2022.02.08


太宰治の斜陽を読んでいる。何年か前にも読んだ。その時はそんなに感動しなかったけど、時間が経って読み返してみると背筋がうーんと伸びるような緊張感があって素晴らしい作品だと思う。三島由紀夫と石原慎太郎の対談では太宰治がこきおろされているが彼は三島由紀夫よりも数段上の小説家だと思う。政治行動は微塵も起こさず、ただ自堕落な生活を送り、自伝のように見せかけた『人間失格』という最高傑作を残して自殺しただけだ。誰にも迷惑はかけていない。私は日本の中で最高の作家は夏目漱石であると信じて疑わないがそこに次ぐのは太宰治であると思う。売り上げだけ見ても、日本の小説の第1位は黒柳徹子の『窓際のトットちゃん』2位は夏目漱石の『こゝろ』3位が太宰治の『人間失格』である。あれ、黒柳徹子さんが入っている。彼女はいまも現役で徹子の部屋をやっている。『窓際のトットちゃん』は800万部で夏目漱石と100万部も差をつけている。彼女は最高の芸能人であることは疑いがない。ということは、100年間その3人を超える傑物はまだ出ていないということだ。私は小説の世界はまだ開拓のしがいがあるのではないかとワクワクしている。素晴らしい作品を書けば評価される可能性がある。なぜなら『こゝろ』だって『人間失格』だって『窓際のトットちゃん』だって超面白い。世界で1番売れている本は聖書で50億部以上4000億部近く売れたのではないかともいう人がいるそうだ。驚きだ。日本人は仏教徒が大半だから聖書は読んでいる人は少ないかも知れない。この話を聞いてそんなに読まれている本なら素直に読んでみたいと思った。仏教は結構勉強したから次は聖書読んでみよう。太宰治も斜陽や人間失格で聖書のモチーフを使っている。マリア様という言葉がところどころ出てくる。私が最初に聖書を手にとったのは中学生のときだ。学校の前で配っていた。その時はなんとなく読まないで捨てたけど、大人になったいまもう一度買ってみて読んだら何か発見があるかも知れない。まだまだ世界は知らないことだらけだ。だから面白い。インターネットの海を泳ぐだけでなくてたまには本の世界に遊んでみるのもいいのかも。今日はこの辺で。バイバイ。

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