DCFモンスター

"で、結局目標株価はどう決めればいいの?"という投資家にとってのガ…

DCFモンスター

"で、結局目標株価はどう決めればいいの?"という投資家にとってのガイドになる知識・理論を中心に発信|銘柄推奨や相場予想はしません|CFA,MBA,証アナ等保有

マガジン

  • 【バンドル版】DCFでマルチプルを理解する【中上級者向け】

    個別にリリースしているコンバージョンレート・EV/EBITDA・PER・PBRに関するnoteをまとめたマガジンです。マガジンには、配当利回りやFCFイールドを含めたすべてのバリュエーション手法を1枚のシートに整理した【チートシート】も含まれます。

  • 【バンドル版】”はじめて”シリーズマガジン【初中級者向け】

    基礎から学びたい人向けのマガジンです。ビジネスサイクル図解やROE図解をはじめとする、【はじめての〇〇シリーズ】の有料noteがすべて追加されます。

  • DCF完全攻略マニュアル【入門編】

    外資系アセマネの現役ファンドマネージャ兼アナリスト,CFA/MBAが、DCFモデルの作り方をstep -by-stepでサポートします。このマガジンは入門編です。必要な講義を順番に集録しています。最後にシンプルなDCFモデルのサンプルがあります。

記事一覧

固定された記事

本当にはじめての人が読む財務諸表入門ービジネスサイクル図解

はじめまして、DCF Masterです。Twitterアカウントはこちら。 今日は「企業の活動記録としての財務三表」の正しい知識をもっていただくためのnoteを書いてみようと思いま…

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DCFから考える適正PER水準

上の記事は、DCFをPERにブリッジすべく書いたものですが、数式が多く実践的ではありませんでした。そこで今回挑戦するのは、DCFの主なパラメータである ①10年間成長率 ②…

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本当にはじめての人が読むバリュエーション入門③PSRとPER

最近はPSRという指標が流行っています。正直私自身は使ったこともない指標なのですが(DCFはPSRも含めた万能手法だからです) PSR=時価総額/売上高 PER=時価総額/(売上高…

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Prof.DamodaranのSP500に対する割引率推定

割引率推定はDCF法における永遠のテーマです。世の中的にはどうなっているのか、、、ということで表題にあるProfessor Aswath Damodaran氏の研究成果を紐解いてみます。こ…

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DCF入門セミナーの資料掲載

セミナー資料をPDFでおいておきます。 ※すでにモデルを購入いただいてる方もいらっしゃることからこの記事は有料にしています(有料エリアにエクセルダウンロードがある…

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【上級者向け】運転資本インパクトとバリュエーション上の注意点

これは苦手というか、気にしてない方が多いのでないかと思います。 今日は運転資本に焦点を当てて解説します。後半は、実際の素材メーカの数値例を用いて説明していきます…

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本当にはじめての人が読むバリュエーション入門②DCFで考える株価の変動要因

今日は前回学んだ、株価計算のイメージをつかって、株式投資のリターンについて考えてみたいと思います。 ※このシリーズではいまのところ「EPS」を面積に直すと表現して…

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S&P500のPERファンダメンタル分解

以前このレポートを紹介しましたが、今日はこのレポ―トに近いフレームワークを使って実証メモを作りました。 このnoteの狙い今回は、バリュエーション公式と実際のデータ…

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【書評】SONYフィナンシャル米株レポート

ソニーフィナンシャルホールディングス スペシャルレポート ”2021年の米株式市場 金融相場から業績相場へ移行し上昇持続 2020/12/2” 渡辺エコノミスト著 いいレポー…

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マルチプル法の分類&ディスカウント法との関係

バリュエーション手法の一覧 もっと自分で勉強したい!という方のために、よく使うバリュエーション手法の一覧を載せておきます。 簡単に説明すると、左側には株価計算の…

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PER=1/(r-g)の計算

以前書いたこちらの記事と計算自体はほとんど同じです。 まず、この記事におけるFCFをEPSにします。これは「企業価値のベースをFCFでなくEPS=利益と仮定する」ということ…

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本当にはじめての人が読むバリュエーション入門①ーイメージを叩き込め!

