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”コンフォートトイ”のある育児、おすすめします

息子たち(10歳、7歳、0歳)、性格も得意不得意も持って生まれた才能も、当たり前に三者三様。
(末っ子はまだはっきりとはわからないけれど...)

しかし、3人に共通する明らかな長所がある。

それは・・・

Good sleeper であること。

とにかく、よく寝る。
お気に入りのコンフォートトイと共に寝るのが、大好きなのである。

コンフォートトイとは、それがあると安心する、肌触りの良いぬいぐるみやブランケットのことで、3人それぞれアイテムが違う。

長男は、グレーのうさぎさん(数々の大手術を乗り越え未だ健在)
次男は、ベージュのうさぎさん(今はむしろブラウンに近い)
三男は、グレーのミニブランケット(←母、上2人で色々学んだ)


ここでは過去10年間の私の実体験から、コンフォートトイがいかに親子の心身の健康を支えてくれているかについて、記述したい。

毎日の睡眠不足が原因で育児を楽しみきれないお母さん・お父さんに、そして何よりも、赤ちゃんの心と体の成長にとって必要不可欠な睡眠習慣づくりの参考になることを願って...。


1. 【日英両国の育児論の板挟み】−困って辿り着いた”いいとこ取り”育児−

長男を当時住んでいたイギリスで出産した私。
初めての妊娠出産ということで、張り切って通った母親学級両親学級、予定日の近いママ友との情報交換、助産師さんとバースプランを話し合ったり産後の生活へのアドバイスをもらう中で、薄々感づいてはいた...
あれ?!◯まひよの情報と違う!と。
例えばこんな風に。

【日本】
「床上げは産後3週間が過ぎてからにしましょう」
「産後1ヶ月を目安に近場への外出から始めましょう」
【イギリス】
「体を休めながらも、できるだけ早く元の生活に戻しましょう」
「お母さんのためにも赤ちゃんのためにも、積極的に外に出ましょう」

いざ出産を迎えても、違いは歴然。
夜の21時半に出産してからの退院までの流れはこうだった。
→たいして何も教わらずに病室に赤ちゃんと二人きり。助産師さん、「困ったら呼んでね」とあっさり退室。
→なんとか朝を迎えたら今度は「あっちのキッチンにティーとトーストがあるから、セルフで取ってきてね」との悲報。
→10時頃、退院。
私、こんなに歩いていいの?
体のあちこちがまだ痛いよ〜!
赤ちゃんのお世話、どうしよう?
と、このように、私の母親としての人生はたくさんのハテナとともにスタートを切ったのであった。

結局家事は日本から来ていた母がほぼ全てを担ってくれ、赤ちゃんのお世話も育休中だった当時の夫もいたので、私は十分に休ませてもらった。
退院翌日からは毎日助産師さんが訪問指導&検査をしてくれるし、なるほどこの国ではお母さんはいつもと変わらない自宅でリラックスしながら回復していくことが優先されているのだな、と納得した。
(NHSにより医療費は無料なので、必要最低限しか病院に居られないという事情もあるのだろうが...)
外出は、一週間後くらいから少しずつ、だったと思う。
家事も、できることから少しずつ。
要は、自分の体調と目の前の現実を見て日英両方のいいとこ取りをしつつ、自分なりの最適解を探せば良いのだなと悟ったのを覚えている。


2. 5ヶ月で自己流スリープトレーニングをした長男

しかし、とても困った時がやって来た。
5ヶ月になろうとしていた長男が、2時間おきの夜泣きをするようになったのである。
ここでもまた首をかしげる。

【日本】
「泣いたら抱っこしましょう。夜泣きはいずれおさまります。今だけと思って付き合いましょう。」
【イギリス】
「赤ちゃんは生後4ヶ月頃から夜通し寝られます。夜泣きへの考えられる要因を取り除いたら、起きているうちにベビーベッドに置いて一人で自然に寝られるようにしましょう。」

大泣きしているのはかわいそうなので、ここは迷いなく日本式を採用。
抱っこしてゆらゆらトントン...と、その場しのぎの状況が続き気づけば心身ともに疲れ果てていた。

するとある時、検診で保健師さんから怒られるのである。

「抱っこで寝せているの?ダメダメ!ゲップを出させたら、起きているうちにベビーベッドに下ろしなさい。赤ちゃんのためにも、自分のためにもよ、お母さん!」

なかなかに強く言われたのでその場ではわかりましたと答えた。
そしてやはり日本ではどうなのかなと調べるとなんと、「親の抱っこで寝ないと愛情不足になり心の成長に悪影響を及ぼす」というような情報に出会ってしまった。

