テイルズオブアライズクリア後感想(一部ネタバレあり)

本当に久々に家庭用機(XboxS/S)でJRPGをクリアまでプレイしたので、感想+採点をしてみたいと思います。

まず何と言っても衝撃を受けたのがそのスムースさ。テイルズの戦闘というとアクション性が高い印象を持っているのですが、多少ゴチャゴチャした感じになってしまうのはしょうがないとしても、とどめの一撃を撃つときのスムースさとテンポが無茶苦茶よくて、よく考えると粗や難点もある戦闘においてそれらを吹っ飛ばす爽快感があると思います。

自分はDL版でプレイしたのですが、読み込みやローディングも全く気にならないレベルで、全体的に見ると非常にストレスの少ないクオリティに仕上げられているなあと感じました。

ストーリーで見ると、多少吹っ飛び過ぎになる部分はあれど、どちらかというと癖のない正統派なまとまり方をしていったと思います。終盤から匂わせまくるカップリングはどうかと思いますが、まあこの6人はこういう組み合わせになるだろうしならざるを得ないだろう……というのはありますし、アルフェンとシオンはまっすぐに「もう最終的にはそうなります!そうなるのがこの物語なんです!そうしてあげてください!」ってのはわかりますから、むしろ清々しいです。

なんだか宇宙規模の闘いなのに剣とか魔法とか棒術とか拳で解決するあたりはスターオーシャンというかJRPGだなあ、って感はどうしてもぬぐえないのですが、こういう古典的な在り方は別になくさなくてもいい要素だとも思ったりはしてます。

なんていうんですかね、古典的といえばボーイミーツガールな展開なんですが、アライズの場合は奴隷ミーツ姫なわけで、それぞれが無痛と茨という相反する要素でできていて、種族とか呪いみたいなもので仕切られた壁にたまたま開いていた穴から触れ合うことができる唯一の相手、ってわけなんですが、終盤主人公に無痛がなくなってからも、その壁をぜってえにぶっ壊す!ってなるのが、下手な首領戦争とか宇宙規模のストーリーよりもアライズの根幹をなす物語の主軸なんだろうな、って感じます。究極にネタバレしますと、エンディングロールの最後に出るFINの一枚絵が結婚式なんですよ。アライズは鈍感男とツンツン姫の恋愛ゲームなんです。

明らかにあと二人キャラクター加わりますよねこれ、とかDLC宣伝がウザいっていう一部でバンナム集金体制を低評価要素にしてる人もいますけど、そんなのXbox360のアイマスとかソウルキャリバーのキー販売とかを見てきた身としてはずいぶんおとなしくなったもんだと思います。そんなのヴェスペリアでもやってたよ。このスマホゲー全盛時に何言ってんだ。

要は金額に見合うだけの満足度をプレイヤーに与えてくれればいいわけで、DLCを買わない選択肢も当然あるわけで、その辺の集金方式を否定しちゃうのはこのご時世かわいそうかな、とは思います。まあバンナムはDLC課金黎明期に前科がありすぎるからしょうがないのかな。

では、このゲームそのものは払った価値のあるゲームだったのかな?って点で言いますと、点数としては75点くらいをつけたいです。

自分は旧Xbox360時代に実績8割取ったゲームを対象に採点してたりしてたんですが、JRPGに対してはかなり厳しめな評価をしてたので、アバウトに言うと発売当時のヴェスペリアとかそれと同じくらいの点数になったかな、と思います。ちなみに今までの最高点は90点くらいだと思うので、簡単に10点中10点つけるような某雑誌と比べると低めに思うでしょうが、かなりの高得点です。

総評として、自由度という面よりはキャラクターのストーリーを追うのを楽しむタイプのJRPGですが、戦闘やグラフィックもかなりの水準でまとまっていて、一言で言うと「安心してプレイできる」タイプの良作だと感じます。おそらく実績とかトロフィーコンプまではゆっくりやっても100時間はかからないと思いますし、秋の夜長にいかがでしょうか、と提示しても不安はない出来だと思いますね。

中でも触れましたが、二人分のキャラクターは枠的に確実に追加されると思います。(これ、ヴェスペリアの時の騒動を思い出しますねえ……それはともかく)その二人がこのゲームに深みを与えてくれるのか、もしくは単なるオマケでしかないのか、そのあたりでまた評価は変わってくるのかな、とか思ったりもします。


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