川島博 バラード ローネ全弦アップの衝撃

こんにちは。コンコルの横澤です。
ローネ大好き、朝そば、昼ラーメン、夜ローネの皆様は川島博という作曲家をご存じでしょうか?

1.川島博とは

川島博は1933年栃木県足利市生まれの作曲家で合唱作品が最も有名なんですが、マ界では1970ー80年代、東マン全盛期に愛知教育大ギターマンドリンクラブからの委嘱で極めて特徴的な作品を発表した作曲家です。
その作品は、ギターを中心に据えた点と線の音楽で構築されており、作者が幼少期を過ごした栃木の「祭」にその原点があると考えられています。ほぼ全ての作品にマンドローネパートがあるのも特徴的です。

2.ギター・マンドリン合奏のための「バラード」

この曲は1983年に神戸大学マンドリンクラブの委嘱で作曲され、1984年の東京演奏会で初演されています。詳しくはここに書いてありますのでどぞ。
ローネパート(一人では弾けません)は非常に高いモチベーションと高度な技術、折れない心、フルマラソンに匹敵する体力が求められる難曲ですが、アドレナリン出まくりで合法ドラッグに勝る多幸感が得られる事が知られおり、沢尻もバラード弾いてたらMDMAには手を出さなかったんじゃないかと思います。
この曲は楽譜はとてもシンプルに書かれていますし、声部がそんなに多い訳でもありません。しかし後半のクライマックスでローネの皆さんはこんな衝撃的な絵面を目にすることになります。

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なかなかこの発想はないですね。視覚的にもインパクトあります。こちらの動画の19分30秒あたりをご覧ください。

ちなみにこの曲、ギターにはこんなのが出てきます。ギター以外も全パートがハーモニクスとか。コントラバスもマンドリン合奏でこんな事させてる曲はないですね。こちらはさっきの動画の11分15秒あたりです。ヲサーンの咳で台無しですが我慢して下さい。

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このように『点で綴られる響き』と『線が重なりあう音響』がとっても立体的に作られていて弾き応え満点ですので、ぜひ皆さんの合奏団でもチャレンジしてみては如何でしょうか?

ちなみに川島作品には他に「優しき歌」、「嘆きの歌」、「セレナーデ」、北設楽民謡「せしょ」、里神楽などがあり、バラードが気に入ったならどれもたまらん感じです。
川島先生は残念ながら昨年お亡くなりになりましたが、先生の作品が長く弾き伝えられる事を願っています。

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