昨日のテロに関して、少し思うところを

▲発生から3時間位過ぎて、犯人の映像が見えてきたときに感じたのは、これは貧乏人の反乱じゃないかということ。24時間以上過ぎた今も犯人の動機ははっきりしないが、結局は人生に投げやりになった41歳貧乏男の自殺行為、のように思う。

▲派遣の41歳独身、現在無職。高校出てしばらくしてから自衛隊に入ったくらいだから、その頃からそう恵まれていたわけではあるまい。それから20年近く、おそらく好い目を見ることもなく一人生きてきたのだろう。そして40を過ぎて先行きに絶望した。

▲と今の時点で犯人像をかってに考えるのだが、そうでなかったなら(報道のように宗教がらみとか、黒幕がいるとかなら)以下の話は違ってくるので、そこはご了承いただきたい。

▲そういうような人が引き起こした最近の事件は、京アニ事件など、誰もがそれこそいくつでも思い出されるはずだ。今回もそれと同じ臭いがする。というか、同じなのではないか。たまたまその被害者が安倍氏になっただけで、犯人にとって大物なら誰でも良かったはず。

▲皮肉なのはその被害者こそが、誤解を恐れず言えば、犯人のような人を作り出した加害者の一人だったことだ。加害者とは言い過ぎだとは思うが、安倍氏の何年かの政治が、現在のような終わった感のある日本社会を作り出し、それが生み出したものこそ犯人だ、と思う人は少なくないはず。

▲今の日本社会で犯人のような境遇の人がどんどん増えているように感じる。そしてごく一部だろうが、今回のような凶行に走る。凶行というより恨みを伴った自殺行為だが、最近の様々な大事件を見ていると、どんどんそういう人間が増えてきつつあるように思えてならない。

▲犯人のような人間を増やさないようにするのはある意味簡単だ。若い頃から根性をたたきなおせばいい。個性だの、人権だの、優しさだのという戦後民主主義的な軟弱さを叩き直す教育を若い頃からしていくべきだろう。社会に役立つ人間を育てるのだ。

▲というように簡単なのはそういうことだから、と考える人が増えていく、というのがおそらく今後の日本社会のように思える。昨日の犯人のように、意図せずにだが、個人的に復讐を果たした人によって、「簡単なそういうこと」に向かう速度は加速したように思える。

▲残念ながら、自分の行為が民主主義に対する挑戦などと、犯人は一切、思ってもいないはずだ。民主主義に対する挑戦ではない、というところからこの事件を考えていかなければならない、と岸田首相のように言ってみる…。

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