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上手くなれる野球審判テクニックー【#15】-好きこそものの上手なれ!

今日は「好きこそものの上手なれ!」から書き出します。


 「好きこそものの上手なれ」は、興味や情熱を持つことが、何事においても上達への近道であることを示すことわざです。
 好きなものに対しては、自然と集中力が高まり、努力を惜しまずに取り組むことができます。楽しみながら学習や練習を続けることで、創意工夫も生まれ、より効率的な成長を促すのです。

 これは、心理学的な研究でも裏付けられているそうで、人は興味のある事柄には脳内の報酬系が活性化し、ドーパミンが分泌されます。ドーパミンは快感や意欲を高める神経伝達物質であり、学習意欲や集中力を高める効果があります。
 さらに、好きなことに熱中することで、目標達成に必要な知識やスキルを自然と身につけることができます。楽しみながら学習しているため、苦痛を感じることなく、継続的に取り組むことができるのです。
 もちろん、才能や努力も上達には不可欠な要素です。しかし、「好き」という情熱は、それらの要素を補い、より高いレベルへと導く力を持っていると言えるでしょう。

『知之者不如好之者、好之者不如楽之者』(これを知る者はこれを好む者に如かず…)

 さらに興味が湧き、改めて調べてみると「子曰く、知之者不如好之者、好之者不如楽之者」という言葉を見つけました。
この言葉は孔子の言葉であり、「知識を持っている人よりも、それを好きな人の方が優れており、好きな人よりも、それを楽しむ人の方が更に優れている」という意味です。

 知識を豊富に持つことは重要ですが、真に上達するには、知識を超えた情熱が必要です。好きなものは自然と努力を惜しまず、深く追求し、新たな発見や創意工夫を生み出すことができます。さらに、楽しみながら取り組むことで、モチベーションを維持し、継続的に成長し続けることができます。

 これは、学習や仕事だけでなく、人生のあらゆる場面に当てはまる普遍的な法則です。好きなこと、楽しいことを追求することで、才能が開花し、思いがけない成果を生み出すこともあるでしょう。
 「好きこそものの上手なれ」という諺にも通じるこの言葉は、私たちに、知識や経験だけでなく、情熱と喜びを持って物事に取り組むことの大切さを教えてくれます。

審判道にも通じる内容!

我々野球審判員もいろいろな理由で「道」に入ったと思います。
・子供のチーム加入で、帯同審判員をしなければならなくなった。
・高校野球を経験し、選手では甲子園に行けなかったので審判員として甲子園を目指す。
・僕のように「親父から勧められたw」  などなど

僕が考える審判員は次のような理由です。

1. 野球への情熱
 
野球が好きで、その競技に貢献したいという気持ちを持つ人が多くいます。審判は、選手が最高のプレーをできるよう、公正な判定で試合を運営する重要な役割を担っています。

2. 責任感
 
審判は、試合の進行を管理し、ルールに基づいて判定を下す責任があります。これは、プレッシャーの大きい役目ですが、その責任を全うすることで、大きな達成感を得ることができます。

3. 人との関わり
 
審判は、選手、監督、コーチ、観客、学校、協会役員など、多くの人と関わる役目仕事です。様々な人とコミュニケーションを取り、信頼関係を築くことで、人間関係のスキルを向上させることができます。

4. 新しい知識と経験
 
審判は、野球のルールを深く理解する必要があります。また、試合の状況を瞬時に判断し、適切な判定を下すための判断力も必要です。審判をすることで、野球に関する知識と経験を豊富にすることができます。

5. 健康維持
 
審判は、試合中は常に動き回っているため、体力が必要です。また、集中力を維持するためにも、健康管理が重要です。審判をすることで、自然と体力と集中力を鍛えることができます。

これらから感じた「5か条」

 誰でも最初は素人です。選手経験があっても、すべての規則を把握、理解するには相当な根気のいる作業です。そのため、規則適用がうまくできず辞めてしまった方も多くいるようです。
 規則に秀逸でも、グラウンドで「判断し瞬時にジャッチする」ことは、さらに多くの時間が必要になります。そのため「うまくなる野球審判員」を目指すあなたに以下の「5か条」をお伝えします。

  1. 上手くなりたいと思い続ける
    何をもって「上手い」というか。定義が難しいことですが、僕が「上手い」と思われる審判員は、「プレイ(試合開始)」から「ゲーム(試合終了)」まで「スゥーっと」進められる人。
    「スゥーっと」
    ってなんだ?と思われましたか?w
    いわゆる「黒子」で終われる人。です!(「黒子」の詳しい話は次回以降にします)

  2. 学ぶこと
    「学び続ける」前に「学ぶこと」です。
    仲間が担当している試合を見ることで「気づき」を感じ、そこから規則書、イメトレで学び、積み重ねる。最近は動画配信サイトでも多くのイメトレができるので活用すべきですね。
    また意外と、自分の出番が終わると落ち着いて審判室にいられない方も散見されますw。
    審判員には「集中力」も求められるので、このことは

  3. 目標を設定すること
    例えば、「決勝戦で球審を務めてみたい。」という目標。
    この言葉一つでも、小学生の大会なのか、社会人野球の大会なのか、その時の自分の立ち位置でそのスケールと道のりは異なります。
    「今はまだ中学生の試合のレベルだけど、まずはこのクラスの代表決定戦で球審を任されるようになろう!」とより具体的な目標を設定することで、実現度が高まります。

  4. 学び続けること
    「学び続ける」は「学ぶ」ことからしか始まらず、学ぶことを疎かにすると、「学び=点」なので「学び続ける=線」にはなりません
    よく言われる「点をつないで線にする」ことが審判道の「道」にも合致します。
    「道」は続いていますからね。
    また、目標とする「モデル」を見つけ出すことも、上達の秘訣です。
    身近な地元の先輩でも良し!NPBのアンパイアでも良し!自分のスタイルを見出すまで「真似をする」ことも一つの方法ですね。
    誰しも「良くないこと」はありますので、見つけたモデルの「良い点のみ」真似てみるのも良し!です。
    最近気づいたのは、「支部内の先輩の姿によく似ている後輩」が多いということです。
    無意識に似てくるんでしょうね。まるで「親子」が似ているのと一緒かもしれません。

  5. 実践すること
    最後が学んだことを「実践」すること。前述した「点をつないで線にする」後に続くのは「面を拡げること」
    実践し、失敗し、再度学ぶ。「今度は前回のミスをしないようにしよう!」とか「次回はここに重点を置きながら審判してみよう!」など、小さな目標を持ちながらの実践は、将来的に「とても重要なこと」です。

    審判を始めたときは「小さな点」で、つないだ線も平面的だと思います。しかし、経験を積み上げることで上達のベクトル方向は「上方向」へ向かいます。このことは「らせん状に1本の線を描くこと」になります。らせん状のですので「円錐」を作るイメージですかねw

    この「面」が、経験であったり、厚みであったり、その審判員の「風格」や「自信」の表れだと思っています。

野球審判は、野球への情熱を持ち、責任感と人との関わりを大切にする人におすすめの仕事です。興味がある方は、ぜひ一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

私が所属している(一社)宮城県野球連盟では審判員を募集しています。
関心があれば、下記をご覧くださいませ。

https://mbau8989.cloudfree.jp/?p=36




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