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TYPE : A

「いつ何が起こるか分からない
全ての可能性を想定しあらゆる策を打つのだ」

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科学都市セルリアの外れに佇む研究所

内部にはズラリと並んだコンピューターが一定のリズムを刻む様に稼働する音が静寂の中鳴り響く

最深部と思われる部屋の中心には人1人が入れそうな試験管が鎮座し緑色の液体に浸かった脳と思しきものが浮いている

何のためにあるのか分からないが主を失った今、ひっそりと朽ち果てていくのだろう

と思ったのも束の間突如コンピューターが忙しなく動き始めると最深部の部屋の奥にあるハッチが開き人の形をした機械が覚束無い足取りで歩き始めた

そして巨大なコンピューターの前で停止するとおもむろに操作を始め、スイッチを起動すると試験管の中に浸かっていた脳が跡形もなく姿を消した

しばらくして頭部の機械が作動すると女性の顔が顕になる

「いやー、まさかこんなに早くこれを使う事になるたぁな・・・」

椅子に腰掛けた女性は画面上の「NEW DATA」と書かれたファイルを開く

「まあ途中で逝ったから全部記録出来てねぇんだけどよ」

ファイルが展開され映し出されたのはどこかの島だろうか
そこには錫杖を構えた僧侶らしき者、金髪にマスクをした痛々しい傷痕を抱えた者、猫耳で紫の髪色の少女など一際目を引く出で立ちの者が集っておりその中にその女性と似たような者も映っている

その者達は間もなく戦を始める
時間と共に映像は凄惨な光景に塗り替えられていく

「クソ、あいつ派手にやりやがって
死んでも許さねぇ・・・」

画面越しに罵詈雑言を吐かれたその者は女性の首を締め上げ地面に叩きつけ足を踏み砕く
終いには顔を蹴り飛ばすなど容赦無い攻撃を浴びせるが

「CHASE // THE THRILL」

女性がそう呟くと大量の銃火器や刃がその者に叩き込まれる
そして・・・

ややくぐもったスイッチの音が聴こえると大きな爆発と共に映像が途絶える

「あのスイッチ仕込んどいて良かったなー
あれを押すことで今の自分がいる訳だ
ただ・・・」

「・・・ここに帰ってこないという事はアイツも殺られたか
結構な自信作だったんだがなー」

映像には女性に従うように立ち振る舞う人型の機械も見受けられたがそのことだろうか

「まあしゃあねえな・・・
これだけ撮れれば十分だろ
ファイルネームは【裏イザヨイ戦争】っと」

そうファイルに記録し映像を閉じる

「さて、こっからどうするかねー」

女性はそう言い残し研究所をゆっくりと去る

Albireo Will Reture...

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