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知識の記録方式(9) 製品企画

 製品開発の実務適用についての特徴点QPPモデルの使い方を紹介をします。製品開発の企画段階では、製品を市場に出す狙いは何かが議論され方針が決定します。この段階では例えば製品企画書という文書が作成されることでしょう。この文書を作成する人は、まず、過去に作成された書式の企画書を読むことになる。参考にすることは漏れの無い仕事の基本だからだ。これの過去の企画書を対象と呼ぶ。この対象とした文書に変更すべき点に引出し線を引く。その引き出し線の頭に、変更したいの内容を記述する。これらを対象の文書に書き込んでいくのである。これで、1つの企画書のアイデアが生まれたことになる。ここで大事なことは、帳票の記入エリアの大きさ制限を気にしなく自由に書くことができることである。常に内容が重要である。見た目を意識すると自分にも他者にも理解しにくい不十分な説明になる。頭の使い方を見た目のことから離れて、考えることだけに集中するのである。
 次に、既に過去の帳票にも表現されている区分を付与する。全体として企画書はQの区分である。そして帳票の中にはには、例えば記入欄ごとに、テーマ、背景、課題、市場動向、必要な機能、販売予測、価格設定、発売時期、などの書く欄がある。これらの項目にもQPPの区分を付与する。区分する時は目的、設計、実行段階のどこで守ることかで分けること。全て企画書を書いた部署の責任ではないという意識で行うこと。
この企画書のアイデアに対して、社内で議論されることになる。その議論は、テーマはもとより、記入欄の内容=つまり引き出し線の頭に記載された内容についての意見である。それらは、1つひとつの引き出し線の頭に、複数の意見があり、その意見に対して、更に複数の意見が出される。つまり1枚の過去の企画書に追記する形で、その後の議論は全てこの文書に記載することができるのである。今日、これらはIT技術を用いて、クラウド上にある、弊社株式会社デジタルコラボレーションズckweb2 サーバに保存することができる。
企画書の次にそれぞれの組織が業務を行うことになる。その時に、それぞれの組織の業務においてアウトプットする文書がある。今度はそれぞれの組織での過去の文書を対象とする。自組織の文書に新しい企画書の変更内容についての意見や注意点を引き出し線を書き、その頭に、内容を記述する。この時、企画書のアイデアに書かれている特徴点と自部書の記載した特徴点との間には参照関係を登録することを行う。これにより関係組織の考えに対して自部署の考えを関係づけて記録することができる。これらのことを繰り返すことで、文書が決定されていくプロセスにての考え方を記録することができる。最終決定したそれぞれの文書をサーバーに保管すればよく、その際に、過去の企画書と最終の企画書との関係に参照関係を登録する。このようにして、企画から設計、生産に関する自部署のアウトプット文書を作成しながら、考えたことを記録することができる。これにより、キーワード検索や文書のイメージをキーワードから検索表示し、同時に、文書作成途中の議論を繭の糸の如く、引き出すことができるのである。

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