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我、訪問販売詐欺とかく闘えり。

先日、一人暮らしの女性が、給湯器交換という、訪問販売詐欺の被害にあった。

わたしがその内容を知ったのは、クーリングオフの期間も過ぎ、給湯器の交換がまさに行われる3日ほど前のことだった。

ひとり暮らしで、80歳をはるかに超えたその女性に、家のメインテナンスなどよく分かるものではない。しかし、その女性はあるセールスマンの巧みな話に騙され、契約をしてしまったのである。

わたしは、その契約の解除のために闘うことにした。

以下は、その体験談である。

*****

その会社は群馬県に本社があるYという会社である。そして、訪問してきたセールスマンが、床下に、一枚一万円という炭のマットを10枚置くだけで10万円という請求をしたのである。そもそも、何の効果もないマットを買う理由がないのだが、その女性にはその良し悪しはわからないので、あっという間に、即日工事を施工され、現金でそれを支払ってしまったのである。

そのセールスマンは、さらに、屋外にある給湯器に目をつけ、古いので交換しなければならないと言い始めた。そして、言われるままに女性は総額55万円にもなる、契約に判子を押し、サインをしてしまったのである。

さて、私はその契約書を見せてもらったのだが、まったくインチキ極まりないものであった。あたかも、クーリングオフを説明したように書かれているが、それは、単に「ここに印をつけて、判子押して。」と強要したのであり、めくら判と誘導されたサインなのだ。もちろん、一人暮らしの女性はその内容を全く理解してはいないのである。しかし、悪徳業者は、サインをしたので、完全に法律上説明責任を果たしているという証拠にしてしまうのである。

そもそも、88歳の女性に「クーリングオフ」って言葉の意味が分りますか?

わたしは、その会社に直接連絡する前に、まず警察に電話で相談し、詐欺の疑いがあることを告げ、役場の消費センターにも相談し、さらに法テラスから紹介された、ある弁護士に相談の電話もした。この弁護士は大変親切で、良いアドバイスをくれたのである。

私がこの案件に介入したのは、給湯装置の交換直前だったので、実際に施工される前に、その会社の代表電話に電話したのである。しかし、その電話に出た女性は、怪しい感じで、わたしが「お名前は?」と聞くと「スズキです」と答える。わたしが「下の名前はなんですか?」と聞くと「そうですねえ、スズキはわたしだけですから。」とはぐらかす。「そして、いやきちんと名前を言いなさい。」というと、適当に考えて「OO子」ですなどと言うのである。そして、「今、あなたは会社にいるのか?」と聞くと「いえ、あの、ここは会社ではなくて・・・」つまり、本社の電話はすべて「転送」されているのである。非常に怪しい。つまり、ダミーの住所に、ダミーの会社しかないという感じで、クレーム電話はすべて転送。もちろん、期間内であっても、クーリングオフなどには対応しないのであろう。

そうして、いよいよ担当セールスマンTに電話する。

「あなたが、0月0日に、000で契約した内容は、一人暮らしの老人を狙った詐欺だね。だから、すべてキャンセルしますよ。この件は、すでに警察、消費センター、弁護士に相談しています。あなたの名前も、会社の名前もすべて報告済み。キャンセルOKだね?」

「・・・・」

「どうなんですか?」

「わかりました。あとの工事はすべてキャンセルします。」

さらに、しばらく会話した後、私はこのように言いました。

「わたしは、キリスト教会の牧師なんですよ。聖書には、「イエス・キリストは正しい人を招くためではなく、罪人(つみびと)を招くためにきたのです。」って書いてありますよ。あなたは罪人ですか?」

「いや、私は罪人(つみびと)ではありません。」

「そうですか。でも、あなたが、警察に捕まるとか、捕まらないのが罪人(つみびと)って言うことではないんですよ。神から見たらすべての人は罪人なんですよ。わたしもその一人だったのですよ。だからイエスを信じて救われたわけ。あなたも今日、イエスを信じるなら、天国に行ける永遠の命を持つんですよ。どうですか?」

「・・・・・・」

「あなたご出身はどこ?」

「大阪です。」

「今どこに住んでいるの?」

「群馬県」

「ご家族は?」

「1歳五ヶ月の息子がいて・・・」

「私も同じですよ。まだ小さな子供がいます。もし、あなたの大阪のお母さんが同じように、訪問販売が来たらどうするの?」

「いや、うちは兄貴が一緒にいますから大丈夫です。」

「そうでしょ!一人暮らしは、訪問詐欺に騙されるから、危ないってことは、あなたにも良くわかっているんでしょ?だから、もう、そんな仕事辞めたら?」

「いや、もう歳ですから・・・。」

「何言っているの!私は58歳だよ。あなたはずいぶん若い。だから、もう人を騙すような仕事は早く辞めなさい。じゃあ、あなたの為に祈りますから聞いてください。天のお父様、Tさんと電話で話せたことを感謝します。私達は皆、罪人です。そのいのちの救いのために、生ける、神の御子、キリストが十字架にかかり、私達の罪を背負って、三日後に復活しました。そのイエスを彼が知り、信じることができますように!イエス・キリストの名前で祈ります。」

「・・・・・・」

「それでは、契約のキャンセルはわかったね。今後一切、人を騙さないように。」

「はい。」

このような会話をして、この契約を破棄しました。

このあと、そのセールスマンから、もう一度電話があり、会社に報告して、正式にキャンセルをしたと言ってきましたが、信用なりませんので、今後、新たな詐欺などがないか、注意深く、引き続きその家をモニターしています。

ということで、私が学んだのは、一人暮らしの老人は狙われやすいし、一度でも関わると、新手の詐欺も寄ってくるということです。

この事件に対応して、この世には、本当に弱いものを騙すことで商売にしている連中が、本当に多いことにも気が付きました。皆様もお気をつけください。

そして、その悪は、イエスの再臨の時まで無くなることはありません。だから、守られるためには、だれもが、神を信じて、その愛と力の中で生きることしかないのです。

被害者にも、加害者にもならないためには、神という絶対軸を自分の中に据えなければなりません。

ローマ人への手紙第10章6-10節
『しかし、信仰による義は、こう言っている、「あなたは心のうちで、だれが天に上るであろうかと言うな」。それは、キリストを引き降ろすことである。また、「だれが底知れぬ所に下るであろうかと言うな」。それは、キリストを死人の中から引き上げることである。 では、なんと言っているか。「言葉はあなたの近くにある。あなたの口にあり、心にある」。すなわち、自分の口で、イエスは主であると告白し、自分の心で、神が死人の中からイエスをよみがえらせたと信じるなら、あなたは救われる。 なぜなら、人は心に信じて義とされ、口で告白して救われるからである。』

PS: 相談に乗ってくれた弁護士は、なんとクリスチャンの方であったことが後で分かった。それも、その弁護士は東北被災地に重荷があり、何度も訪問している方であった!ハレルヤ!





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