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DCM分科会活動報告 第5回

こちらは DCMメンバーで奇数月に開催している分科会(勉強会)で発表されたライトニングトーク(以下LT)やTipsについて公開する活動報告をするNOTEです。
第5回目は「新規取引先開拓のむずかしさ」です。

こんにちは!DCM運営の株式会社三恵クリエスの佐藤です。

今回は2021年7月に開催された第5回分科会の活動内容についての報告です。

DCMとは

DCMは「Developers Cocreation Meet up」の略称で、IT業界の請負案件やLABO案件の受注活動に従事する営業があつまるコミュニティです。

「営業力や開発力の向上をメンバー同士で助け合い、共創の場をつくりだす事こと」をポリシーとした、一人一人の”繋がり”を大切にするコミュニティです

【リンク https://dcm-it.net/

活動報告

2021年7月に5回目のDCM分科会が開催されました。
今回も引き続きオンラインでの開催となりました。

すでに夏真盛りという猛暑がつづく毎日ですが、オンライン開催では炎天下の移動がないのでありがたいですね(笑)

今回も新しく仲間に加わった2名紹介から始まり、前半にLT発表、後半にTips共有の2部構成での開催です。

さっそくLTの発表内容からお届けします。

第1部LT発表「新規取引先開拓のむずかしさ」


今回のLTは業界歴20年以上のDCMメンバー最年長(?)のI社長より新規の取引先開拓について語っていただきました。

多くの企業が取引先開拓には悩んでいるのではないでしょうか?
ベテラン営業マンであるI社長はどのように取り組んでこられたのか、見ていきましょう。

[要約]
・まずは出会うこと。行動量が大事。
・出会ったなかで、相性のあう担当・企業との関係を密にする
・あえて異業種のネットワークに出会いを求める
・身の丈にあった営業スタイルをみつける

I社長がITの世界で起業をされたのは今からおよそ20年前。
当時は、起業前にお付き合いのあった1社しかコネクションがないという状態からのスタートでした。

お客さんがいないことには立ちいかない、ということで最重要課題は新規の取引先を開拓することでした。

起業当初にやったこと
・とにかくあらゆる交流会、懇親会などに参加して名刺交換をしまくる

名刺交換をした先から片っ端から電話をしてまずは接点を数多くつくっていきます。
効率的かどうかという観点では、次につながらない商談も数多くあったようですが、まずは母数がなければ効率も何もないということで立ち上げ時はまず数を追う戦いが重要です。

・営業代行やインターネットマーケティングの活用を試みる

数多くの催し物に顔をだし、その中から少しずつ継続的な関係性をもてる企業が増えてきた段階で、効率的に母数をふやすことを考えます。

そこで試みたのが、営業代行やインターネットマーケティング(WEB広告など)です。

結論からいうとI社長の営業スタイルには合わなかったようです。なぜかというと、深い関係性をきずいた先に案件の相談を獲得するスタイルをI社長は得意とされていたからでした。

結果として、紹介や問合せは増えども長期的な取引にはつながらなかったようです。

その背景には、営業代行サービスなどで獲得するアポは同じタイミングで多数の競合にも声がかかっているという事実があります。

・現在試みていること

深い関係性から競合の少ない状況での案件獲得に結びつける営業スタイルに合った新規取引先との出会い方を考えた結果、紹介からの新規取引先開拓に力を入れています。

それも、同業ではなく異業種からの紹介獲得に注力しています。
同業では競合になる可能性もありますが、異業種であればお互いに送客しあうことでWinーWinにつなげやすいということでしょう。

そのために、異業種の営業さんとのネットワーク構築に力を入れているそうです。

・関係性を築くために大切にしているポイント

1.会話を大切にする
営業は会話が命。
メールなどの非同期のコミュニケーションよりも、電話や対話などの直接的なコミュニケーションをすることを心がけています。

お互いに人柄を知ることができるため、案件の相談から受注までをスムーズになります。

2.相性の合う担当者や企業との関係を密にする
お客さまとの関係性から案件のご相談をいただくスタイルなので、まず相性が合うかどうか?を大事にしています。

相性が良いお客さまとの関係が築けてくれば、こちらから電話しなくとも向こうから勝手に電話がかかってくるようになります。

3.身の丈を知り、身の丈にあった営業スタイルを守る
それぞれ自分に合った営業スタイルがあると思うので、まずは自分を知り、相手を知り自分のスタイルで長くつき合えってもらえるお客さまと信頼関係を築いていくことが大事。

