秘めています。柔軟性、汎用性、大規模データ処理能力などの特徴は、AGIにとって重要な要素です。そのため、AGIの実現のためには、まだ超えなければならないハードルがいくつもありますが、トランスフォーマーが、一瞬にしてLLMを革新したように、AGIも近未来(明日、1時間後、あるいは一瞬後も含めて)に出現する可能性も否定できません。



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