D C M分科会活動報告 第6回
こちらは DCMメンバーで奇数月に開催している分科会(勉強会)で発表されたライトニングトーク(以下LT)やTips、ワークショップの模様などについて 活動報告をするnoteです。
第6回目は「リーンキャンバスワークショップ」です。
こんにちは!DCM運営の株式会社三恵クリエスの佐藤です
このnoteは2021年9月に開催された第6回分科会の模様をお届けします
では、さっそくご覧ください!
DCMとは
DCMは「Developers Cocreation Meet up」の略称で、IT業界の請負案件やLABO案件の受注活動に従事する営業があつまるコミュニティです
「営業力や開発力の向上をメンバー同士で助け合い、共創の場をつくりだす事こと」をポリシーとした、一人一人の”繋がり”を大切にするコミュニティです
【リンク https://dcm-it.net/】
活動報告
2020年11月にはじまった DCM分科会も早いもので6回を数えることとなりました
活動報告を記載している 2021年11月の半ば現在は、だいぶリアルでのイベント開催の規制も緩和されてきていますが、第6回の分科会が開催された9月はまだ予断を許さない状況もあり、引き続きオンラインでの開催です
今回はこれまでの分科会と趣向を変えワークショップが行われました
前半の第一部では講義形式でインプットを実施
後半の第二部でワークショップ形式で第一部で学んだ内容のアウトプットにチャレンジしていきました
それではさっそく第一部の内容からお届けします!
第1部 講義
「リーンキャンバスとは~業務改革や新規事業の価値構造を明らかにしよう~」
第1部は「リーンキャンバス」についての学びの時間です
読者のみなさんはリーンキャンバスをご存じでしょうか?
9つの項目からビジネスモデルを検討するフレームワークです
(今回利用したキャンバスは代表的な項目に3つの項目を加えています)
用意された項目1番から順番に項目を埋めていくことでビジネスモデルの価値構造を一枚絵で表すことができます
よく似たフレームワークにはビジネスモデルキャンバス(BMC)があります
BMCは既存事業の成り立ちを概観として振り返ることに適し、リーンキャンバスは新規事業を検討する際に適していると思います
特にスタートアップでコストをかけずにリスクを最小限に抑えて、業務改革・事業開発に強い考え方といえます
今回の講義では、IT営業の立場においてなぜ今リーンキャンバスを学ぶべきなのか?を DX時代に求められるITベンダーの役割をからめた解説とおして学んでいきました
DXが加速する社会においては、ユーザー企業では業務改革・新規事業開発が多く行われていきます
ユーザー企業のDXを支援・伴走するベンダー企業となるためには、IT営業のわたしたちも顧客事業の価値構造を理解する方法を身に着ける必要があることが理解できました
背景を学んだあとは、具体的なリーンキャンバスの書き方・事業の価値構造の捉え方を某動画配信企業のサービスをモチーフとして学んでいきました
第2部 ワークショップ
「リーンキャンバスを記載してみよう」
第2部ではテーマにそってリーンキャンバスを記載するワークショップが開催されました
今回は、既に用意された複数の顧客課題に対してどのような方法で、どのような価値を提供するのか?を記載してみよう!といったワーク内容です
まず、新規事業を計画する前提として用意された顧客セグメントや課題の説明がありました
顧客セグメントとしては、アナログ領域がのこりデジタライゼーション推進に課題をかかえる製造業です
解決すべき顧客の課題は以下の7つが用意されています
①アナログ作業が多く情報共有ができていない
②技術を持った社員の退職が近く、若手の教育が急務
③電話やFaxでのやりとりが未だに行われている
④何が古いやり方で、何を解決したらいいのかが分からない
⑤調達業務に時間がかかり製品リリースまでの期間が長い
⑥マニュアル作成を外部発注をしているがやり取りが煩雑で工数が膨大
⑦海外向け製品の翻訳などローカライズに多くの工数がかかっている
参加者はこの課題に対して「どのような価値提供」を目指し「どう解決するのか」を検討していきます
それでは、ワークショップであがったアイデアの一部を見てみましょう
GoogleWorkSpaceなどのグループウェアの導入
スプレッドシートなどを活用する事で、リアルタイムでの情報共有が可能になり、機会損失を防ぐ、無駄な作業を削る事による業務効率化、「言った」「言わない」などの擦り付け合いも防げる
コミュニケーションや協働をデザインすることで二度手間、軋轢、機会損失を防ぐことにつながり、本来注力すべき領域に工数をかけられる様にする、というアプローチですね
地味ですが(失礼!)、うまく現場に合わせた導入ができれば効果は大きい内容だと思いました
ビジネスとしては、プロダクトというよりも導入支援などでの特長を出していくことが重要なのかもしれません
AIを活用した技術のトランスファー
「熟達者の勘所」をAIを取り入れデータ化と自動化を実現する
若手は先輩の技を目と機械で習得することでスムーズな技術継承を実現する
人手不足が加速する現代では、製造業における技術継承は重大課題のひとつとききます
熟達者の属人化している技術をAIを活用することで若手にも再現できる形に落とし込めれば事業としての安定性を確保できそうです
調達業務におけるAI活用
調達ルール化指標を可視化し、リリースとの兼ね合いでAIで自動的に調達先をみつける
しくみを構築する。さらにコストまである程度シュミレーションできるようにし、調達計画の工数削減と検討材料の提供を行うことで素早い経営判断を可能とする
複数のサプライヤーが絡む製造業においての調達業務を効率化し、経営判断の材料提供まで実現できれば、ひいては顧客の競争力を高めるといった価値の提供ができそうです
マニュアル作成や翻訳の自動化
製造業で特に工数がかかると言われるマニュアル作成やローカライズを自動化することで浮いた工数、資源を新しい取り組みへ振り分けることを可能とする
特に工業製品のマニュアルや海外向け製品の翻訳は関わる人、手間が膨大と聞いたことがあります
この点をツールや協働などで効率化、自動化ができれば浮いた費用は即利益となりますので価値提供としてはインパクトが大きいアイデアだと感じました
以上、ワークショップで発表されたアイデアの一部をお届けしました
まとめ
このほかにもたくさんのアイデアが発表されましたが、それぞれに違った観点があり、非常に興味深い時間を共有することができたと思います
実際にアイデアをサービスとしてブラッシュアップするためには、なんども振り返り書きなおすこと、さらにはPoCやプロトタイプ開発などで実現性を検証が必要となります
リーンキャンバスの良いところは、一枚絵であらわすため簡単に記載ができ見直しも容易だという点にあると思います
完璧を目指すのではなく、まずは手を動かしてアウトプットしてみることが大事だということですね
今回のリーンキャンバスのワークショップをとおしてアイデアを発散する良い経験を積むことができた と感じられました
顧客が望むシステムを作るだけでなく、一歩踏み込んで顧客事業にインパクトある価値提案を行えるようになる、ともに考えることができるような営業を目指していきたいものです
以上、第6回DCM分科会の内容をお届けしました!
いかがでしたでしょうか?
今後もDCMでは営業の学びを深める場の提供をおこなっていきたいと思います!
では、また次回お会いしましょう!
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