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マヌエル・ロザンタール(1904/6/18 - 2003/6/5)

 2007年モスクワでオリヴィエ・ピィ演出マルク・ミンコフスキ指揮で上演された「ペレアスとメリザンド」の記録映画、そのフランス盤DVDの補足(特典)映像として1988年にカラカスで「ペレアス...」がラテンアメリカ初演された際のカラードキュメンタリー(60分)が収録されています。何と指揮をマヌエル・ロザンタールが担当しておりオーケストラがかのシモン・ボリバル管弦楽団とクレジットされています。ロザンタールはロシア初演も担当したとご自分でコメントしてました。当時84歳でしょうか、ゲネプロ中心に演奏記録が楽しめます。ニュアンス豊かでめりはりの強い演奏かと思います。
 名高いパリ・オペラ座管弦楽団とのドビュッシーの管弦楽曲集、またラヴェルの管弦楽曲集で予想されるようにすっかり手の内に入った自在さです。師匠筋のラヴェル、「ダフニスとクロエ」での緩急の激しさは他の演奏からは決して聴かれないものでしょう。
 作曲家として「パリの喜び」や「オッフェンバッキアーナ」以外あまり知られてない上、これらの編曲が嫌々ながらみたいなことの書かれた記事が見受けられますがそれは信じ難い。オッフェンバックのオペラ録音も多数あります。何より彼自身作のオペレッタ「黒いめんどり(la poule noire)」、

冒頭からベートーヴェンのフィデリオ序曲がクラッシュするなんて、どう聴いてもオッフェンバック直系の子孫でしょう。この動画にはなんと終盤にロザンタールご自身も登場します。
 ラヴェルのオペラ「子供と魔法」「スペインの時」のラジオフランスライブ収録がいちばん好きです。後者は1944年と1957年の二種があります。ミヨーの「クリストフ・コロン」も印象的でした。シアトルでは「ニーベルングの指環」を全曲指揮したとの事、記録が残っていないかなあ。そういえば奇しくもアルミン・ジョルダンもシアトルで指環指揮した筈です。
 ニつも見つけてしまった。

 短いけどやっぱヤバくないこれ。今日初めて私聴きますがほんとに感動してます。

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