小説 -DAWN OF AKARI- 奏撃(そうげき)の い・ろ・は(13)
13
ピーターシャム・ホテルのトイレの前は割と広めな空間で、白地に鮮やかなブルーの花柄をあしらったモノトーンの壁に囲まれ、お洒落なドレッサーとソファが設えである。其所はまるで宮殿のプリンセスのお部屋みたいな場所だ。
そんな場所でビーチサンダル履きの巨漢の男が深々とソファに座り、目の前の花柄の壁を真剣に見つめながら電話をしていた。端から見るとそれはなかなか奇妙な光景だった。
電話中の男はBSCの技術開発セクション主任技師のトッド・マクガイヤーことビックマック、そして電話