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祝国宝。「通潤橋」訪問記

熊本空港は都市部から遠く離れていることで有名で、リムジンバスで移動しようとすると1時間ちかくかかりますし、渋滞による遅延も多いので忌み嫌われています。

熊本空港〜熊本駅

僕みたいな観光客の視点でも「熊本には飛行機では行きたくないな」とつい思ってしまいがちなのですが、逆の発想で「熊本空港の近くにある観光地に行けば良いのでは」と考えると、熊本空港は観光地に隣接した便利な空港に思えてきます。
大分空港も、大分の中心地からは遠くで不便だけど、国東半島に訪れるのが目的なら世界で一番便利な空港である、というのと同じ話です。

熊本空港の周辺というと、阿蘇山、高森の水源、高千穂などが思いつきますが、最近ホットなスポットと言えば、2023年9月に国宝に指定された「通潤橋」でしょう。

通潤橋は丘陵地帯に農業用水を通すために作られた橋で、メンテナンスのために定期的に放水を行うのですがその光景がとてもフォトジェニックなことで有名です。その構造の独特さと貴重さから最近国宝に指定されたようです。

通潤橋は熊本空港の南側に位置しており、山道を車で走ると1時間かからずにたどり着けるため、空港からは比較的訪れやすい場所です。

熊本空港〜通潤橋

ということで、先日通潤橋に訪れ、放水を眺めてきました。その内容を写真を中心に簡単に記します。

私は2023年11月に訪れました。国宝指定直後ということで、地元の人の盛り上がりが随所に感じられる状況でした。

橋の上でポーズを取ってるのは知らないおっさんです

通潤橋は下から眺めるのは無料。橋の上にも登れるようになっており、その際には橋上観覧証(500円)の購入が必要です。

通潤橋といえば放水、ですが、放水については日にちが決まっており、この記事を書いている時期(2024年1月)は放水を行ってません。2024年のスケジュールは未だ公開されていませんが、例年4月から開始し、11月まで実施(5〜7月の一時期は灌漑に使用するためおやすみ)というスケジュール感で放水が行われているようです。詳しくは公式サイトを参照。

放水をしていない時間でも、橋を流れる水がチョロチョロ漏れ出してます

私が訪れたのは11月の平日だったのですが、そのこともあってか、The観光客、という方はあまり多くなかったです。地元の方々、特に小学校の子どもたちが授業の一貫なのか弁当持参で訪れる、というのどかな雰囲気でした。

それでも13時の放水の時間が近づくと人も続々と集まり、なかなかのごった返した感じになります。そして、放水。

想像以上の水量で、川岸に行くと放水の水しぶきで結構濡れます。夏は気持ちよさそう。11月では寒い。

放水した後でも、橋上観覧証があればもちろん橋の上に登る事ができます。上から見る風景もなかなかの迫力。覗き込みすぎて橋の上から落ちないよう注意が必要。

僕が訪れた時はとても天気も良く、極めて朗らかな陽気の中、放水の様子を眺めることができました。子どもたちもそうですが、大人たちも無邪気に走り回ったりしている姿を多く見かけ、水の恵みというのはこんなにも人を喜ばせるものなのだな、という事を感じました。

通潤橋は、バスでのアクセスも一応可能のようですが、基本的にはレンタカーを借りて訪れる事になると思います。近くに道の駅もあり、駐車場も無料のものが用意されています。

まだ国宝認定された直後で多くの人に知られてない、それが故に私は快適に観光ができましたが、これだけの素晴らしい場所をインバウンド観光客含め多くの人がそんなに長く放っておく事も無いだろうなとは思います。
観光客が急増して、この風情がどうなるのか、私にはわかりませんが、訪れるまでの道路も駐車場もそこまで広くなく拡幅余地もあまり無いように見えるので、気軽に訪れる事ができる時期は以外と短いかもしれません。


もちろん通潤橋以外にも、阿蘇山周辺や、高森の水源あたりも観光をしました。熊本は雄大な自然と、豊富な水が魅力的だな、と改めて思います。
課題の空港アクセスも「空港アクセス鉄道」が計画されているようですし、ますます便利になり多くの人が訪れるようになれば良いな、とは願っています。

阿蘇山中腹から高森あたりを眺める
草千里
米塚
外輪山
大観峰より
白川水源

熊本は食事も特徴的なものが多いですが、今回は例のごとく日帰り旅だったので、堪能する時間も無かったため空港でのみ食事をしました。

熊本発祥の味千ラーメンは上海に滞在していた時に頻繁に食べましたが、その時の同行者が「化学調味料の味しかしないね…」と寂し気に呟いていたのが印象的でした。今回食べた味も、上海で食べたものとクオリティは大差無いように思いました。次回は、地元の人がオススメする熊本ラーメンをちゃんと食べようと思います。

味千×桂花

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