”スキンシップが大事だということは私も同感なので、わかっている。
しかしそれで心の成長に悪影響を及ぼすのなら、それが主流であるイギリスで育った人は心の成長に支障をきたしていることになる...?ううん、私の知っているイギリス人は家族ととても仲が良く、心優しい人たちが多いから、その情報は一旦気にしないようにしてみよう”

このように自分の気持ちを整理した後、ママ友に相談してみた。
すると、「うちはコンフォートトイをハグしながら寝るよ」とのこと。

なるほど、同じ月齢のベンジャミンがそうなら、うちの子にもできるんじゃないかな。
それからは、うさちゃんを積極的に近くに置き、おままごとのようにして可愛がって一緒に遊び、おねんねタイムにベッドに置くときは起きた状態で...を意識した。
夜中も最初こそ泣いたものの(そして泣くのを抱っこせずにトントンで見守る心苦しさにこちらが泣きそうにもなったが)、一週間も経たずに長男はうさちゃんとのひとり寝をマスターし、睡眠時間が長くなった。

すると、複利効果が。
ただ長くなっただけではなかった。
質も向上したんだ!
と感動した覚えがある。

なぜかと言うと、こんな変化を目の当たりにしたからである...
・寝起きがとてもご機嫌(泣きながら起きることがなくなった)
・起きている時間もニコニコ機嫌よく遊べるようになった


3. 川の字で寝る夜もけっこうあった

とは言うものの、子どもの寝息をすぐ横に感じながら、ぽわーんとあったかい子どもとぎゅーってしながら、寝たい!!という願いも捨てきれなかった。

しかしその心配は無用だったとわかる時は間もなくやってきたのである。

THE・体調不良時。

鼻水が出るためフラットになって寝るのが辛い時、熱がある時、咳が止まらず咳き込むたびに目を覚ましてしまう時...。
決まって長男は、私の抱っこで、もしくはくっついて、寝た。

これなら私の望みも満たされるし、普段は隣で寝ない長男が今晩は私の横で寝ている!と思うと、いくら起こされても叩かれても蹴られても愛しく思えるというボーナスもあった。

後々、体調不良時に加え旅行に行った際もお宿によってはこのパターンになる時があることがわかった。


4. 3ヶ月頃から自然に寝られるようになった次男、三男

長男が赤ちゃんの時の経験から、次男と三男に関しては、2ヶ月を過ぎた頃から少しずつコンフォートトイが手に触れる機会を作った。
もちろん、窒息の心配が無いよう大きすぎるものではなく、また常に見えるところで使っていた。

すると、コンフォートトイに触れながら口をチュパチュパするようになった3ヶ月頃には、触れたまま寝るようになった。

次男は長男よりもさらにおねんねマンで、幼稚園の保護者会でお子さんの得意なことを教えてくださいと言われた際には「寝ることです」と言っていたほどだった。

三男は現在6ヶ月だが、おやすみタイムは必ずミニブランケットを抱きかかえながら、自然と眠りにつく。
ベビーベッドは親のベットの横にくっつけてあるので、横でその眠りにつく様子を見ながら自分もまったり...という時もある。
日中のお昼寝タイムはお腹の空き具合や疲れ具合にもよるが、大体は同じように寝る。
外出時に車内やベビーカーで寝るという状況であっても、大抵の場合はミニブランケットを触りながら、である。


5. 小学生の今、安定した睡眠習慣が確立されている

さて、その後の話である。
小学校4年生と1年生のお兄ちゃんたちは、相変わらずの早寝。
寝ることが大好きなので、大晦日に何時まででも起きていて良いとなっても20時台には自らギブアップするほど。

そしてこれも特別感がありとても嬉しいのだが、怖い夢にうなされた時や発熱時、冬の寒い時などは相変わらず親のベッドに入ってくるので、その時に一緒に寝られる喜びを存分に味わうようにしている。


6. 終わりに

最後に、子どもにとっての良い点だけではなく、親にとって大事な利点を挙げたい。

毎晩の『寝かしつけ』という習慣が無くなると、夜は大人が好きなように使う時間があるということなので、24時間休みなしの育児に気が滅入ってしまったり、子どもと一緒に寝落ちし夜中に家事を片付ける羽目になる、ということがない。

つまり、親の心にも体にも余裕ができるため、日中の子どもとの時間は目一杯楽しめるし、べったりくっつきながらスキンシップを取ることができるのである。
おやすみなさいのハグの前は、絵本を読んだり一緒に遊んだりする時間を楽しむことができる。

もちろん、この方法には賛否両論あると思う。
しかし、自分の心を病んでまで、又は自己肯定感を低くしてまで、追い込まれながら育児をしなくても良いと私は思っている。
赤ちゃんや子どもたちのそばにいる大人が笑って楽しく生きていることが何より大切であると思うので、この体験談がどなたかの参考になれば、とても嬉しい。

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