子供の声は騒音か?という議論をみてて思うこと


子供の声は騒音?

 子供が原因の騒音のニュースをよく目にするようになりました。騒音被害者はインターネット上でもリアルでも批判の対象になりやすいですが、特に子供の声となると大半の人が被害者を攻撃します。「子どもの声をうるさいというなんて」「非寛容だ」「昔はお前も子どもだった」etc.攻撃の言葉は様々です。

 騒音被害者はSNSなどで多くの発言をしています。しかし、その言葉に真剣に耳を傾けてくれる人はほとんどいません。そのため勘違いされていることがたくさんあります。被害者の立場で発言してくれる専門家もインフルエンサーもほとんどいません。私は誤解を少しでも解いていきたいと常日頃考えています。noteに投稿し始めたのもそれが切っ掛けです。

 今日は声の大きさにスポットを当ててお話したいと思います。


みんな思っているより大きい声

 もっとも誤解されていると感じたのは「騒音被害者が子供の声全てに苦情を言っている」と思われていることです。

「子どもの遊んでいる声」をイメージしてみてください。お互いの名前を呼び合う声、笑い声、テンション上がって大きい声出す。アハハーとかキャーとかでしょうか。キャッキャ遊ぶなんて表現されることもありますね。
 しかし、騒音と言われる声というのは全く違います。

ああああああああああああああああああああああああああ(男児)
きいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい(女児)
ママー!ママー!ママー!ママー!ママー!ママー!

 この3つの奇声・絶叫は本当によく耳にします。子供の声は良く通ります。大人に危険を知らせるための高音で、あえて耳に障る音域であると言われています。
 子どもは時と場所に合わせて音量調整をすることができません。あまり大きい声を出すと周りに迷惑かな?と判断する力もまだありません。周りの注目を集めてしまって恥ずかしいと思う気持ちもありません。常に全力です。自分の周りの人数が増えれば増えるほど自分の気持ちを他人に伝えようとさらに大きい声を出します。

 騒音被害者が迷惑に感じているのは普通を超えてしまった異常な奇声・叫び声のことを言っているのです。本当にそんな凄い声を出して子いるの?と思われる人もいるかもしません。子供が20人以上いる公園に1時間ほどいたら聴けると思います。時間帯は日が沈む前後がお勧めです。日が沈んでも帰らない子は物凄い奇声を発する率が高いです。ただの大きい声とは違う声を見つけることが出来ると思います。


子供の声だけではない

 「子供の声の騒音」と言っても純粋に子供の声だけが問題となるわけではありません。子供の声に混ざって騒音を悪化させているものがあるのです。分かりにくいのでSNSでみかけた具体例をいくつかあげようと思います。

大人が子どもの中に混ざって騒いでいる

 道路族被害者の方の実体験に多いのがこのケースです。親が大声を出していたりして子どもが奇声を上げるのを助長したりしています。迷惑をかけないように諫める立場の親が騒音の一部となっている場合も子供の声の問題と言えるのでしょうか?

子どもと言えるのか微妙な年齢の人たち

 公園騒音でみかけるケースです。早朝から遊んでいる大学生やおじさんたち、夜中にうろついている中高生の集団。文句を言っては行けない「子供の声」の範囲に含まれるのでしょうか?子供の声による公園騒音と切り離さなくてはいけないと思いますが実際には混同されている方が多いようです。

子どもを叱る大人がうるさい

 騒いではいけないような場所でちゃんと子どもに注意する。一見正しいことのように思えますが大声で叱り飛ばしていては台無しです。そして効果が全くない場合も多いようです。
 
 先日テレビで大きく報道されていた青木島遊園地も実はこのケースです。50人以上の子どもの声に負けないようにメガホンを使って指導していたそうです。この事件は誤った事実が多く報道されてしまっています。根深い問題が潜んでおり複雑なのでまた別の機会に話をしたいと思います。

 以上のように子どもの声だけが「子どもの声騒音」の全てではないのです。子どもを隠れ蓑にしている騒音にたいして苦情を言っている人も多いのです。


 少しは騒音についての理解はしていただけたでしょうか?まだたくさん誤解はありますが今回はこれにて。
ここまで読んで頂きありがとうございました。


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