1997年創刊の不定期刊。時事問題について提言する私的なニューズレターです。
国際NGO団体「国境なき記者団」が4月26日に発表した報道の自由度ランキングによれば、日本は全180国・地域中第72位となった。この10年で急落している。 これが問題であることは言うまでもないが、ジャーナリスト、特に機関ジャーナリストが心しなければならないのは、この順位に評価されたこと以上に、日本国民の大半が『72位のワリにはそこそこ気楽に暮らせているじゃないか』と考えている、ということだ。 つまり、日本国民の多くが『ジャーナリズムがこの程度でも、生活には困らない』と勘違
『2000万円』報告書問題で最も懸念されるのは、いまや『2000万円必要になる』という言葉が、何の裏どりもなく独り歩きをしはじめていて、それが社会に常識のように定着しはじめていることだ。 このままでは、いよいよ消費は控えられるだろう。真っ先に文化消費からカットされるのだ。 一通の電報の読み間違えから戦争がはじまり、行政発表のミスから国境線が変わったことがあったということを、誰も学んでいないのか。この報告書が(政府が採用しようがしなかろうが)一国の文化を滅ぼす引き金になるかも