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命を弄ぶシークレットレアカード

とりあえず生きることができている。
94%に入ることが出来ている。

5年前、GIST(消化管間質腫瘍)が発覚した。
希少がんと言われているGIST
10万人に1〜2人と言われている。

そのGISTの5年生存率が94%
今年がその5年にあたる。
生きていてよかった。

GISTが発生したのが虫垂。
これはGISTの中で0.1%だそうだ。
もうシークレットレアカード。

だから
5年生存率にない6%を
引きそうな気がして仕方なかった。

自分が死ぬかもしれないと思った刹那
泣きたいけど泣くことができない絶望感
誰にも言えない、言葉にしたくない孤独感

親に告げた時に始めて涙が出た瞬間
父親の黙り込む姿と
母親の泣き叫ぶ姿は
脳裏にこびりついている。これからも一生。

あのころは、はてなブログで
GISTが発覚してから入院し
手術を終え、職場に復帰し
担任していた6年生を卒業させるまで
毎日、記録をしていた。

手術で切除こそしたけれど
やっぱり自分の死期を近づけたGISTは
どこかにありそうで不安にもなる。

今日は大腸CT
来週は人間ドック
再来週は全大腸内視鏡検査

他臓器に転移が認められた場合
5年生存率は52%だそうだ。
シークレットレアカードを引いているので
残りの48%を引きたくない。絶対。

いつどうなってもいいように
未来を考えないようにしていた。
結婚も、老後も、相続も。

今の瞬間を全力で過ごしたつもり。
仕事と趣味しかないのですが。

シークレットレアカードを引くくらいなので
あまり未来に期待はしていなかった。
とりあえず、今、この瞬間を。

だけど
願掛けではないが
パスポートの更新は
10年用に替えてみようと思っている。

もうすぐ大腸CTが始まる。

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