IBC岩手放送『のりこの週刊おばさん白書』のターゲットは?
IBC岩手放送『のりこの週刊おばさん白書』は、タイトルからすれば『おばさん』をターゲットにした番組なんだろうが、実際に聞いてみると、今や『おばさん』と呼ばれる世代は、まるでおばさん臭くない、センスと見識を秘めた『羞恥心の高い世代』なのだと感じた。
ステレオタイプなおばさん像は、人情味はあるが欲望には忠実で、見てくれよりも中身重視だが価格をより重視。割り切りができるのに未練がましく、白黒つけたがるのに自己主張を怖がる。そんなところをありきたりのパターンとして描かれる事が多い。
しかし、それはもはや『おばさん卒業世代』であって、この番組がターゲットにしているであろう、中堅女性たちの嗜好は、ほどよくオシャレで、ほどよくリーズナブル、ほどよく社会参画への関心もあり、花と緑と子供とペットをこよなく愛するというもの。小綺麗で小ざっぱりとした雰囲気を愛し、日々の出来事にときめく人たちなのだ。
だから、この番組でも、そんな受け皿が用意されていて、ガーデニングや料理、健康、カルチャーの話が中心なのだが、読み上げるメールには、日々の喜び、驚き、学びに加えて、更年期障害の悩みや、人生設計の不安などが寄せられて、はじめて『あぁ、ターゲットはおばさんだったのだ』と、再確認することになる。
男たちのおじさん像は、二分されているが、外見がオッさん臭い奴は、中身もオッさん臭いし、見た目が若々しいと、考え方まで若々しい。おばさん達が外見に関係なく中身が若々しいのとは対照的だ。
何より、パーソナリティがおばさん臭くないのが嬉しい。若い女性が少しカドがとれたくらいの好感女子、という感じ?ああ、この指摘はオッさんくさいなあ。
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