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皐月②ファンタジーに彩られて

空想することが好きでした。

妄想することが好きでした。

何をないところに世界を創り上げる、そんな神様の端くれみたいなことを自分でもできるというのが、とても魅力的だったのです。

その元となったのが、大好きな児童書ファンタジーのジャンルの作品たちです。

冒険譚がこんなにもワクワクするものだと、主人公や仲間の勇気や想いに感動するんだと、初めて知りました。

自分の心の動きを初めて体感したのが、こうした物語に触れてからでした。

うーん、懐かしいなぁ。

皆さん知っている作品ありますかね。僕が小学生の頃。

いくつか挙げてみます。
久しぶりだなぁ、っていうのがあれば、多分同年代。ぜひお話しましょ。

『デルトラクエスト』

参考:紀伊國屋書店 デルトラクエスト1

先の皐月①でも書きましたが、母親から与えられた本。僕の初めて触れた物語です。

第3シリーズまで続く、全15巻。アニメ化もされています。王道冒険譚は僕の小学生男子心を大きくくすぐりました。

そして、僕自身のストーリーはここから始まります。

自分で本を選んでいくようになります。

『ダレン・シャン』

参考:紀伊國屋書店 ダレン・シャン〜奇怪なサーカス

これも有名ですね。全12巻。

ちょっとダークな空気感漂うファンタジーです。

当時は塾の図書館で借りて全部読み切りました。面白かったな〜。

波乱万丈な展開に、とてもドキドキしながら読み進めていたのを覚えています。

ラストシーンは、そうきたか!とただただ驚いた記憶があります。

漫画家も映画化もされている、代表的な児童書シリーズの一つです。

※同じ作者の作品で『デモナータ』というシリーズもあります。こっちもよりダーク寄りで、めちゃめちゃ面白いです。

『ドラゴンラージャ』

参考:紀伊國屋書店 ドラゴンラージャ〈1〉

韓国の作家、イ・ヨンドさんの小説。

これを当時手に取った自分を、心から褒め称えたい。

本当に、心から、とんでもなく、面白いんです。(迫真)

韓国でもファンタジーブームが生まれるほど影響力のあった物語だそうで。

主人公やその仲間の人間性、飛び交うユーモア、名言、とめどない展開の勢いあるストーリー、どれを取っても当時の僕に大ヒットしました。

こんなにも次の巻を待ち望んでいた本はそれまでになくて、発売したらすぐ読み切り、数ヶ月後の次巻が発売される前に思い出すためもう一度読み直す。

本を読みながら声を出して笑いそうになったのは初めてでした。

「私は単数ではない」など言葉でこんなにも考えさせられる経験も初めてでした。

このシリーズからはたくさんの影響を受けました。

こんな世界があればなぁとも思ったし、
頑張れと登場人物たちを応援することもあれば、
ほんとにどうしようもない人たちだなと笑い飛ばすこともありました。

多様な感情を教えてくれた物語です。
あまり世間では知られてないかもしれませんが、
何よりの思い出の一作でした。


そんな感じで、僕の小学生〜中学生時代は空想の世界に彩られています。

その他にも、『バーティミアス』『マーリン』など読み込んだ作品は多岐に渡ります。

ちょうどその頃、僕は物語を体験するだけでなく、発信するという世界を知ることになります。

「物語を創る」ということが、不意に一般人の身近な存在になったツール。

ケータイ小説です。

ここが僕の創作の始まり。

どんな風に書いてたか、
物語ってどうやって創るのか、
その基盤を身に付け始めたのは、
中学二年生の春でした。

ここからが物語を創り出す本番。
創世記は続く。

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