バリュエーションのイメージを持とう!今回は1回目ということで、バリュエーションの話をするときに頭に描いてほしいイメージを共有します。株価の高低を決める要素を整理…

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【米株分析用】QuickFS体験記

米株関係の使えるツールを探っていたところ、投資カピバラさんがすでに神noteを書かれていたので、私のは下書きごと封印しました。モデリング特化型QuickFSだけは有料版を1…

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引越し終わって通常運転開始しました。企業分析やモデルもアップ開始します。

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【書評】利益の質による企業評価(一ノ宮士郎著)

2004年に書かれた論文です。 https://www.dbj.jp/ricf/pdf/research/DBJ_EconomicsToday_24_03.pdf 本当はその4年後にかかれた書籍「QOE(利益の質)分析」(中央経済社…

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【書評】貯金40万円が株式投資で4億円(かぶ1000さん著)

Twitterで有名人なかぶ1000さんの本を買ってみました。私の力不足により書評っていうほどのものは書けませんので感想です。 まずは面白いと感じた点をいくつか。 1.ルッ…

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本当にはじめての人が読む財務諸表入門ービジネスサイクル図解

本当にはじめての人が読む財務諸表入門ービジネスサイクル図解

はじめまして、DCF Masterです。Twitterアカウントはこちら。

今日は「企業の活動記録としての財務三表」の正しい知識をもっていただくためのnoteを書いてみようと思います。

これから株を始めるかたももちろん、個別銘柄からその財務内容に興味を持たれた方、会計を勉強されている方などにもお役に立てば幸いです。

・PL/BS/CFって複雑に絡み合っててややこしい
・利益率10%とROE1

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DCFから考える適正PER水準

DCFから考える適正PER水準

上の記事は、DCFをPERにブリッジすべく書いたものですが、数式が多く実践的ではありませんでした。そこで今回挑戦するのは、DCFの主なパラメータである

①10年間成長率
②永久成長率
③割引率

の3つを動かしながら、適性なPER水準は何倍なのかということを考える実験です。もちろんDCFベースで話を進めますので、まず実験のためのDCFツールを作ります。ファイルは最後に添付しておきますので安心して

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本当にはじめての人が読むバリュエーション入門③PSRとPER

最近はPSRという指標が流行っています。正直私自身は使ったこともない指標なのですが(DCFはPSRも含めた万能手法だからです)

PSR=時価総額/売上高
PER=時価総額/(売上高×利益率)
PSR=PER×利益率

ということになります。でもこれを見てもいまいちすっきりしないと思いますので、「イメージ」と重ねることで、理解を深めていきましょう。

注意)今回も「利益」を株価に変換していきますが

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Prof.DamodaranのSP500に対する割引率推定

Prof.DamodaranのSP500に対する割引率推定

割引率推定はDCF法における永遠のテーマです。世の中的にはどうなっているのか、、、ということで表題にあるProfessor Aswath Damodaran氏の研究成果を紐解いてみます。この方、本源的企業価値評価の第一人者ですが、すごいのはSP500のインプライド割引率を毎月更新・公開しています。今日はHPにおいてあるエクセルの読み方、手法、理論的背景を整理します。

インプライドとは日本語ではよ

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DCF入門セミナーの資料掲載

DCF入門セミナーの資料掲載

セミナー資料をPDFでおいておきます。

※すでにモデルを購入いただいてる方もいらっしゃることからこの記事は有料にしています(有料エリアにエクセルダウンロードがあるため)
※マガジン購読者の方は無料でアクセスできます
※PDFは無料でダウンロードできます。

本番は、画面共有と手書き補足をしながら進めます。書き込んだりする必要があれば各自ご準備お願いします。

マガジン会員の方にはモデルもシェアし

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【上級者向け】運転資本インパクトとバリュエーション上の注意点

【上級者向け】運転資本インパクトとバリュエーション上の注意点

これは苦手というか、気にしてない方が多いのでないかと思います。

今日は運転資本に焦点を当てて解説します。後半は、実際の素材メーカの数値例を用いて説明していきます。

運転資本とはまず、運転資本とは事業を進めるうえで必要な短期の投資です。これはいわゆる設備投資ではなく、”業務を回す中で必要になる資金”というイメージです。以下の3つの構成要素があります。これを売上高月数で表現したのがCCC(Cash

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本当にはじめての人が読むバリュエーション入門②DCFで考える株価の変動要因

本当にはじめての人が読むバリュエーション入門②DCFで考える株価の変動要因

今日は前回学んだ、株価計算のイメージをつかって、株式投資のリターンについて考えてみたいと思います。

※このシリーズではいまのところ「EPS」を面積に直すと表現していますが、最終的には「フリーキャッシュフロー」を面積に直すのが正しいです。そこは今後混乱する可能性があるので先に記載しておきます。

