セイバーメトリクス指標を簡単にまとめたメモ（野手編）

2020年4月26日 18:18

野球をデータ分析するうえで欠かせないのが、
そう！
セイバーメトリクスです。
野球の成績を足し合わせたりして組み合わせることで野球の成績から見える能力に新たな視点を与えてくれます。
そんなセイバーメトリクスは様々な指標が作られています。
野手、投手それぞれの指標があります。
今回はセイバーメトリクスの野手指標を紹介していきます。

OPS：On base plus Slugging

長打率＋出塁率で計算される指標です。
打率でまず評価されていた野手に新たな評価が舞い降りましたｗ
得点力を測る指標として使われます。
ただ、打席数に比例して大きくなる傾向になるので、単純に1番打者のほうが9番打者よりも高くなる傾向にあります。

SecA： Secondary Average

その名の通り第二の打率。
（塁打-安打+四球+盗塁-盗塁死）/打数
盗塁や四球も加味することで塁に出る、安打+盗塁で実質2塁打ということも加味しているという意味で第二の打率と言われます。

NOI : New Offensive Index

NOI＝（出塁率＋長打率÷3）×1000
OPSの改良版です。
出塁率の価値を長打率の3倍にすることで得点力をOPSよりさらに改良を試みた指標。
本塁打の価値を下げて、出塁率の価値を上げたと言える。

IsoP：Isolated Power

長打率-打率
長打率の割合を測る指標です。
パワーがどれだけあるかという見方もできます。
0.20以上で長打力のある良いバッターと言えます。
0.25以上あると一流です。

IsoD：Isolated Discipline

出塁率-打率
四死球によってどの程度出塁したかを表す指標です。
0.07以上あれば及第点。
0.10以上あれば一流と言われています。

TA：Total Average

TA=（塁打＋四球＋死球＋盗塁－盗塁死）÷（打数－安打＋盗塁死＋併殺打）
アウト一つ足られるまでに稼ぐ塁を数値化したものです。
1以上あると良いです。
1以上あるということは、アウト一つ取られるまでに塁を一つ進める能力があることを意味するからです。
つまり、つなぐ力があり、点数を取ることに貢献できる選手だからです。

RC：Runs Created

野手の得点能力を測る指標です。
チーム全選手のRCを足し合わせると、シーズンのチーム総得点とほぼ一致することでOPSよりも得点能力を測る指標として優れています。

RC＝｛（A＋2.4×C）×（B＋3×C）÷（9×C）｝－0.9×C
A＝安打＋四球＋死球－盗塁死－併殺打
B＝塁打＋｛0.24×（四球－故意四球＋死球）｝＋0.62×盗塁＋｛0.5×（犠打＋犠飛）｝－0.03×三振
C＝打数＋四球＋死球＋犠打＋犠飛

RC２７：Runs Created per 27 outs

ある1人の打者で9人打順を構成したとして、27回アウトが取れるまでに何点取れるかを表した指標です。
この打者が1試合に何点取れるかわかる指標です。
数値がそのまま得点としてあらわされるのでわかりやすい指標です。

TO = 打数 - 安打 + 犠打 + 犠飛 + 盗塁死 + 併殺打
RC27=27*RC /TO

XR = 0.50×（安打－二塁打－三塁打－本塁打）＋0.72×二塁打＋1.04×三塁打＋1.44×本塁打＋0.34×（四球－故意四球＋死球）＋0.25×故意四球＋0.18×盗塁－0.32×盗塁死－0.09×（打数－安打－三振）－0.098×三振－0.37×併殺打＋0.37×犠飛＋0.04×犠打
なんとも複雑な式ですが、打者の得点能力を測る指標です。
算出された数値は、そのままチームの中でどれだけ得点をしたかが表れるのでこれまた出てくる結果は分かりやすい指標です。

XR27：XR27 (eXtrapolated Runs per 27 outs)

XR×27/(打数−安打+犠打+犠飛+盗塁死+併殺打)
RC２７と同じく打者一人が1試合に得点する能力を表す指標です。

BABIP:Batting Average on Balls In Play

BABIP = (安打 - 本塁打) ÷ (打数 - 奪三振 - 本塁打 + 犠飛)
バッターインプレー打率を表します。
バッターの運を表す指標として使われています。
一般的には3割台に落ち着きますが、足の速い選手や安打が多いバッターはBABIPが高くなる傾向になります。
ホームラン以外の打球は守備がかかわるので運の要素がかかわる部分であります。
そのため、BABIPが3割より大きい値を示す場合は運の要素がはいいている可能性があるとみなし、来シーズンは今シーズンの打率より下がる可能性が高いとみられます。