大きな話で一気に信頼を勝ち取ろうするのではなく、まずは小さい案件から一つ一つ信頼を積み上げることが大事。

以上が第1部のLT内容のご紹介でした。

人それぞれ自分に合った営業スタイルがあること、自分にあった営業スタイルにつなげられる新規開拓チャネルを選定するという考え方は非常に参考になると筆者は感じました。

新規開拓を考える上で、お客さまよりも先に自分や自社を知ることから始めるということで、改めて内省するキッカケとなった参加者もいたのではないでしょうか。


第2部Tips共有
「新規開拓セールスにおけるTips・成功談・失敗談」

第2部ではLTを受けて新規開拓をテーマに参加者同士での経験談やTipsを共有していきました。

乱暴にまとめるとこういった内容です。

失敗談:お客さまの話をきくことが大事だった
成功談:お客さまの中での自分のプライオリティを高める働きかけ大事
Tips:お客さまを知って、ニーズにあったアクションを

ここからは一部をご紹介していきます。

失敗談

・商談時にお客さまの話を聞く時間が短く、自社サービスの話ばかりしてしまい仕事を取りたい印象ばかりを与えて次につながらなかった。
・とにかくアポを取って商談につなげたが、提供できるリソースやサービスがなく、一度会ってそれまでとなってしまった。


営業の心理としておちいりがちな失敗談ですね。
お客さまは自分たちの課題を聞いてほしい、課題への解決策を教えてほしいのであって、私たちの話を聞きたい訳ではないという事実を肝に銘じなくてはいけないな、と再確認しました。

成功談

・難しい話を抜きにして、定期連絡を欠かさないこと。
 そこでいま必要なことをうかがう御用聞きだけでなく、お客さま
 担当部署の先々の計画やお考えをヒアリングしていった。結果、  
 案件化前の情報をゲットして競合のいない状況で受注につなげ
 られた。

・注力するお客さま担当のお役に立つ(提案資料の相談に乗るなど)ことで案件につなげることができた。

・飲み仲間や趣味仲間との関係を大事にすることで、仕事につなげることができた。


関係性を深めること、お客さまの中でのプライオリティを高めることで仕事につなげているかたも多くいらっしゃいました。

物やサービスが売れる理由には二つあると思います。
ひとつは商品・サービス自体の魅力(性能・価格・効果)
もうひとつが人としての魅力・関係性なのかな、と。

受発注に人が関わる限りは人間性や関係性といった数値化できない部分が営業という職種が存在しつづける理由になるのかな、と筆者は思います。

Tips

・お客様の会社のミッション、担当者のミッションを把握する

・中小企業においては結局、地道に実績を積むことが新規顧客獲得につながる。大手SIerは規模の小さい案件の取り扱いに困っており信頼できる会社に任せたいと思っている。
大手SIerから受注をしようとおもえば、一つ一つの仕事を確実にこなすこと。そうすることで、引き受け先として食い込める。

・比較的規模が小さく自社サービスを展開している事業会社は接点をつくりやすい。


お客さまのニーズにあったアクションを起こすには、まずはお客さまを理解することが大事、ということを皆さん心がけていらっしゃるようです。


まとめ

第1部 新規取引先開拓のむずかしさ
・まずは出会うこと。行動量が大事。
・出会ったなかで、相性のあう担当・企業との関係を密にする
・あえて異業種のネットワークに出会いを求める
・身の丈にあった営業スタイルをみつける

第2部 新規開拓セールスにおけるTips・成功談・失敗談
失敗談:お客さまの話をきくことが大事だった
成功談:お客さまの中での自分のプライオリティを高める働きかけ大事
Tips:お客さまを知って、ニーズにあったアクションを


以上、第5回DCM分科会の内容をお届けしました!

いかがでしたでしょうか?

筆者もここ一年は新規顧客開拓に工数を多くつかっているので興味深く参加者の皆さんのお話を聞いていました。

出会う数や出会い方も重要な要素ですが、出会ってからどうやって深い仲になっていくのかが重要だと皆さん考えていらっしゃるようです。

そのためにも、まずは自分や自社がお役に立てることを知り、お客さまのミッションや課題を丁寧に把握すること。
こちらから定期的にアクションをおこして一つ一つ信頼を獲得していく姿勢。これにつきるのかな、という印象です。

それでは、また次回お会いしましょう!




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