準備ーイメージを数字で表現ということで、前回見た最後の図ですが、

面積を出すための公式を先に書いちゃ

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S&P500のPERファンダメンタル分解

S&P500のPERファンダメンタル分解

以前このレポートを紹介しましたが、今日はこのレポ―トに近いフレームワークを使って実証メモを作りました。

このnoteの狙い今回は、バリュエーション公式と実際のデータを用いて、実際のSP500の株価バリュエーションを分解し、相場予測への示唆を導きます。

まずこれが分析対象のPERです。上がり続けています。これがみんながバブルだ!と言っている理由です。でもその中身も知らずにこのチャートだけみて、株

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【書評】SONYフィナンシャル米株レポート

【書評】SONYフィナンシャル米株レポート

ソニーフィナンシャルホールディングス スペシャルレポート
”2021年の米株式市場 金融相場から業績相場へ移行し上昇持続 2020/12/2”
渡辺エコノミスト著

いいレポートなのでメモ用に感想を残しておきます。前提知識として2つシェアします。上の下線部からリンク飛べます。

1.このレポートはPERを予測に使うためにファンダメンタルズ項目に分解して再構成しています。なので、読めばPERの分解

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マルチプル法の分類&ディスカウント法との関係

バリュエーション手法の一覧

もっと自分で勉強したい!という方のために、よく使うバリュエーション手法の一覧を載せておきます。

簡単に説明すると、左側には株価計算の根拠になる基礎数値を並べています。キャッシュフローが一番正確な価値のベースですが、業態によっては配当や利益も使われます。また、キャッシュフローの中心は利益ですし、配当も利益から払われます。まずはこのnoteでも採用しているように、将来の

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PER=1/(r-g)の計算

以前書いたこちらの記事と計算自体はほとんど同じです。

まず、この記事におけるFCFをEPSにします。これは「企業価値のベースをFCFでなくEPS=利益と仮定する」ということです。

株価=EPS/(r-g)となりますので、
P/Eレシオ=株価/EPS=1/(r-g)となります。

これだけです。もし配当割引モデルにしたければ、

株価=配当/(r-g)になりますが、その場合
P/Eレシオ=配当/

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本当にはじめての人が読むバリュエーション入門①ーイメージを叩き込め!

本当にはじめての人が読むバリュエーション入門①ーイメージを叩き込め!

バリュエーションのイメージを持とう!今回は1回目ということで、バリュエーションの話をするときに頭に描いてほしいイメージを共有します。株価の高低を決める要素を整理します。次回からの議論は同じイメージを頭に描けないと詰みます。図で理解することがとても重要なので、チャートや図を描けるようなるまで説明を繰り返し読むと効果が高いと思います。

イメージ①:右肩上がりの将来予想これは利益の推移を予想したもので

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【米株分析用】QuickFS体験記

【米株分析用】QuickFS体験記

米株関係の使えるツールを探っていたところ、投資カピバラさんがすでに神noteを書かれていたので、私のは下書きごと封印しました。モデリング特化型QuickFSだけは有料版を1月だけ使ってみたので結果をシェアします。ツールは最後尾に貼っておきました。ご自由にダウンロードください。

めっちゃシンプルなサイトなんですが、もうトップページからエクセルAdd-in推し。これは期待ができます。

銘柄ページは

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引越し終わって通常運転開始しました。企業分析やモデルもアップ開始します。

【書評】利益の質による企業評価(一ノ宮士郎著)

【書評】利益の質による企業評価(一ノ宮士郎著)

2004年に書かれた論文です。

https://www.dbj.jp/ricf/pdf/research/DBJ_EconomicsToday_24_03.pdf

本当はその4年後にかかれた書籍「QOE(利益の質)分析」(中央経済社)が欲しかったのですがもはや手に入らいようなのでこちらを確認しました。

1.利質とは聞きなれない言葉ですね。利益の質のことです。2002年にEnron事件が発生し

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【書評】貯金40万円が株式投資で4億円(かぶ1000さん著)

Twitterで有名人なかぶ1000さんの本を買ってみました。私の力不足により書評っていうほどのものは書けませんので感想です。

まずは面白いと感じた点をいくつか。

1.ルックスルー利益とルックスルー純資産バフェット式らしいですね。何をしているかというと、投資先の企業の利益や純資産を保有割合に応じて合算するのです。それでポートフォリオとして、いくら投資して、毎期の利益はいくらで、純資産はいくらと

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