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知識の記録方式(8) QPPモデル

 なぜQPPモデルが必要なのかを説明したい。それは私には普遍的な分類が必要だということです。多くの図鑑や辞書にある分類も、時代と共に変化している。その時の分類の中で、その枠の中にあることやものなのか、そうでない発見的なことかを区別する必要がある。大多数の人が間違えなく分類できる程度に分類を運営するのが良いと考えている。その中から、欲しいことを見つけるために、達成したいこと、それを達成するために考え決めたこと、決めたことを実施するために行うことの区分を付け加えるのが良い。この3つの区分をQPPと呼び、あらゆることをQPPのどれかの区分を付与することとしたのである。この中には思考ややり方や達成したいことを本気で達成するために、取り組まねばならないことなど全てが包含できると考えている。QPPはそれぞれが関係性を持ってい区分なので、その関係も保持していることになる。しばらくは、このような分類や区分の付与は自動的に行われることはないだろうとも思います。
 昔、ものづくりの手法を研究していた頃、QFD(品質機能展開表)手法を学んだことがある。この手法は表を連結し、ブレークダウンすることにより、考え方を記述する方法である。残念なことに、ITが未発達の時代の手法であり、2次元であった。3次元にできたとしても、俯瞰的な検討はできない。
 人の仕事は、他者が活用できなければならない。自分の固有能力として、或いは存在価値として個人所有する時代ではなくなった。むしろ、積極的に共有し、皆でアイデアを洗練させていくことが重要である。発想力が必要とされる時代である。グローバルな他者の知識を活用するには、インターネットを介してのベースとなる知識が共有されている方が、迅速な打ち合わせができる。ベースとなる知識が揃っていない会議は質問だけに留まりがちである。
 データを見ただけでは何を意味していることなのかや、それはどのような背景から作られて、記録されたのかが分からない。それが理解できないと第三者は不安でそのデータを使うことができない。私達は結論も知りたいことはあるが、今後の思考のために、なぜ、その結論に至ったのかを知りたいと思うのが自然である。そうでなければ社会は進歩していかないとも思う。Whyの伝達と共有は、人の思考の方向性を正しく、集中させることに役立つことである。

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